気づかないまま使っている間違いことば 正しい日本語を使いたい
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大倉忠義「何かが間違っている」 飲食店に嘆きコメント、同情の声アイドルグループ『SUPER EIGHT(スーパーエイト)』の大倉忠義さんが、2024年11月15日にXを更新。焼き鳥店に行きづらい、嘆きの投稿に同情の声が集まりました。
あの童謡を歌っていた、ののちゃん!? 成長した姿に「美人になった」「別人級」と驚きの声あんなに小さかった、ののちゃんが…!6歳になった姿に「別人級に成長」「大きくなった」と驚きの声が相次いでいます。
こんにちは、フリーアナウンサーの押阪忍です。
ご縁を頂きまして、『美しいことば』『残しておきたい日本語』をテーマに、連載をしております。宜しければ、シニアアナウンサーの『独言』にお付き合いください。
間違いことば
受験や卒業、入社や転勤、引越しなど、いろいろ環境が変る3月です。挨拶や説明などことばを使う機会の多い春3月でもあります。間違った『言葉遣い』をすると、印象が悪くなりますから気をつけたいものですね。
「言葉が重かったり、押し出しが強いと、脚光を集めるのが難しい…」
如何でしょう「」の部分はすんなり抵抗なくお読み頂いたと思うのですが…。でも実は「」の部分の表現は間違い言葉なんですね。
「言葉が重い」は×で、口が重い。押し出しが強いは×で、押しが強い。脚光を集めるは、脚光を浴びるが正解です。ことほど左様に、気づかないまま、使うことばが何と多いことか…。
アナウンサーの実況中継などにも、つい調子に乗った重複表現などが出て参ります。
×先ず最初に、〇最初に。×第1日目、〇第1日か1日目。×炎天下のもと、〇炎天下。×血と涙の結晶、〇血と汗の結晶。×戦いの火蓋が落とされる、〇火蓋が切られる。などなど…。
でも勘違いの言葉は、やはり直した方がよろしいと思います。(日本で暮らす外国人の方々も多くなりましたし…) 言い慣れてしまうと、正しいことばは 引き出しの奥に仕舞われて、必要な時に出て来なくなります。
×犯罪を犯す、〇罪を犯す。×汚名を晴らす、〇汚名をそそぐ。×溜飲を晴らす、〇溜飲を下げる。×話を濁す、〇言葉を濁す。×弓矢を引く、〇弓を引く。×見かけ倒れ、〇見かけ倒し。×心血を傾ける、〇心血を注ぐ。×体調をこわす、〇体調を崩す。×的を得る、〇的を射る。×きずなが深まる、〇きずなが強まる。などなど数えきれません…。
冬から春へは会話の季節…。ことばに関心のある方は、正しい日本語を、ぜひ使って頂きたいと願っています。
<2020年3月>
フリーアナウンサー 押阪 忍
1958年に現テレビ朝日へ第一期生として入社。東京オリンピックでは、金メダルの女子バレーボール、東洋の魔女の実況を担当。1965年には民放TV初のフリーアナウンサーとなる。以降TVやラジオで活躍し、皇太子殿下のご成婚祝賀式典、東京都庁落成式典等の総合司会も行う。2019年現在、アナウンサー生活61年。
日本に数多くある美しい言葉。それを若者に伝え、しっかりとした『ことば』を使える若者を育てていきたいと思っています。