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「スマホを落としただけなのに」 女性に迫る魔の手に背筋が凍る

By - grape編集部  公開:  更新:

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※写真はイメージ

スマホは便利だけれど、もし中身を全部、他人に見られてしまったら…。

「あなたは大丈夫ですか?」

スマホは情報の塊です。家族や友人の連絡先が入っていますし、FacebookもLINEもログインしたまま。

住所や顔を知られてしまい、誘拐のきっかけになってしまうことも。

自分に落ち度がなくとも、誰かの落としたスマホから自分の情報が漏れ、悪意を持った人に目をつけられることも…脅威は、自分の知らない所からもやってきます。

「みんな、セキュリティをしっかりして!」と叫んでも、どこかの誰かの耳には届きません。情報の網を伝って、悪意を持った人はクモのように襲いかかってくるのです。

「殺人鬼にスマホを拾われたらどうなってしまうのか」を想定して書かれた小説をご紹介します。

気づいたら目の前に…いる

ご紹介するのは、この作品で作家デビューした志駕 晃(しが あきら)著『スマホを落としただけなのに』。

第15回『このミステリーがすごい!』大賞の隠し玉として話題になった作品です。

【あらすじ】

稲葉麻美の恋人である、富田誠のスマホを拾ったのは、長い黒髪の美人を狙った殺人鬼(シリアルキラー)。

ディスプレイに表示されていた麻美を気に入り、殺人鬼はスマホやSNSを次々とハッキング。リアルタイムで情報を得て、麻美を追い詰めていく。

殺人鬼に追い詰められていくことに、全く気づかない麻美。「早く逃げて!!」と何度も叫びたくなります。

「失礼な。いやでもね、まあ疲れるぐらいならいいんだけど、なんかネットストーカーになりそうな人がいて、ちょっと心配なの。ねえ加奈子、いっそその人とは友達をやめちゃったほうがいいのかな」

「うーん、友達をブロックしてページを見えなくしてしまうことはできるけど、それって本当に最終手段だからね。それで逆上した人が、殺人事件を起こしたこともあるぐらいだから」

『スマホを落としただけなのに』 ーより引用

「しかし、どこでカード情報が盗まれたんだろうね」

「うーん、結構ネット通販とか利用するから、悪いサイトにひっかかったのかも」

「麻美。そう言えば、ちょっと前に富田君がスマホをなくしたとか言ってたわよね。その時に、データを盗まれたんじゃないの?」

「そうかなー。いや、だってあの時は親切な人がわざわざ返してくれたから。それに盗まれたのはカード情報でスマホとは関係ないから」

『スマホを落としただけなのに』 ーより引用

日常から劇的に変わったゾッとする状況のなかで「最近少し、変なことが続いている」くらいに思っている麻美が、非常にもどかしく感じます。

人間関係を壊され、脅されて、麻美が頼る先は…会ったばかりのITに詳しい「男」。不自然なほどタイミングよく現れた「男」は、麻美の黒髪を褒める。

まさに、情報化社会のミステリーです。

日本人はセキュリティに対する意識が低い。

単一民族で四方を海で守られていて、さらに世界一優秀な警察がいるのだから、今までは、多少、油断してもよかったが、インターネットの世界ではそうはいかない。

『スマホを落としただけなのに』 ーより引用

『スマホを落としただけなのに』著者の志駕晃さんより、grapeにコメントをいただきました!

最近のランサムウェアもそうですが、一年前に書いた作品にどんどん現実が近づいてきました。

スマホやSNSが今一つわからないという方にこそ、是非、読んでいただきたいです。

志駕晃

事件に巻き込まれないよう、まずは隙を作らないことが大切です。些細な異変が、命の危険にまで迫るものだとはなかなか気づけません。

パスワードは簡単に連想されないものになっていますか。悪意を持った人に付け入れられかねない情報を、保存したままにしていませんか。

意識とスマホのセキュリティレベルをあげましょう!

『スマホを落としただけなのに』の映画が公開中

『スマホを落としただけなのに』の映画が、2018年11月2日に公開されました。

追い詰められていく稲葉麻美役は、女優の北川景子さん。恋人を助けようとあがく富田誠役は、俳優の田中圭さんが務めています。

早くも、ネット上には「めっちゃ面白い!」「結末が分かった後も、俳優の演技がすごくてのめり込んで観てしまった」などの感想が続々と投稿されています。

どのような映画になっているのかが気になる作品。本書を読んでエピソードを知っていても、映画館まで観に行きたくなりますね。

grapeユーザーにサイン本をプレゼント

『スマホを落としただけなのに』の続編『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』が発売中。

志駕晃さんのサインが書かれた続編を10名にプレゼントします!

応募方法は、こちら。応募締め切りは2018年11月14日です。

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宝島社 志駕 晃 著 『スマホを落としただなのに』

Amazon:スマホを落としただけなのに (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)


[文・構成/grape編集部]

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