ピート・ローズが陥った5つの思い込みを米記者が指摘 「ヒットキングはイチロー」
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ダルビッシュ有が日本に帰国 向かった先は…?2024年11月12日、メジャーリーグの『サンディエゴ・パドレス』に所属するダルビッシュ有選手が、自身のブログを更新。日本に一時帰国していたことを明かしました。
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野球の世界では「あの選手が高卒でプロ入りしていたら」「別の球団であればもっと活躍できたのに」といったたら・ればが、時に野球談議を大いに盛り上げます。
これは日本だけでなく、アメリカでも同じようです。NEWYORK DAILY NEWSのスポーツ担当チャック・モディアノ記者がこんな仮定を記事にして、大きな反響を呼んでいます。
もし、イチロー選手がキャリアのすべてをメジャーリーグでプレーしていたら何本のヒットを打っただろうか?
この問いに対し、自信を持ってこう回答しています。
そして、イチローの場合は日本のプロ野球での記録がしっかり残っているため、かなり正確に推測できるにも関わらず、アメリカのメディアやピート・ローズは「推測することなど不可能だ」と可能性そのものを否定していると綴っています。
ピート・ローズは間違った思い込みをしている
ローズは「プロ野球でのヒット数と言うなら、オレのマイナー時代の427本も追加すべき」と2013年に語ったと言います。一方、マーリンズのマティングリー監督は「日本から来てすぐに活躍した選手はいくらでもいる。日本をマイナー扱いするのは不公平だ」と語ります。
「多少のレベル差はあれど、日本をマイナーと考えるのは間違い。そうでなければ2度のノーヒットノーランを達成した野茂英雄投手やワールドシリーズでMVPを獲得した松井秀喜選手の活躍などの理由がつかない」というのがモディアノ記者の主張です。そして、こう結論付けました。
純粋にイチローとローズを比較すべきだ
2001年に年間55本塁打を放ったタフィ・ローズ選手の例を上げ、「メジャーで活躍できなかった選手が日本では大活躍している。だから、日本のプロ野球のレベルは低い」と語るピート・ローズ。
しかし、モディアノ記者は「このタフィー・ローズでさえ日本での通算打率は.286だった。フェンスまでの距離やホームラン数は、ヒット数とは無関係」と断じ、ピート・ローズの主張を否定します。
比較はできる or できない?
イチローはメジャーリーグに移籍した初年度に、首位打者を獲得し、MVPを受賞。その後、10年連続200安打という記録を達成しました。この10年間の打率は.333で、ア・リーグ最高です。
2004年には84年間も更新されなかったシスラーの年間ヒット記録を塗り替える、262安打を放ちました。これらのことからイチローがメジャーデビューした時点で、メジャートップクラスの実力を持っていたことは明らかです。
ローズが比較したがる「タイ・カッブら過去の名選手は、当時、メジャーに参加することが認められていなかった黒人一流投手との対戦がない」などの理由から、むしろ比較の対象としては不適切であるというのが記者の考えです。
そして「イチローがヒットキングでないのは、ただ地理的な理由からだけである」と語っています。
ピッチャーのレベルよりも重要な試合数
マリナーズでの最初の7年間で、年間平均227本のヒットを打ったイチローですが、日本プロ野球での7年間では年間177本平均。それぞれの打率はメジャーでの.333に対して、日本では.359と、投手のレベル差は打率にすると.026の影響しか与えませんでした。
むしろ問題なのは試合数で、日本時代の年間平均打席数が494打席であったのに対し、メジャーでのそれは平均682打席。これは7年間で1316打席も少なかったことを意味し、単純計算でメジャー2年分に値します。
イチローは記者会見で「日本だけでローズの通算記録を破ればそれは信じがたい功績」と語りましたが、モディアノ記者は「不可能」と断言しています。
イチローが打ったであろうヒットの根拠は十分
ここまでに上げてきた理由から、イチローはただアメリカにいなかったという理由だけで約350本のヒットを打てなかったことに。この数字を現在のイチローの総ヒット数に加えた約4600本が通算安打数として妥当というのがモディアノ記者の主張なのです。
そして、最終的に以下のように結論付けています。
かなり独特な見解ではありますが、数字を根拠に「イチローがヒットキングである」という理論を成り立たせています。
さまざまな意見があって当然ですが、だからこそ、このたら・ればで語る野球談議は面白いのかもしれません。イチロー選手の活躍に、今後も期待したいですね!
イチロー選手の歩み(日本プロ野球~メジャーリーグ)
日米通算でピート・ローズが持つ4256安打を超える、4257本目のヒットを放ったことを記念して公開された動画です。