森喜朗氏の『差別発言』に各国大使館が…? 「ありがとう!」「かっこよすぎる」
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東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の会長を務める、森喜朗氏の発言が議論を呼んでいます。
2021年2月3日に行われた日本オリンピック委員会の臨時評議員会に出席した際、女性理事を増やす方針について、森会長はこのように意見を述べました。
「『女性理事を4割』と文科省はうるさくいうが、女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」
「女性は競争意識が強く、誰か1人が手を挙げると『自分もいわなきゃいけない』と思うんでしょうね」
「この組織委員会にも女性は7人ほどおられますが、みんな、わきまえておられます」
『女性』という性別でひと括りにし、「女性の多い会議は長引く」といった発言をした森会長。翌4日には世間の抗議を受け、釈明会見を行いました。
森会長の発言に対し、同月6日現在も多くの人から「女性蔑視もはなはだしい」「時代錯誤である」といった批判の声が続出しています。
森喜朗会長の『差別発言』に各国大使館が抗議の投稿
世界規模の『スポーツの祭典』であるオリンピック。今回の件を問題視しているのは、日本国内だけではありません。
海外でも森会長の発言はメディアで取り上げられ、差別発言として非難する声が上がっています。
森会長が「話の長くない周囲の女性はわきまえている」といったことから、Twitterでは『#わきまえない女』や『#DontBeSilent(黙らないで)』というハッシュタグが話題に。
5日には世界各国の大使館が『#DontBeSilent』『#男女平等』などのハッシュタグをつけ、差別に対抗する声を上げています。
また、国際オリンピック委員会委員のヘイリー・ウィッケンハイザー氏は、森会長に対し「絶対に朝食のビュッフェで追及します。東京で会おう!」とコメントしています。
海外からの抗議やエールに対し、ネットからは「声を上げてくれてありがとう!」「こんなことが話題になるなんて恥ずかしい」といった声が上がりました。
一方で、「あなたの国はそんなことをいえる立場なのか」「ただのパフォーマンスにすぎない」など、批判する声も。
釈明会見で森会長は「発言を撤回する」と述べましたが、その言葉を多くの人が知った以上、一度口にしてしまった発言を取り消すことはできないでしょう。
『男性は仕事、女性は家庭』という風潮が変わり、女性の社会進出が求められるようになった現代社会。過渡期だからこそ、今回の発言が問題視されるようになったのではないでしょうか。
また、性別は男性と女性の2つだけではなく、すべての人間を2つに分けられるわけでもありません。「男性はこういうもの」「女性はこういうもの」と雑に括ってしまうのも、おかしな話です。
すべての人が1人の人間として尊重される社会に、少しずつ変化していくことを望みます。
[文・構成/grape編集部]