お酒は百薬の長!? アナウンサー押阪忍の『美しいことば』
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こんにちは、フリーアナウンサーの元祖!?などと言われている押阪忍です。
ご縁を頂きまして、この欄で、お喋りをさせていただくことになりました。お目に留まれば、シニアアナウンサー(花ウンサー)の『独り言』にお付き合いいただければ幸いです。
年の瀬です。年末大売出しやクリスマスセールで繁華街や商店街などでは、慌しさに拍車がかかりますね…。
ところで忘年会シーズンです。予定を幾つもお持ちの方も多いことでしょうねぇ。
忘年会にしろ新年会にしろ「会」がつけばお酒がつきものです。お祝い事は「乾杯!」不祝儀は「献杯」で始まりますが、物事全てお酒が会のスタートです。お酒と人生とは、洋の東西を問わず、絶妙な感覚とバランスで成り立っているように思えます。
お酒に関わる諺も数多くありますよ。先ずお酒を称えるのは「酒は百薬の長」「酒に十の徳あり」「酒は愁いを掃う玉箒」「酒は燗、魚は刺身、酌はたぼ(美人のたとえ)」「酒は天の美禄(給与)」などなど、逆に「酒は百毒の長」「酒は諸悪の基」「酒、人を飲む」「酒、極まって乱となる」「酒飲み本性たがわず」などなど…。
お酒はほどほどであれば、血液の循環も良くなり、気分も楽しくなり、ストレス解消にも役立ちますが、度を越すと「百毒の長」と化し、宴席の雰囲気を壊し、トラブルの原因になることがよくあります…。今、忘年会たけなわです。あちこちから「乾杯!乾杯!」の歓声が聞こえてくるようですが、お酒に弱い方は何か軽いものを先に食べておくことをお奨めします。そして乾杯では一気飲みはしないことですよ。
肝臓は、ゆっくり時間をかけてアルコールを分解していきますので、おつまみ類を意識的に食べるようにして、決して一気飲みはしないことです。急に気分が悪くなって「救急車」となると、楽しいはずの忘年会がブチ壊しになりますよ。忘年会は笑顔花咲く、ゆったりお酒で一年を楽しく振り返って下さいね。
<2016年12月>
フリーアナウンサー 押阪 忍
1958年に現テレビ朝日へ第一期生として入社。1965年には民放テレビ初のフリーアナウンサーとなる。以降テレビやラジオで活躍し、皇太子殿下のご成婚祝賀式典なども行う。2016年現在、アナウンサー生活58年。
日本に数多くある美しい言葉。それを若者に伝え、しっかりとした『ことば』を使える若者を育てていきたいと思っています。