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小学校で外見をからかわれていた女の子 30年後に知った『真相』に涙

By - grape編集部  公開:  更新:

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※写真はイメージ

2020年8月現在、ウェブメディア『grape』では、エッセイコンテスト『grape Award 2020』を開催しています。

『心に響く』と『心に響いた接客』という2つのテーマから作品を募集。

今回は、応募作品の中から『魔法の言葉』をご紹介します。

魔法の言葉

私にとって心に響く出来事は、小学校の担任の先生とのエピソードです。

私は小学校入学からメガネが必要で、当時周りにはメガネをかけている同級生はいませんでした。

周りの人と違うそれだけでからかわれ、メガネザル!と言われる、顔が変と笑われた思い出があります。

小学校一年生の出来事ながら30歳を過ぎた今でも思い出す事があります。

そんな時何気なく母に、「私小さい頃からメガネだったよねー、大変だったなぁ」と話した時に、母が言ってくれた事があります。

「そうだね。入学式から眼鏡だったね。周りにはそんな子珍しいから大変だったよね。だけど担任のS先生が、人の特徴で笑ったり、からかってはいけないってクラスで言ってくれてたんだよね」

初めて聞いた話しでした。目頭が熱くなり泣きそうになりました。

その時は、へぇーそうなんだと平静をたもっていましたが、心の中でS先生への感謝の言葉と、自分は守られていたとあらためて感じました。

S先生は、とても厳しい先生という印象がありました。授業で「道」という漢字の書き方を間違えてしまい、どこが間違えているのか分からず、居残りをした事があります。私だけが最後まで分からず、分かるまで帰れませんでした。

あの時は土曜日授業がまだあった頃で、クラスのみんなは下校しているのに私だけ先生と残り、ひたすら「道」という漢字を書き続け、どこが間違えているのか本当にわからず最終的には先生の前で大泣きしてしまった事があります。

それでやっと答えを教えてもらい帰る事ができました。今思うとなぜ、間違いに気が付かなかったのか謎ですが、その時の私は、無言で先生と2人きりで教室にいる恐怖が耐えられなかったのだと思います。

帰り道も1人泣きながら、先生なんて嫌いだ、先生も私の事を嫌いなんだと思いながら帰りました。

そんな苦い思い出があったので、S先生がクラスで私の事を言ってくれたのを聞いて、驚きと感謝と感動がいっきに押し寄せました。

S先生は、厳しい先生だったけど、優しく、一人一人に向き合い、寄り添ってくれる素敵な先生だったんだと改めて思いました。

からかわれ、傷ついた事は確かに残ります。でも、守ってくれている、守られている事が分かれば思い出と共に小さい頃の自分の事も好きになれるのだと思いました。

S先生!先生の生徒でよかったです!

「道」もう、間違わないよ!

そして、1人泣いて帰っている小学生の私にも、大丈夫だよと言ってあげたいです。

grape Award 2020 応募作品
テーマ:『心に響くエッセイ』
タイトル:『魔法の言葉』
ペンネーム:わんさん

エッセイコンテスト『grape Award 2020』開催中!

2017年から続く、一般公募による記事コンテスト『grape Award』。

第4回目となる2020年は、例年通りの『心に響く』というテーマと、『心に響いた接客』という2つのテーマから自由に選べます。

今回も、みなさんにとって「誰かに伝えたい」と思う素敵なエピソードをお待ちしております。


[構成/grape編集部]

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