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「この子たちは売り物ではありません」ホームセンターに犬猫が集められた理由

By - いとう舞香  公開:  更新:

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会場には、多くの人が!

事前にホームセンターのチラシやネット上で告知されていたこともあり、会場には多くの人が集まりました。

ホームセンターに入ってすぐの場所に会場があるため、譲渡会のことを知らなかった人も興味津々の様子。

人だかりができていました

「見て見て、可愛い!」「うちには、もう1匹いるからなぁ…」動物たちを見て、口々に感想を漏らす人々。愛らしい姿を見て、誰もが目を輝かせています。

中には、ボランティアの人や動物の目の前で「この子は可愛くない。売れ残るね」と言う人も…。その言葉に悪意などないのでしょう。ペットショップを見に来ているのと同じ感覚の人もいるのです。

多くの人が訪れるホームセンターでの譲渡会の開催は里親が見つかる可能性が高くなる反面、いろいろな人たちがやって来るのもやむを得ないことです。

動物と暮らしたくて来た人、譲渡会というものに興味があった人、偶然ホームセンターに立ち寄った人…。いろいろな理由でここを訪れた人が、保護された動物に興味を抱きました。

ホームセンターを会場にすることによって、「生きる場所を求めている動物たちがいる」ということを自らの目で認識したように見受けられます。

保護活動家の抱く『譲渡会』への想い

ホームセンターでの譲渡会開催は、なかなか新しい取り組み。いったい、どういった経緯でこの譲渡会が行われることになったのでしょうか。

『保護猫カフェ ねこかつ』代表の梅田さんに、お話を伺いました。

――なぜ、ホームセンターを譲渡会の会場に選んだのでしょうか。

ホームセンターは地域密着のところが多く、ペットフードをホームセンターで購入する方も多いと思います。
ペットフードを購入していただく際に、譲渡会の告知ができれば…と思いました。

また、ネットでの里親募集などを知らない方たちに我々の活動を知っていただき、里親になっていただくことができるのでは?と考えました。

――里親を決めるにあたって、譲渡会側として重視していることはありますか?

同じ命ですので、人間の家族と同様に大切にしていただく方にお譲りしています。
「絶対に幸せにします!」という気持ちが伝わってくる方に、お譲りしたいと考えています。

――譲渡会に対して「里親の条件が厳しすぎる」という声もありますが…。

私たちの活動は、犬猫の命をつなぐ活動になります。
売るのではなく、あくまで『譲渡』であって、保護犬や保護猫の命を信頼できる方に託しています。

私たちの下にいる保護犬や保護猫はそれぞれ事情は違いますが、なんらかの事情により、生きていく場が一度は失われた子たちです。
ですので、再び同じことが起きないようにするため、誰にでもお譲りできるわけではありません。

ただ私どもとしては、常識の範囲で愛情をもってキチンと最期までお世話できる方にお譲りしています。

――「譲渡会に行ってみたい!」という人へのメッセージをお願い致します。

保護犬や保護猫を家族に迎えるということに対して、まだまだ敷居が高く感じられている方も多いかと思います。

譲渡会は、犬猫だけでなく人も幸せになることができるイベントです。
お近くの譲渡会にまず足を運んでみていただければ嬉しいです。

今回の譲渡会で、犬猫合計18匹に里親希望の申し込みがきたそうです。ですが、まだまだ多くの動物たちが新しい家族を待っています。

保護施設や保護活動をしているボランティアの方のところ…そして保健所には、収容期日上『命の期限』が迫っている子もたくさん存在しています。

多頭崩壊からレスキューされた猫たち

『保護猫カフェ ねこかつ』は、埼玉県川越市にある丸広百貨店でも定期的に譲渡会を開催しています。

百貨店で譲渡会を行うことによって、きっとより多くの人が犬猫の姿を目にすることでしょう。次回の開催は、2017年4月8日(土)、9日(日)予定とのことです。

新しい家族を待っています

「動物と暮らしたい」と思っている方は、1匹でも多くの命を救うために保護動物に目を向けてみてください。

ひとりひとりの行動が増えていくことによって、いつか悲しい思いをする動物は減っていくはずです。


[文・写真/grape編集部]

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