子どもを傷付ける暴力について、米津玄師が言及 考察に「その通り!」
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「しつけ」と称し、子どもの心身を傷付ける親が逮捕される事件は後を絶ちません。長年、子どもが加害される現状を変えようと多くの人が声を上げてきたのですが、民法のある条文がそれを阻んでいました。
民法の第822条には、親の「しつけ」についてこのように記されています。
民法第820条には、次のように規定されています。
しかし、「しつけ」の基準はあいまいです。行き過ぎた制裁を加えていたとしても、それを「しつけ」のひと言で片付けられてしまう恐れもあります。
この問題を解決しようと、厚生労働省は2019年3月5日、自民党・公明党の合同会議に児童福祉法と児童虐待防止法の改正案を提出。「親の『懲戒権』の見直し」「児童福祉法に体罰禁止を明記する」など児童虐待への対策が盛り込まれており、人々の注目が集まっています。
そんな中、アーティストの米津玄師(よねづ・けんし)さんが、子どものころに目撃した絵画教室での出来事をTwitterに投稿。投稿の一部である、暴力についての記述が10万人以上の支持を集めています。
暴力について語る米津玄師
ドラマ『アンナチュラル』(TBS系)の主題歌『Lemon』などが話題となり、紅白出場も果たした米津玄師さん。2019年3月6日には、絵画教室で生徒が描いた絵を教師が「指導」という名目で塗り潰しているのを見て、ショックを受けたことを投稿しました。
その一連の投稿の中で、米津さんは暴力について次のように言及しています。
「暴力をなくそう」という風潮が高まるなか、「痛みがなければ理解できない子もいる」と反対する人たちも一部います。
しかし、「そのような主張で暴力を正当化させるわけにはいかない」と米津さんは断言。暴力が事態を好転させたわずかな成功例を掲げ、そのほか多数の失敗例に目を向けないおかしさを指摘しました。
米津さんは身体にダメージを与えるような暴力については言及していません。しかし、暴力は身体的なものでななく、精神的なものも含まれます。
虐待のニュースが相次いでいることもあってか、米津さんの投稿から「親による児童虐待」を連想する人が続出。多くの人が、暴力についての米津さんの考察に共感しました。
・米津さんの言葉に泣きそうになった。
・「暴力に頼る=指導力のなさ」は本当によく感じる。
・いら立ちを暴力で解消し、あわよくば正当化するズルさ。
・かつては、親や教師から暴力を受けるのは珍しくないことだった。でも、子どもながらに「理不尽だ」と感じていた。
暴力は、子どもの心身に大きな傷を残します。時に子どもの命まで奪う可能性があるものを、果たして許していいのでしょうか。
指導や子育てのありかたを見直し、子どもたちを暴力的な行為から少しでも守りたいものです。
[文・構成/grape編集部]