阪神大震災を機に中止となった兵庫県・西宮の花火大会 その時若者が動いた
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様々な取り組みやアイデアをインターネットで発表することで、その取り組みに共感した全国各地の人々から広く支援金を募ることができるクラウドファンディング。
今回は兵庫県西宮市で花火大会開催を目指す若者の取り組みをご紹介します。
みなさまのチカラで西宮の夏に再び花火大会を!
実行委員長よりご挨拶
はじめまして!「西宮青年会議所」の吉井竜二と申します。
私は2015年に入会し、これまで様々なまちづくりに関する事業に携わってきました。仕事の上でも関わりが深いこのまちのことを知るにつれ、ある一つの疑問が生じました。
「何故、西宮には花火大会がないのだろう?」と。
東は淀川、西は神戸と大きな花火大会があり、その他伊丹や芦屋にもありますが、ここ西宮にはありません。
人口は49万人近くにのぼり、文教住宅都市関西圏の「住みたいまちランキング」1位にもなったこのまちで何故花火大会がないのでしょうか?
過去に開催されていた「西宮市民花火大会」
実は、過去に「西宮市民花火大会」として昭和63年から平成6年までの7年間、開催されていた時期があったそうです。
私は今年31歳なので、そのことに関する記憶は全くといっていいほどありませんでした。
当時の資料もほとんど残っておらず、このことはそれほど知られていないと思います。
実際、私が多くかかわる学生たちにこの話をすると、非常に驚かれました。
「え!?西宮って花火大会あったんですか?」と。
はい、こんなかんじですね(笑)
最後の開催となった平成6年度には、約4万5千人もの方が西宮浜で打ちあがる花火を見に集まり、同時に開催されていた「のど自慢大会」や屋台の出店を楽しみにしていたということです。そのことからも非常に人気あるイベントであったことは間違いないと思いました。
しかし、阪神大震災を機に西宮浜にも仮設住宅が建ち、「花火どころではない」ということで、兵庫県内の花火大会は、宝塚・川西の猪名川花火大会以外自粛する方向になりました。
その後、西宮以外の花火大会は再開されていきましたが、西宮だけ再開することが叶わないまま今に至るそうです。
なぜ、西宮だけ再開されなかったのか・・・
震災後、西宮には多くの住民が移り住み、西宮浜にも多くの住宅地が作られるようになりました。
打ち上げ花火を上げる時は、各所への許可申請などの手続きや安全に花火を打ち上げるための十分なスペースが必要なのですが、自粛している間にその打ち上げに必要なスペースが確保できなくなってしまったのです。
そのため、今の状態で打ち上げ花火を上げようとすると、海上から打ち上げるしかありません。その場合、陸地から打ち上げるよりも申請期間が長くなることや安全を確保するための調査など、多くの課題とそれに伴う資金の問題を抱えることになり、これこそが「西宮花火大会」が再開できない一番の要因だということがわかりました。
市民の要望が高かった「花火大会復活」
私たち「西宮青年会議所」は、毎年まちづくり事業と称して市民のみなさまとともに作る事業を展開してきました。
今年度は、西宮浜にて「MIYAROCK FESTIVAL ~夢を創造する、愛あるまち西宮~」という、野外フェス事業を開催することにしました。
当初は、準備作業を進めていく中で「花火を事業のフィナーレに打ち上げたら盛り上がるんじゃないか?」という、軽い気持ちで考えていましたが、実際に花火の打ち上げを実施するにはたくさんの障害があるのを知り、半ば諦めかけていました。
しかし、商店街などで花火の打ち上げを検討していることを相談した際にこのような言葉が返ってきました。
『花火大会復活するんですか??』
そして、行く先々で私たちはこの言葉を再三耳にしたのです。
私たちは、まちのみなさんとお話していくなかで、
「花火大会の復活は多くの市民の願いである」と感じました。
「青年会議所」は、日頃明るい豊かな社会の実現のために活動しています。近年「住みたいまちランキング」でも神戸や大阪の主要都市を押さえて関西圏1位をキープしている西宮ですが、明るい豊かなまちにしていくためには、人と人のつながりがもっと強くならなければならないと考えています。
これは、市や行政に何かしてもらうものではなく、「私たちで作り上げるものなんだ!」そう考えています。
そのことから「花火というコンテンツが人と人を強く結びつけるきっかけになる。」そう思い、具体的に「花火の打ち上げを考えよう!」と気合を入れなおしました。
「いくら打ち上げが困難になったとはいえ、過去にこの場で開催されていたのだから不可能なはずはない!」
まちのみんなが待ち望む西宮花火大会を復活させることこそ、我々「青年会議所」が率先して行うことであると感じました。
それと同時に「まちのみんなで花火大会を復活に導く」ことにこそ、意義があるとも感じ、大きなスポンサーを探すのではなく、地域中を駆け回り支援金を募ることを考えました。
障害がものすごく多いことは十分承知していますが、「わたしたちみんなの力を集めれば、今年だけでなく来年以降も西宮花火はあがる。そして必ず花火大会がこの地にて再開されるはず!」と考え、このプロジェクトをスタートさせました。
そして花火大会が復活すれば、西宮の人と人をつなぐシンボル・まちの夏の風物詩になると確信しています。
花火大会を知らない世代へ「大人の背中」を見せる!
「文教住宅都市」を目指す西宮には多くの大学があります。西宮の花火大会は、彼らが生まれる前になくなってしまったので、どんな花火が上がっていたか知りません。このプロジェクトをきっかけに西宮という素晴らしいまちの文化や歴史に触れ、より西宮を好きになってもらえたらと考えています。
そのためにも今回は市内の学生たちにボランティアとして「MIYAROCK FESTIVAL」の設営に協力いただいています。
日頃、私たち「青年会議所」と学生が触れ合う機会は決して多くありませんが、今年度は少しでも彼らと関わり、思いを共有する場を設けています。その中で「西宮で野外フェスのような大きなことをやりたいと思うんだけど、一緒にやらないか?」と学生に話しかけてみました。そうすると、「是非やってみたい!」と笑顔で答えてくれました。まちのために何かしたいという思いは彼らも同じです、ただ何をすればよいかわからないだけです。
野外ライブのステージ進行はもちろん周辺の警備や飲食ブースの運営など、学生たちにとってハードルの高い野外フェスの設営は大きな経験となり、成功することで彼らも「大きく成長する!」それによってこれから社会に旅立つ彼らがまちづくり運動の新たな発信者になるのです。
私は、彼らの笑顔をみたときにこの事業は「きっとうまくいく!」と確信しました。
そして、「まちから何かを与えられるのを待つのではなく、自分たちでこのまちを作り上げるんだ!」という強い思いがあれば、必ず夢はかなう。若い力が輝けば、未来はより明るいものになると確信しています。
そんな若者たちが野外フェスという高いハードルをクリアするのと同じように、私たち「青年会議所」メンバーも花火大会の復活という高い壁を乗り越え、「口だけでなく、行動で体現できる大人の背中」を彼らに見せたいと思います。
そして高い志を持った若者が毎年このイベントから生まれ、西宮というまちをただ便利な住みやすいまちというだけでなく、人と人がつながる愛にあふれたまちへと成長させるための『人財』へと成長していくことと信じています。
もちろん、西宮というまちを良く知らない県外の方々にも西宮にお越しいただき、いずれは再開された「西宮花火大会」が、数多くある近畿の人気イベントの一つとして認識してもらえるようになればと願っています。
西宮で打ち上げ花火を上げるには
・打ち上げ花火代
・海上から打ち上げるための打ち上げ船(台船)の準備
・安全対策のための警備船の準備
・各所への届け出手数料
・混雑が予想される箇所での警備体制にかかる費用
・みなさまが安全に花火を見ることができるスポットの確保
これらの諸経費で約300~400万円がかかるといわれています。
花火を打ち上げるための諸経費に関して、市内企業様からの協賛金もあわせて集めています。
このプロジェクトでみなさまからいただいた支援金は、打ち上げ花火を購入する費用と花火を安全に行うための諸費用に充てる予定です。
預かった金額が大きければ大きいだけの打ち上げ花火を予定しています(過去に開催されていた花火大会では1,600発の花火が打ちあがっていたそうです)。
どれだけ支援金が集まり、どれぐらいの規模の花火が打ち上げられるかは、特設サイトにて随時更新していきます!
また、今回の花火を皆様の心にとどめるため、「MIYAROCK FESTIVAL」へご参加いただく方々から写真を提供いただき、花火のモザイクアートを作成する予定です。モザイクアートを作るには約3,000~5,000枚の写真が必要といわれていますので、ご協力いただける方は特設サイトからお願いいたします。
必ずみなさまの思いを花火に乗せて打ち上げますのでご期待ください!
支援金の使いみち
※ 荒天時または、支援金総額ではその時点での打ち上げが困難と判断した場合、日程を延期して実施します。
(日程詳細はMIYAROCK FESTIVAL特設サイトにてご連絡いたします)
西宮市ってこんなまちです
西宮市は総人口49万人近くの人々が暮らすまちで、南にはららぽーとや西宮ガーデンズなどの商業施設が充実し、北に目を向ければ美しい自然が残るまちです。
「SUUMO関西版住みたいまちランキング」では大阪・神戸・京都などの主要都市を押さえ、3年連続1位を獲得しています!
著名な施設としては、みなさまご存じ高校球児の聖地である阪神甲子園球場やえべっさんの総本山である西宮神社、海辺にはヨットハーバーや夙川のさくらなど、数えきれないほどの人気スポットがあります。
また、北方では山口の竹細工や名塩の和紙など、暮らしやすさの中にも伝統が根付いたまちと言われています。
そして、西宮市は「文教住宅都市」としてのまち開発を行っていることからも多くの大学を有しており、毎年多くの学生が西宮に学びにやってきます。
今回の事業は、その大学生にボランティアとし協力していただき、ともに文教住宅都市としての西宮をPRしていきたいと考えています。
「MIYA ROCK FESTIVAL 2018」実行委員会
私たちは、みなさまとともに作り上げる野外フェス「MIYAROCK FESTIVAL2018 ~夢を創造する、愛あるまち西宮~」を開催予定です。
ボランティアとして参加してくれる学生の皆さんのため、ブースやステージ観賞をして楽しんでいただく皆さんのため、みんなで西宮の夜空にもう一度花火を打ち上げるため。すべてが西宮のまちをより良くしていくための機会になればと考え、皆さんの心に残る事業を展開します。
そのために、日々年齢も違えば職業も違うメンバーたちが集まり様々なアイデアを模索しています。
みなさまに楽しんでいただくためにざっくばらんなアイデアを出し合い、時折笑顔もこぼれます(笑)
だからといって、決して手抜きはしません!絶対に良い事業にしますので、当日は是非会場に足をお運びください!
打ち上げ花火開催について
予定時間:9月15日(土)19:30頃
場所:新西宮ヨットハーバー 兵庫県西宮市西宮浜4丁目16-1
多目的広場沖から
当青年会議所まちづくり事業「MIYAROCK FESTIVAL2018」のフィナーレを打ち上げ花火で締めくくります。
※ 打ち上げ量は支援いただいた金額により変わってきます。詳細は特設サイトをご確認ください。
MIYAROCK FESTIVAL2018~夢を創造する、愛あるまち西宮~について
開催時間:ブース会場 10:00~20:00(入場無料)
(様々なお食事ブースやイベントグッズを用意しています!)
野外ステージ会場 13:00~20:00
(野外ステージ内はチケットが必要です。詳細は特設サイトをご覧ください)
お問い合わせ先
主催 :一般社団法人西宮青年会議所まちづくり委員会
兵庫県県政150周年記念事業
後援:西宮市・西宮商工会議所・商工会議所青年部・西宮観光協会
担当 :MIYAROCK FESTIVAL実行委員会 実行委員長 吉井竜二
住所: 西宮市櫨塚町3-5西宮ビル1階
Mail:nishi18machi@gmail.com
MIYAROCK FES特設サイト:http://www.miya-fes.com/
「このプロジェクトを応援してあげたい!」と思った方はこちら。
地域活性化クラウドファンディングFAAVO(ファーボ)
FAAVOは「まちでいちばん身近なクラウドファンディング」として地域の挑戦に伴走し小さな火を灯しつづけています。「難しそう」「恥ずかしい」という方々に”少し背中を押してあげる”ことで、小さな挑戦が地域の活力になる光景を作り出していきます。
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