マークの意味に気付いた女子高生 「何かお手伝いできませんか?」のひと声で
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- 出典
- @FredMarks_
みなさんは『ヘルプマーク』をご存知ですか。
難病の人や、義足や人工関節を使用している人など、外見からはわからないけれど周囲の配慮や援助を必要としている人に配布されているマークです。
ネット上で、ヘルプマークにまつわるエピソードが、話題になりました。
駅で出会った女子高生
発達障害や白内障などにより、ヘルプマークを所持している新坂 時深(@FredMarks_)さん。
ある日の正午ごろに、電車を降りて青森駅のホームにいたところ、見知らぬ女子高生からこう声をかけられたといいます。
※写真はイメージ
「何かお手伝いできることはありませんか?」
これまで新坂さんは、青森で自身と同じようにヘルプマークを着けている人を一度も見かけたことがなく、うっすらとした孤独感があったのだそうです。
しかし「援助を必要としている人は必ずいる」という事実を伝えたい思いから、ずっとヘルプマークを着け続けていました。
着けていることの意味を見失いかけていた時に、女子高生から声をかけてもらい、とても勇気付けられた新坂さん。
ネット上に投稿された一連の出来事は、たくさんの人たちの心に響きました。
ヘルプマークの重要性
新坂さんに詳しいお話をうかがいました。
――ヘルプマークを持っている理由は。
『アスペルガー症候群』や『ADHD』などの発達障害により、通常より五感が過敏なため、いきなり大きな音がするとパニックを起こしてしまうことがあります。
事故などの有事の際にパニックを起こし、頭と体が完全に動かなくなることも…。
移動中は、脳に飛びこんでくる情報量が多いため、非常に疲れやすく、時にはへばってしまうようなことが想定されます。
人が多い環境では、周囲の人がどう動くかの動線がつかめず立ち止まってしまい、ほかの人の通行を邪魔する場合が非常に多いです。
さらに私は、水晶体が白く濁って見えなくなる『白内障』を両目ともわずらっています。
右目は手術を終えたものの、私の場合は遠くが見えるようにピントを固定したレンズを眼内に入れているため、眼鏡をかけかえないと、近くがよく見えません。
また、近くが見えるように眼鏡をかけていると、逆に遠くがまったく見えなくなります。
なので通行時等には、安全のために眼鏡をかけず、近くが見えない状態になっていることが多いです。 そのため近くにいる人等にご迷惑をおかけするかもしれません。
左目の手術はまだできておらず、見えないため物の距離感がつかめません。人にぶつかったり物を落としたりしやすいのです。
――具体的にどんな手助けが必要?
時や場所、場合によりますので、一概にはいえませんが、パニックを起こして動けなくなっていたら、安全な場所まで引っ張っていってもらえるとありがたいです。
移動中は人より疲れやすいため、座らせてもらえると大変助かります。
人混みで立ち止まり、ほかの人の通行を妨げてしまっている時は、目的地まで一緒についてきてくださったり、その間服の端などをつかませていただけたりするとありがたいです。
そして、物を落としやすいので、落とした際には拾っていただけると嬉しいです。
人によって理由や症状はさまざまなため、一概にはいえませんが、ヘルプマークはあらゆる理由で「助けてほしい事情がある人」が着けているものです。
場所がどこであるかは関係なく、「何か手伝えることはありますか?」と、さりげなく声をかけてもらうことが1番嬉しいと、新坂さんは語っています。
1人でも多くの人に知ってほしい、ヘルプマークの存在。実際に着けている人を見かけたら、さりげなく声をかける勇気を持ちたいものです。
一人ひとりのちょっとした配慮や思いやりが、誰かの大きな支えになるはずですから…。
[文・構成/grape編集部]