おじいさんが25年かけて完成 デンマークの巨大石造り世界地図『Verdenskortet』
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ふとしたアイデアを完成まで持って行くには、大変な気力が必要です。
でもアイデアを形にしたとき、みんなが笑顔になって、しかもずっと大切に使い続けてくれたら素敵ですよね。
おじいさんが『世界』を作った
1888年にデンマークで生まれた、セーレン・ポールセンさん。
若いころアメリカに移住しましたが、20年経ってから子ども時代を過ごした家に戻ってきました。
ある日ポールセンさんは、牧草の手入れをしている時にデンマークの『ユトランド半島』に似ている石を見つけます。そこからアイデアを膨らませ、「この牧草地に自分の手で世界地図を作ろう」と思います。
機械を使わず、冬の氷を利用して石を動かした
ポールセンさんは冬の間、大きな石を氷の上に乗せて置きたい場所へ移動させました。春になると氷が解けて、ゆっくりと石が傾きます。そうやって、機械に頼らず、自力で世界地図を形作っていきました。
重機を使えば短期間で済む作業を、自然の力と自分の手だけで続けたポールセンさん。大陸の形を石で表現するために、適切な大きさや形の石を選び、正確な位置へ運ぶ作業を何度も繰り返したそうです。
構想から25年間という長い年月をかけて、ポールセンさんはついに『Verdenskortet』という名の世界地図を完成させます。
4050平方メートルもの広さを誇る、歩いて周れる世界地図です。テニスコートに換算すると約15面分にもなる広大なスケールで、大陸ひとつひとつをじっくり歩いて回れるほどの大きさですよ。
圧巻の姿をご覧ください!
あまりに大きいため、上空から撮影しなければ全体をとらえることはできません。
上空からの写真を見ると、緑の牧草地の中に、石で形作られた各大陸の輪郭がくっきりと浮かび上がっています。ヨーロッパやアフリカ、南北アメリカ大陸など、見慣れた世界地図の形がそのまま地面に広がっている光景は、見る人を驚かせるものです。
子どもから大人まで楽しめる世界地図公園に
牧草地の世界地図は、いまではファミリー向けの公園になっています。子ども大人も楽しめる施設がたくさん!
カフェ・レストラン・バーベキュー場などを併設し、馬や山羊などの動物と触れ合うこともできます。
また、海はパドルボートで渡ることができます。すごい冒険をしている気分になれますね。子どもも楽しそうです。
たくさん国旗が立っており、どの国に来ているのか分かるようになっています。日本もきちんとありました。
ほかの国との位置関係や、スケールを立体的に感じ取ることができます。
少し手を伸ばしたり、しゃがんだりすれば、国をなでられるのも面白いですね。
陸地は歩けるようになっています。飛び石があるため、離れた大陸へ行くこともできます。
Facebookの投稿には、島から島へ渡ろうと一生懸命バランスをとる子どもたちの様子が写っています。地図の上で遊びながら、自然と世界の地理を体で覚えていけるのが、この場所ならではの魅力です。
次の世代へと受け継がれる、手作りの世界
ポールセンさんは81歳で亡くなるまで、手作業で世界地図を作り続けました。日々続ければ、人生でこれほど大きなことを成し遂げられるのですね。
『1日で歩いて周れる世界地図』で遊んでいた子は大人になると、また、自分の子を遊ばせに来るでしょう。飼われているヤギも新たな子どもを産んでいます。次の世代も、その次の世代も、この優しい世界地図にやってきます。
『Verdenskortet』はただの地図ではなく、生き物の営みがある、まさに世界の縮図となりました。
ポールセンさんは世界地図を作ることで、本当の『世界』を作り上げたのです。
[文・構成/grape編集部]