『カラスの寿命は120年』は迷信?実際の寿命や弱点、撃退法を解説
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スズメの寿命は何年?どれくらい生きられるかと寿命を迎える原因を解説スズメの寿命ですが、野生の場合は1年ほどで、さほど長くはありません。この記事では、スズメの平均寿命や寿命を迎える理由、スズメの死骸を見つけた時の対処法について解説します。スズメの平均寿命が何年なのかを知りたい人は、ぜひ参考にしてください。

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野生のカラスの寿命は、7~8年といわれています。
『カラスの寿命は120年』という説を聞いたことがあるかもしれませんが、これは迷信です。この説が流れているのは、カラスの死骸を見る機会が少ないためでしょう。
カラスは、死期が近付くと山や森の中に姿を消すといわれています。そのため『カラスは120年以上生きる』という説が浮上したのかもしれません。
当記事では、カラスの寿命が長い理由や、カラスの習性について解説します。カラスの弱点や撃退方法もまとめましたので、ゴミを荒らされて困っている場合は参考にしてください。
カラスの寿命は何年?
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『カラスの寿命は120年』という説は、あくまでも噂話にすぎません。実際のところ、カラスの寿命は何年くらいなのでしょうか。
野生のカラスの寿命
野生のカラスは、7~8年生きるといわれています。
カラスは知能が高く雑食なため、野生でも生き延びられる傾向にあるようです。また、体が大きいため、外敵に狙われにくいともいわれています。
カラスは、野生の鳥類としては寿命が長いといえるでしょう。
飼育下でのカラスの寿命
飼育下のカラスは野生よりも寿命が長く、20~30年は生きるといわれています。
飼育下では、外敵に狙われず安全に過ごせるため、寿命が長くなるようです。
とはいえカラスは、本来は野生生物であるため、個人で飼育するのは好ましくありません。
カラスの飼育は、厳密には禁止されていませんが『愛がん飼養』の許可が必要です。しかし、許可を得るのは難しいかもしれません。
カラスの捕獲自体は『狩猟期間内なら可能』とされています。『狩猟期間』とは『鳥獣保護管理法』で定められている、狩猟可能な期間のことです。安全を保護するために、農作業の時期や落葉期と重ならないように、期間が定められています。
狩猟期間以外の時期は、各都道府県知事が発行する『捕獲許可』が必要になるため、個人での捕獲や飼育は難しいでしょう。
カラスはほかの鳥類よりも長寿な傾向にある
カラスは鳥類の中でも長寿で、野生でも7~8年生きられます。
ほかの鳥の平均寿命は以下のとおりで、カラスよりも短命であることが分かるでしょう。
小さな鳥は天敵に狙われやすく『エサ』や『すみか』の確保が難しいため、寿命が短くなります。
カラスの天敵は、トンビやオオタカ、フクロウですが、住宅地ではほとんど見かけません。
市街地に住むカラスは天敵に襲われる可能性が低いため、長く生き延びられるのでしょう。
カラスの寿命が長い理由とは
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人間の居住エリアに生息するカラスは、比較的長寿な傾向にあります。寿命が長い理由は、以下の2つです。
知能が高い傾向にあるため
カラスの寿命が長い理由は、知能が高い傾向にあるためです。
例えばカラスは、殻付きの食べ物を車にひかせて、中身を食べることができます。エサを確保しやすい場所も分かっているため、食料には困りません。
また、カラスは過去の経験から危険な場所を憶えているため、事故を回避できます。
カラスは、鳥類の中でも賢いといわれており、人間の6~8歳程度の知能があるそうです。
雑食でなんでも食べるため
カラスは、何でも食べる雑食性の鳥です。
果物や木の実、穀類、動物の肉など『植物性』『動物性』を問わずに食べられます。
動物のエサや、人間が捨てた生ゴミも食べるため、食料には困りません。
人間が処分した生ゴミは栄養価が高いため、餓死を回避するのに役立ちます。カラスは雑食性のため、寿命が長くなるのかもしれません。
街でよく見かけるカラスは2種類いる
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住宅街でよく見かけるカラスは『ハシブトガラス』と『ハシボソガラス』の2種類です。
それぞれの特徴と、見かける場所をまとめました。
・上のくちばしが盛り上がっている。
・おでこから頭にかけて厚みがある。
・街中
・住宅街
・ゴミ集積所
・全体的にスマート。
・警戒心が強い。
・草むら
・畑
ゴミ集積所を荒らすのは、主に『ハシブトガラス』だと考えられます。
カラスは寿命が近くなると身を隠す
市街地に多く出没するカラスですが、死骸に出くわすことは、ほとんどありません。
そのため『カラスは寿命が長い』といわれるのかもしれません。カラスはどこで死を迎えるのでしょうか。
カラスは弱ると、外敵に襲われないよう森の中に身を隠すといわれています。街で見かけるカラスも、死期が近付いてきたら森に戻り、そこで余生を過ごすようです。
一方、農村地帯では、カラスの死骸を見かけることもあります。賢いカラスは、死期が迫っていることを悟って森に戻るのですが、その途中で力尽きるのでしょう。
なお、住宅街でカラスの死骸を発見した場合は、市町村などの担当窓口に連絡すると回収してもらえるようです。
カラスは害鳥だが駆除はできない
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カラスは、人間に害をおよぼすことがあります。
害鳥としての側面を持っているカラスですが、むやみに駆除することは認められていません。
カラスが『害鳥』と呼ばれている理由と、駆除できない理由を解説します。
カラスが『害鳥』と呼ばれる理由
カラスは、屋外のゴミを荒らすため『害鳥』と呼ばれています。飲食店や住居のゴミだけでなく、ゴミ集積所のゴミまで漁るようです。
生ゴミを荒らされたことにより、悪臭が立ち込める被害は少なくありません。
カラスは、人間や家畜を攻撃することがあります。つつかれた傷口から雑菌が体内に入り、感染症を引き起こすこともあるようです。
もし、カラスにつつかれたら、放置せずに消毒するか病院で診察してもらいましょう。
また、子育て中のカラスは、ヒナや巣を守るために、近付いてくる人間を威嚇します。
カラスは農作物を荒らすことがあるため、農畜産者にとっても『害鳥』といえるでしょう。
カラスを駆除できない理由
カラスは、人間に被害を与えるため『害鳥』とされていますが、駆除することはできません。
ヒナがいる巣の撤去や捕獲を無許可で行うと『鳥獣保護管理法』に抵触し、罰せられるためです。
ただし、カラスが人間に危害を与える恐れがある場合や、威嚇された際には捕獲できます。
事前に捕獲申請が必要になるため、市町村の窓口で相談してください。
カラスを撃退する方法
カラスは、無許可で駆除することはできませんが、野放しにしておくと被害が収まりません。
そこで、カラスの撃退に効果的な方法を2つ紹介します。
鳥よけネットを設置する
集積所や屋外にあるゴミの散乱は『鳥よけネット』を設置することで防げます。カラスがゴミに触れられなくなるため、被害を防ぐことが可能です。
カラスは『この場所にあるゴミは触れない』ことが理解できるため、鳥よけネットで撃退できる可能性があります。
また、自宅や店舗から出た生ゴミの袋は、屋内や物置にしまいましょう。屋外の場合は、蓋付きのゴミ箱に入れ、しっかりと蓋をすることが大切です。
カラスは視力が優れており、人間の5倍も見えるといわれています。袋の中身が見えないように、新聞紙や黒い袋でゴミを包んで捨てましょう。
カラスの弱点をついた対策を行う
カラスの弱点を逆手にとって、撃退することもできます。
カラスは視覚と聴力に優れている反面、強い光と音に弱く、目玉模様も苦手です。対策として、CDなどのキラキラ光るものや、目玉模様の風船を設置するとよいでしょう。
超音波発生装置を使うのも効果的ですが、周りの人に迷惑をかけないようにしなければなりません。
カラスの天敵である、トンビやオオタカ、フクロウの置物を設置する方法もあります。このように、カラスの弱点を突いた商品を利用して、撃退することが可能です。
ただし、カラスは賢いため、定期的に配置や商品を変えないと、効果が薄れるかもしれません。
カラスの寿命は7~8年!適切な方法で撃退しよう
野生のカラスは、7~8年も生きるため寿命が長いといわれています。カラスは知能が高く、事故や天敵を避けることが可能です。
また、カラスはゴミを散らかすため『害鳥』といわれていますが、むやみに駆除することは禁止されています。
どうしても駆除したい場合は『鳥よけネット』や『キラキラ光るCD』を設置して、カラスを撃退しましょう。
[文・構成/grape編集部]