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『尽力』の意味理解できてる? ビジネスシーンでの使い方や言い換え表現を紹介

By - COLLY  公開:  更新:

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ビジネスシーンでよく使われる『尽力』という言葉、正しい意味は理解できていますか。この記事では『尽力』の意味や使い方、言い換え表現を紹介します。ビジネスや日常でのコミュニケーションに、ぜひお役立てください。

『尽力』の意味・英語表現

英語の受験勉強 2

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まず、『尽力』の意味と英語表現について説明しましょう。

読み方

『尽力』は『じんりょく』と読みます。

意味

『尽力』の意味は「目的のために力を尽くすこと」「目標を達成させるために精一杯努力すること」「全力を尽くして頑張ること」です。『尽』という字には『尽くす』『出し切る』という意味があります。

相手のために全力を尽くすこと、また、精一杯の力を尽くしてくれた相手に対して感謝を述べる目的で使用する言葉です。ビジネスシーンで多く使用され、原則として目上、目下両方ともに使えます。

『お力添え』との違い

似たような表現に『お力添え』という言葉があります。

『お力添え』とは、他人に力を貸す、手助けをするという意味の『力添え』に、敬語表現として『お』を付けた言葉です。

『尽力』が「尽力いたします」など、自分を主語にして使用する言葉であるのに対して、『お力添え』は「お力添えいただけましたら幸いです」など、相手を主語にして使用する言葉である、という違いがあります。

ただし、『ご尽力』と表現すれば、相手が主語の場合でも使用できます。

英語表現

『尽力』を英語で表現する場合、次のような言葉があります。

effort

物理的、精神的な努力や、目標に向けて努力するさまを指します。

He made a great effort to finish the project.

彼はそのプロジェクトを終えるために、多大な努力を尽くした。

strive

困難な状況下で目標達成に向けて努力をする、というニュアンスの言葉です。

We must strive for the best.

私たちは最高峰を目指して努力しなければならない。

『尽力』の使い方

次に『尽力』の具体的な使い方について、例文を見ながら解説していきます。

【例文1】

ささやかではございますが、尽力させていただければと存じます。

相手や目標のために自分が力を尽くす、という表現です。仕事の熱意を表す時によく使われます。

【例文2】

このプロジェクトが無事完遂できたのも、きみの尽力のおかげだ。

部下など目下の相手に対し、力を尽くしてくれたことへの感謝を述べる場合はこのように使います。

『ご尽力』の使い方

本を開くビジネスマンとビル背景

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『ご尽力』とは、相手の努力や行動に対して感謝する時に用いる言い回しです。『尽力』に敬語表現の『ご』を付けることにより、相手への敬意を込めた表現になります。

上司など目上の相手や、取引先に対してなどフォーマルな場では『ご尽力』を使用するようにしましょう。

【例文1】

日頃よりご尽力いただきまして、心より感謝申し上げます。

日頃の感謝を相手に伝える時、このように使用します。ビジネスシーンでよく使用される表現の1つです。

【例文2】

〇〇様のご尽力のおかげで、本プロジェクトは無事成功いたしました。

相手が力を尽くしてくれたことに対して、丁寧なお礼を述べる文です。こちらも、さまざまな場面で使用できます。

『尽力』の類語と言い換え

不動産関係のお金の計算をするビジネスマン

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「全力を尽くす、目標のために精一杯努力する」という意味の『尽力』には、類語や言い換え表現も数多くあります。シーンに合わせて適切に使い分けられるよう、確認していきましょう。

ご協力

『ご協力』とは「力を合わせて物事に取り組む」という意味の『協力』に、敬語表現の『ご』を付けた言葉です。他者からのサポートに感謝を述べる時や、力を貸して欲しいことを依頼する時に使用します。『尽力』より、ややカジュアルな表現といえるでしょう。

ご支援

『ご支援』とは「支え助けること」という意味の『支援』に、敬語表現の『ご』を付けた言葉です。

相手に支援をお願いしたい時、助けてもらった感謝を伝えたい時などに使います。目上の相手やフォーマルな場でも幅広く使用できるため、ビジネスシーンでも比較的よく使われる言葉です。

ご助力

『ご助力』とは「手助けすること、力を貸すこと」という意味の『助力』に、敬語表現の『ご』を付けた言葉です。協力してもらったお礼や、支援をお願いする時に使います。類語の『ご協力』の敬語表現になるので、改まった場でも問題なく使用できます。

寄与

『寄与(きよ)』とは「社会や人のために役立つこと、貢献すること」を意味する言葉です。

「学問の発展に寄与した」など、基本的にはよい意味で使います。また、『寄与』には与えるという意味があるので、上から下へ向かうニュアンスが含まれていることを覚えておきましょう。

精進

『精進(しょうじん)』とは「1つのことに集中して努力する」という意味の言葉です。

「精進いたします」のように使用し、相手に対して意気込みや抱負を述べたり、目標に向かって前向きに取り組む姿勢を伝えたりする時に使います。改まった表現なので、ビジネスシーンでもよく使われる言い回しです。

邁進

『邁進(まいしん)』とは「目標に向かって突き進む」という意味です。「困難を恐れずひたすらに進む」というニュアンスを含むため、仕事への熱意を示したり、モットーを表したりする時にもよく使われます。

『尽力』を使用する時の注意点

会議中の男女の手元

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さまざまな場面で使われる『尽力』には、いくつか注意点があります。ポイントを押さえておきましょう。

重複表現に注意する

「尽力を尽くします」という表現を目にしたことがあるかもしれませんが、これは重複表現であるため、誤りです。そもそも『尽力』という言葉に『尽くす』という意味があるので、『尽力を尽くす』では二重の表現になってしまいます。

また「尽力を出し切る」「尽力を注ぐ」なども誤用表現としてみなされるので、注意が必要です。

お願いをする時には使わないようにする

『尽力』は、目上に対してお願いをする時には使わないようにしましょう。『尽力』は「力を尽くす」という意味です。これから取り組んでもらう仕事のお願いなど、ことが起こる前に使うと、相手に努力を要求することになってしまい失礼な表現になってしまいます。

引き続き関係が続く場合、『今後ともご尽力いただけましたら幸いです』などのように、これまで力を尽くしてくれた感謝を一緒に述べるようにしましょう。

すでに行ったことには使わない

主語が自分の場合、『尽力』はすでに行ったことには使いません。「私は力を尽くして精一杯頑張りました」という傲慢な態度になってしまいます。「尽力させていただきました」「尽力して参りました」などは誤りです。

ただ、相手が主語の場合は「ご尽力いただき感謝しております」などのように、すでに行ったことに対して用いられます。前述したように、未来のことに対してお願いをする時に使用すると失礼な表現になるからです。

『尽力』の意味を正しく理解しよう

チェックするところは必ず確認しましょう。

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『尽力』について、意味や例文、注意点などを紹介しました。また、『ご尽力』との違いや、類語についても確認しました。

『尽力』は「力を尽くす」という意味で、日常生活を始めビジネスシーンにおいてもよく使用される言葉です。あらゆるシーンで用いられる言葉だからこそ、正しい使い方をマスターし、感謝の意や自分の意気込みを伝えられるようにしましょう。

相手に誠意の伝わる使い方ができるよう、ぜひこの記事をお役立てください。


[文・構成/grape編集部]

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