子どもたちに愛される『世界地図』、おじいさんが25年かけた超大作
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秋田県のスーパーで買った鮭弁当 フタを開けたら?「笑った」「世界は広いわ」「秋田県のわりとマジでおすすめなグルメ」というコメントを添えて、Xに写真を投稿したのは、鬼灯すすき(@susuki_hozuki)さん。 秋田県の有名な食べ物といえば、きりたんぽや稲庭うどんなどを、思い浮かべる人が多いでしょう。しかし、ほかにも秋田県の名物があるのだとか。
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ふとしたアイデアを完成まで持って行くには、大変な気力が必要です。
でもアイデアを形にしたとき、みんなが笑顔になって、しかもずっと大切に使い続けてくれたら素敵ですよね。
おじいさんが『世界』を作った
1888年にデンマークで生まれた、セーレン・ポールセンさん。
若いころアメリカに移住しましたが、20年経ってから子ども時代を過ごした家に戻ってきました。
ある日ポールセンさんは、牧草の手入れをしている時にデンマークの『ユトランド半島』に似ている石を見つけます。そこからアイデアを膨らませ、「この牧草地に自分の手で世界地図を作ろう」と思います。
ポールセンさんは冬の間、大きな石を氷の上に乗せて置きたい場所へ移動させました。春になると氷が解けて、ゆっくりと石が傾きます。そうやって、機械に頼らず、自力で世界地図を形作っていきました。
構想から25年間という長い年月をかけて、ポールセンさんはついに『Verdenskortet』という名の世界地図を完成させます。
4050平方メートルもの広さを誇る、歩いて周れる世界地図です。
圧巻の姿をご覧ください!
あまりに大きいため、上空から撮影しなければ全体をとらえることはできません。
牧草地の世界地図は、いまではファミリー向けの公園になっています。子どども大人も楽しめる施設がたくさん!
カフェ・レストラン・バーベキュー場などを併設し、馬や山羊などの動物と触れ合うこともできます。
また、海はパドルボートで渡ることができます。すごい冒険をしている気分になれますね。子どもも楽しそうです。
たくさん国旗が立っており、どの国に来ているのか分かるようになっています。日本もきちんとありました。
ほかの国との位置関係や、スケールを立体的に感じ取ることができます。
少し手を伸ばしたり、しゃがんだりすれば、国をなでられるのも面白いですね。
陸地は歩けるようになっています。飛び石があるため、離れた大陸へ行くこともできます。
ポールセンさんは81歳で亡くなるまで、手作業で世界地図を作り続けました。日々続ければ、人生でこれほど大きなことを成し遂げられるのですね。
『1日で歩いて周れる世界地図』で遊んでいた子は大人になると、また、自分の子を遊ばせに来るでしょう。飼われているヤギも新たな子どもを産んでいます。次の世代も、その次の世代も、この優しい世界地図にやってきます。
『Verdenskortet』はただの地図ではなく、生き物の営みがある、まさに世界の縮図となりました。
ポールセンさんは世界地図を作ることで、本当の『世界』を作り上げたのです。
[文・構成/grape編集部]