「伝える」の極意 何を伝え、どう伝えるか
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吉元由美の『ひと・もの・こと』
作詞家でもあり、エッセイストでもある吉元由美さんが、日常に関わる『ひと・もの・こと』を徒然なるままに連載。
たまたま出会った人のちょっとした言動から親友のエピソード、取材などの途中で出会った気になる物から愛用品、そして日常話から気になる時事ニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関するトピックを吉元流でお届けします。
「伝える」の極意〜心をこめて
音楽大学で作詩基礎研究という授業を担当し、いよいよ前期最後の授業を迎えます。15回目には、平原綾香さんに書いた『Jupiter』について、作詞という観点と社会学という観点から話す予定です。これは、予習しなくても大丈夫、私の仕事と考えについて思いきり伝えればいいと考えています。
デビューして35年、歌詞やエッセイ、講演などを通して「伝える」ことを仕事としてきました。伝える内容についてだけ深く考えながら。でも、今、伝えることの難しさの壁が目の前にそびえ立っています。
果たして、私が伝えようとしていることが、学生たちに伝わっているのか。これが、エビデンスのはっきりとした内容であれば、わかりやすいのです。そして、テストをすれば、点数として出てきます。
しかし、表現すること、創造、創作するという、それぞれの感性で捉えていくテーマについて、どう受け止めているかということを確かめる術はないのです。作品を書くことに現れるのですが、人それぞれの感性をジャッジすることには、いささかの抵抗もあるのです。表現は自由であることが、最も大切なことですから。
伝わっているかどうか不安を覚えるのは、学生たちの反応がないこともあります。90分、ほとんど表情が動かない。動くときは、隣の人とおしゃべりをしているとき。講演の時も同じことが言えるのですが、固まっていた表情を崩すくらいの内容と話術が必要なのですね。
「伝える」というテーマは、実は私たちの日常の中でも大きなテーマです。あまりにも日常的で、大きなテーマであることを忘れてしまいますが。「伝える」、「何を伝えるか」ということ、そして「どのように伝えるか」ということがポイントです。
話すことも書くこともできる、また今はSNSという場がありますから、伝えたいことをすぐに伝えることができる時代です。でも、今、発信していることが、本当に伝えたいことなのか。一時の感情に任せて伝えていないか。伝えたことで、傷つく人がいるのではないか。
手軽であったり、スピード感が求められるこの時代にあって、伝えることを深掘りする、吟味する、というプロセスが抜け落ちてはいないか。一度、振り返ってみることが必要ではないかと思うことがあります。
何を伝え、どう伝えるか。これは表現力であり、想像力です。
「今日のごはん、何にする?」
という言葉にも、
「やばい、やばい、ワロタ」
という言葉にも、表現力と想像力が求められるのです。この二つの隠れた『力』を時には意識してみる。すると、「伝える」の質が変わってくるように思います。
そう。言葉にはその人が現れる。何をどう伝えているか、ということが、その人そのものを表しているのです。
さて、最終授業。心をこめて伝えたいことを伝え、それが伝わったかどうか…という不安は手放します。その不安も、伝わってしまいますから。
※記事中の写真はすべてイメージ
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作詞家・吉元由美の連載『ひと・もの・こと』バックナンバー
[文・構成/吉元由美]
吉元由美
作詞家、作家。作詞家生活30年で1000曲の詞を書く。これまでに杏里、田原俊彦、松田聖子、中山美穂、山本達彦、石丸幹二、加山雄三など多くのアーティストの作品を手掛ける。平原綾香の『Jupiter』はミリオンヒットとなる。現在は「魂が喜ぶように生きよう」をテーマに、「吉元由美のLIFE ARTIST ACADEMY」プロジェクトを発信。
⇒ 吉元由美オフィシャルサイト
⇒ 吉元由美Facebookページ
⇒ 単行本「大人の結婚」