承認欲求が伝わるSNS投稿に距離を置きたい…『欲求がない』美しい投稿とは?
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吉元由美の『ひと・もの・こと』
作詞家でもあり、エッセイストでもある吉元由美さんが、日常に関わる『ひと・もの・こと』を徒然なるままに連載。
たまたま出会った人のちょっとした言動から親友のエピソード、取材などの途中で出会った気になる物から愛用品、そして日常話から気になる時事ニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関するトピックを吉元流でお届けします。
「いいね」と言われなくてもいいじゃない
以前、PR会社を経営している友人から、毎日SNSに日常のことを投稿するようにアドバイスされたことがありました。
作品のリリース時、イベントがあるときは必ず告知。
そして毎日の日常のことを少しずつでも投稿すること。
発信し続けることで人の目に触れ、それがメディアなどの目に触れることになる。
すると、作品の販売につながり、仕事が来る可能性が高くなる、というわけです。
ありがたいアドバイスだったのですが、そこまで徹底するのは私には無理でした。
シェアしたいと思ったことだけ、控えめに伝えるというのが、私には心地よいのです。
人が自分の発信をどのように受け取るのか、それはわかりません。
ただ、思いもかけない受け取られ方をすることもあるのです。
大学の授業で、私が手がけたある作品を例にあげて解説をしました。
そのことについて、ひとりの学生から「自慢をしている」という感想があったのです。
もちろん気をつけて話をしていたのですが、その人の『何か』に触れてしまったのかもしれません。
心の中の『何か』に触れてしまう。
ここで気をつけておきたいことは、私もこの学生のような受け取り方をするかもしれないということです。
「私ってすごいでしょ」と直接は書いていなくても、そのような印象を与えるSNSの投稿に辟易している自分がいます。
もしかしたら『うらやましい』と思っている自分がいるのかもしれません。
その人の日常を投稿しているだけなのですが、その中に承認欲求が見え隠れすると距離を置きたくなるのです。
そのような投稿に「うっ」と反応してしまう自分に気づくことも大切ですね。
2017年に東京新聞に掲載されたふかわりょうさんの『いいねなんて、いらない』というコラムが、Facebookのタイムラインに流れてきました。
「旅にはカメラを持っていかない。残せる安心感よりも、残せない緊張感を大切にしたい」
「『映える』写真を撮り、『いいね』を獲得するために奔走するのは、実は不安の裏返しではないか。人から幸せだと思われたいのではないか」
「人の『いいね』より、自分の『いいね』がひとつあればいい」
深く頷いた意見でした。
言葉は、伝えたいことがあって初めて言葉になります。
私たちの中には言葉にできない言葉がたくさんある。
それらに名前を与えるように言葉に表現する。
実はこの過程に表現する醍醐味があるように思います。『伝えたいこと』を『どう伝えるか』。
その内容だけでなくここに、「すごいって言ってもらいたい」という潜在意識まで伝わってしまうことがあるのです。
自分の中に潜んでいるそんな欲求を見極めるには、SNSなどに書いたことを客観視し、その書き方、内容を『美しいか、美しくないか』という美意識、価値観に照らし合わせてみる。
活動報告も、自己表現。手軽さの中で、すっと背筋を伸ばす。
全然アピールにはつながりませんが、そんな心地よさを大切にしながら細々とマイペースで、つながりたい人とつながればいいのかなと思っています。
『友達』コレクションも、淋しさの裏返しなのかもしれませんね。
いのちを紡ぐ言葉たち かけがえのないこの世界で
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※記事中の写真はすべてイメージ
作詞家・吉元由美の連載『ひと・もの・こと』バックナンバー
[文・構成/吉元由美]
吉元由美
作詞家、作家。作詞家生活30年で1000曲の詞を書く。これまでに杏里、田原俊彦、松田聖子、中山美穂、山本達彦、石丸幹二、加山雄三など多くのアーティストの作品を手掛ける。平原綾香の『Jupiter』はミリオンヒットとなる。現在は「魂が喜ぶように生きよう」をテーマに、「吉元由美のLIFE ARTIST ACADEMY」プロジェクトを発信。
⇒ 吉元由美オフィシャルサイト
⇒ 吉元由美Facebookページ
⇒ 単行本「大人の結婚」