国家権力に逆らうカラス 捜査を混乱させる犯行の手口とは
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カナダのバンクーバーに「国家権力に逆らう」カラスがいると話題になっています。
そのカラスの名前は『カナック』。国家権力である警察をたびたび翻弄し、事件をかく乱することで地元では有名なのだそう。
そんなカナックが今回起こした事件は『捜査妨害』でした。
国家権力に逆らうカラス
とあるハンバーガー店の駐車場で、車の火災が発生。消防と警察が通報を受けて現場にかけつけると、ナイフを持った男が騒いでいました。
危険を感じた警察はそれを取り押さえ、犯人はあえなく御用。
しかし、その瞬間を待っていた黒い影が…。犯人が落としたナイフを、素早く奪い取って逃走。その犯人がカナックだったのです。
足に赤いタグが付いており、警察はすぐ犯人のカラスがカナックであることがわかりました。
カナックは窃盗の常習犯で、小銭や鍵、金目のもの、ひどいものだとパトカー内のキーボードのボタンを持ち去るという前科があり「国家権力に逆らう要注意カラス」であるとカナダ警察はマークしていたのです。
警察がカナックを追いかけると、ほどなくしてカナックはナイフを落とし、回収することができました。
カナックの犯行動機
カナックの親友を自称するショーン・バーグマンさん。
彼によると、カナックはヒナの時に巣から落ち、ひん死の状態だったところをショーンさんの家の家主の息子が発見して保護。その後、人間の献身的な世話で飛べるようになり、野生に帰されました。
ショーンさんは家主の息子が保護していた時からカナックと仲良し。野生に帰した後も、ショーンさんを見ると近づいてきて頭にとまったり、腕にとまったりしています。
人間にとても慣れており、その行動に興味津々。人間が大切にしているものには特に興味を持ちます。犯人が持っていたナイフが、カナックにとっては魅力的に見えたのでしょう。その結果が、今回の凶器の持ち去りの動機だったのです。
警察にとっては迷惑な話ですが、なんだかんだで警察も人間が大好きなカナックのことを可愛がっており、なかなか捕まえられないのだそうです。
国家権力に逆らうカラス。捕まえられない理由がわかってしまう、憎めない犯人のエピソードでした。