万引きをした青年 盗んだものを見て警察官は「逮捕しない」選択
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行政が『トングや箸』に注意を呼びかけ 内容に「盲点だった」「もっと広まって」過ごしやすい季節で、する人が増えるのがバーベキュー。青空の下、家族や友人とバーベキューグリルを囲んで食べる食事は、非日常感があって楽しいですよね。 しかし、生肉を扱うバーベキューだからこその注意点もあります。

駅で見つけた自販機 出てきたのは…「迷わず買った」眺めていると、気になる『ロッカー型自動販売機』を発見!看板に『こだわり手作りパンの自販機』と書かれていたのです。
『万引き』はどんな理由があれ許されない行為ですが、日常に多くひそむ犯罪の1つでもあります。
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日本でも、万引きに関する注意書きを店内で見かける機会は多くありますよね。
カナダで起きた万引きに対し、ある警察官がとった行動に驚きと称賛の声が上がっています。
万引き犯が盗もうとしていたものとは
カナダのトロント警察署で働くニラン・ジェイエナサンさん。
「万引き犯を捕らえた」という店からの連絡を受けて駆け付けると、そこには18歳の青年がいました。
TPS Newsによると、青年の盗んだものはワイシャツ、ネクタイ、靴下だったのだそう。ニランさんは、盗もうとしていた商品を見て「普段接している万引き犯とは少し違う」と感じたといいます。
ニランさんが万引きの理由を尋ねると、青年の口から語られた事情は心に刺さるものでした。
面接に行きたかった青年、苦渋の決断
青年は「就職の面接に着ていく服がなかった」と、万引きの理由を語り始めました。
さらには父親が病気で働けなくなり、生活難におちいっていることを告白したのです。自身の過ちを認め、後悔する姿を見て、ニランさんは決意します。
「万引きはどんな事情があれ、すべきことではない。だが、逮捕という形が、本当の意味でこの若者を正すことにつながるだろうか」
「家族のために1日でも早く働きたい」と願う青年にとっての最善とは…ニランさんは同僚と相談し、青年が万引きをした店へ戻ることにしました。
なんとニランさんは、その場で青年の万引きした服をすべて購入し、彼に手渡したのです。
警察署内でもニランさんの行動について議論が行われたそうですが、上司を含め全員が彼の行いに賛成したといいます。
「私たちの仕事は人々を助けることです。人々の言葉に耳を傾け、よりよい形で青年を導こうとした彼を、私たちは誇りに思います」
一連の出来事に関し、インタビューを受けるニランさんの様子がこちらです。
後日、ニランさんにもらった服で面接を受けた青年は、無事合格したのだそう。「嬉しいね」とニランさんは顔をほころばせました。
『逮捕』という形以外の方法で、1人の青年を正しい道へと導いたニランさん。
青年は心優しき警察官が自分にしてくれた行為を、きっと忘れることはないでしょう。
[文・構成/grape編集部]