街の活気や賑わいが、今ひとつ元気がない 普段の日常生活に早く戻って欲しい
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こんにちは、フリーアナウンサーの押阪忍です。
ご縁を頂きまして、『美しいことば』『残しておきたい日本語』をテーマに、連載をしております。宜しければ、シニアアナウンサーの『独言』にお付き合いください。
街のざわめきが消えた?
コロナ感染予防のため、外出や移動の自粛の『御触れ』が浸透しているので、街中の人出は、コロナがいなかった頃に比べると、かなり少なくなりましたね。
当然のことではありますが、街の活気や賑わいが、今ひとつ元気がありません。
先日 繁華街の横断歩道を、友人と肩を並べて歩きながら話をしましたが、お互いにマスク、マスクでよく聴きとれません。
街中でハッキリ大きく聴こえるのは、パトカーと救急車のサイレンぐらいでしょうか。何か今まで感じていた生き生きとした街の息遣いが、騒音の魅力が、かなり少なくなったように思えます。
拙宅の近くの児童公園には、いつも子供達が遊びに集って来ます。当然お母さん方も一緒ですが、勿論全員マスク姿です。
その子供達の遊ぶ姿を見ていると、いつもの大声でハシャギ廻るという子供達の動きではないように思われます。
「お子さんの動きが、大きいマスクでオトナシメですねぇ…」と顔見知りのお母さんに声を掛けましたら「幼稚園でも、余り大きな声は出さないように言われているようですよ…」という答えが返って来ました。
※写真はイメージ
私の友人にコーラスの指導者がいますが、練習の人達は『フェイスシールド』で声を出しているので、やはり発声に歯止めが懸かり透明感も失われ、篭り勝ちになるので、まとまりにくいと こぼしていました。
放歌放吟とまでは申しませんが、マスクなしで思い切って大声で歌ったり、笑ったり、話したりできる普段の日常生活に 早く戻って欲しいと一日千秋の思いで願っています。
<2021年6月>
フリーアナウンサー 押阪 忍
1958年に現テレビ朝日へ第一期生として入社。東京オリンピックでは、金メダルの女子バレーボール、東洋の魔女の実況を担当。1965年には民放TV初のフリーアナウンサーとなる。以降TVやラジオで活躍し、皇太子殿下のご成婚祝賀式典、東京都庁落成式典等の総合司会も行う。2021年現在、アナウンサー生活63年。
日本に数多くある美しい言葉。それを若者に伝え、しっかりとした『ことば』を使える若者を育てていきたいと思っています。