理不尽な出来事に「落ち込む…」心のざわつきを落ち着かせる方法とは?
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吉元由美の『ひと・もの・こと』
作詞家でもあり、エッセイストでもある吉元由美さんが、日常に関わる『ひと・もの・こと』を徒然なるままに連載。
たまたま出会った人のちょっとした言動から親友のエピソード、取材などの途中で出会った気になる物から愛用品、そして日常話から気になる時事ニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関するトピックを吉元流でお届けします。
時には誰かの幸せを祈ってみると
とてもコンサートに行く気分じゃない。
その日、落ち込んで井戸の底にいるような気持ちを抱えていました。
仕事のことと、プライベートのことと。
いくつかの理不尽さを拭いきれないまま、友人と約束したコンサート会場の東京国際フォーラムに向かっていました。
日比谷で地下鉄を降り、ふと思いました。
(すれ違う人たちの幸せを祈ろう)
日比谷駅からホールまでの10数分、すれ違う一人ひとりを思い、幸せを祈りました。
(あのお姉さんが素敵なデートできますように)
(あのおじさんが、今日美味しいお酒を飲めますように)
(あの男の子のアルバイトが決まりますように)
もちろん、すべて適当です。思いつくまま、すれ違う人の幸せを心の中で早口で祈ります。
夕方の地下道で何人の人の幸せを祈ったのかわかりませんが、ホールに着いたとき、胸の奥から温かい歓喜が湧き上がってきたのです。
これは、祈りの力のひとつなのかもしれません。
自分のことではなく、他人の幸せを強く祈ったことが、私の心に変化をもたらしたのだと思います。
そこには我が事としてのエゴはありませんでした。
もしも(この落ち込みから抜け出せますように)とだけ祈っていたら、歓喜が湧き上がったかどうかわかりません。
まったくの思いつきでしたが、祈りの本質を少しだけ体験できたように思います。
調べてみると、この祈り方は仏教における『慈悲の瞑想』『慈愛の瞑想』によく似ていました。
相手を他人と見ずに、自分として捉えてみる。
まず私が幸せでありますようにと祈り、それを広げていく。
すると最終的には「生きとし生けるものが幸せでありますように」と祈る。
これは心に安寧をもたらす祈りだそうです。
まさに、あのときに私に心の安寧が必要でした。
そしてさらに深めていくと、「私が嫌いな生命」「私を嫌っている生命」に対しても幸せを祈る瞑想に続くそうです。
嫌いな人の幸せを祈る。
ここまでできたら、自分の心を浄化してニュートラルな状態に戻し、さらに深い歓喜を抱けるようになるのでしょう。
自分の心のざわつきを落ち着かせる方法をわかっているのは大事なことだと思います。
「今、ここ」に、「今、していること」に意識的に集中する。
マインドフルネスもそのひとつですね。
思いつきの祈りでしたが、多くの人がこのような祈りを通して自分の心を安らかに保ったらなら、その見えないエネルギーはどんどん広がっていくのではないでしょうか。
いのちを紡ぐ言葉たち かけがえのないこの世界で
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※記事中の写真はすべてイメージ
作詞家・吉元由美の連載『ひと・もの・こと』バックナンバー
[文・構成/吉元由美]
吉元由美
作詞家、作家。作詞家生活30年で1000曲の詞を書く。これまでに杏里、田原俊彦、松田聖子、中山美穂、山本達彦、石丸幹二、加山雄三など多くのアーティストの作品を手掛ける。平原綾香の『Jupiter』はミリオンヒットとなる。現在は「魂が喜ぶように生きよう」をテーマに、「吉元由美のLIFE ARTIST ACADEMY」プロジェクトを発信。
⇒ 吉元由美オフィシャルサイト
⇒ 吉元由美Facebookページ
⇒ 単行本「大人の結婚」