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『栗』にはどのような種類がある?世界の栗と和栗の特徴を紹介

By - grape編集部  公開:  更新:

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『栗』にはどのような種類がある?世界の栗と和栗の特徴を紹介

※写真はイメージ

「栗の種類はどれくらいあるのか」「栗の種類によって味や旬の時期は違うのか」と、疑問を感じたことはないでしょうか。

秋を代表する『栗』は、日本はもちろん、世界にもさまざまな種類が存在するようです。

本記事では、国別の栗の種類、旬の時期別による和栗の特徴を紹介します。

和栗だけでもその種類は多く、それぞれで特徴が異なるため、栗の種類を詳しく知りたいという人はぜひ参考にしてください。

栗の主要な種類

栗の主要な種類

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『栗』は、日本だけでなく世界中で栽培されているようです。本章では、国別に見た栗の主要な種類について紹介します。

和栗

日本で親しまれている『和栗』は、別名『日本栗』とも呼ばれ、比較的大粒かつ甘みがやや少ない品種が多いことが特徴のようです。

『丹沢栗(たんざわぐり)』『筑波栗(つくばぐり)』『ぽろたん』など数多くの品種が存在し、種類によって旬の時期に若干の違いが見られます。

和栗は風味がしっかりとしており、栗ご飯やポタージュ、モンブランなど、さまざまな料理や菓子に使用される身近な食材として親しまれているのです。

西洋栗

『西洋栗』は、南東欧や西アジアを原産地とする栗であり、病気や害虫に弱いとされていることから、日本ではあまり栽培されていないのでしょう。

特徴は和栗よりもやや小ぶりで、粘り気が少ないこととされています。甘みがまろやかで、皮がむきやすいようです。

焼き栗として食べられるほか、マロングラッセやパウンドケーキなど、さまざまな料理やお菓子に利用される機会が多いでしょう。

中国栗

『中国栗』は、中国華北地方を原産とする品種で『甘栗』『天津甘栗』と呼ばれることもあるようです。

実は小ぶりで甘みが強く、皮がむきやすいことが特徴に挙げられます。

ただし、果肉がしまっていて割れにくいため、調理には向いていないともいわれており、焼き栗や天津甘栗に利用されることが多いでしょう。

また、栗の害虫といわれる『クリタマバチ』の被害を受けやすいとされ、日本ではあまり栽培されていないようです。

アメリカ栗

『アメリカ栗』は、『アメリカンチェスナット』とも呼ばれる、北米を原産とする栗になります。

甘みが強く風味もよいことに加え、木材として使えるほど丈夫な性質を持っていることが特徴に挙げられるでしょう。

しかし、ニューヨークで1904年に発生した『胴枯病(どうがれびょう)』という病気の影響で、大部分が壊滅したそうです。

2025年現在では北米の一部地域でわずかに栽培されているようですが、市場に出回ることはほとんどないとされています。

また、病気への耐性が弱く、日本での栽培は難しいようです。

【旬の時期別】和栗の種類と特徴

【旬の時期別】和栗の種類と特徴

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和栗の旬は9~10月頃が一般的で、大まかに『早生(わせ)』『中生(なかて)』『晩生(おくて)』に分類できるでしょう。

続いては、和栗の種類や特徴を、この旬の時期に分けて解説します。

早生(わせ)

早生(わせ)

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『早生(わせ)』とは、ほかよりも早く実が成熟して収穫できる品種です。

早生の旬の時期は8月下旬から9月中旬頃までが多いものの、同じ早生種でも品種によって熟期が異なります。

『早生』の代表的な品種として、次の2つが挙げられるでしょう。

  • 丹沢栗
  • ぽろたん

それぞれ解説します。

丹沢栗(たんざわぐり)

丹沢栗(たんざわぐり)は、1959年に農林水産省に認定された早生栗の品種です。

旬の時期は、8月下旬から9月中旬とされています。

丹沢栗のおもな特徴は、次の通りです。

  • 重さは約25gとやや大粒。
  • 粒はやや大きめで先端が尖っている。
  • 表面の艶が控えめで、色が薄い。
  • 果実が割れる現象を指す『裂果(れっか)』が多い。

果肉は粉質で粘りがなく、加熱するとホクホクでおいしいとされています。

また、甘みや香りは控えめで淡白な味わいをしていることから、栗ご飯や甘露煮といった料理に適しているようです。

ぽろたん

ぽろたんは、前述で紹介した『丹沢栗』が基になっている品種であり、2007年10月に品種登録された栗になります。

旬の時期は、早生種としては少し遅めの9月中旬頃からになるでしょう。

ぽろたんのおもな特徴は、次の通りです。

  • 重さは約30gと大粒。
  • 果肉がやや粉質で鮮やかな黄色をしている。
  • 甘味が強く、香りも豊か。
  • 渋皮が剝きやすい。

特に渋皮がむきやすいことが大きな特徴であり、実が『ぽろん』とむける点から『ぽろたん』という名前がついたともいわれています。

渋皮がむきやすいため加工がしやすく、さまざまな料理や菓子に利用できるようです。

中生(なかて)

中生(なかて)

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『中生(なかて)』とは、収穫時期が『早生』と『晩生』の中間にあたる品種を指します。

『中生』の場合は、9月下旬から10月中旬頃に成熟し、収穫されることが多いようです。

筑波栗(つくばぐり)

筑波栗(つくばぐり)は、1959年(昭和34年)に『くり農林3号』として農林認定された品種になります。

旬の時期は9月中旬から10月下旬頃であり、安定して採れることから日本各地で栽培されているようです。

筑波栗のおもな特徴をまとめると、次のようになります。

  • 重さは約28gと大粒。
  • 先端がやや尖っており、先の周囲が白いものが多い。
  • 果肉は淡い黄色をしている。
  • 粉質で甘味があり、香りも豊か。

甘みがしっかりしていて香りも豊かで、加熱によってホクホクとした食感が味わえるのが特徴のようです。

焼き栗はもちろん、さまざまな料理や菓子に活用できるでしょう。

利平栗(りへいぐり)

利平栗(りへいぐり)は『栗の王様』と呼ばれることもある品種です。

中生種に分類されますが、旬の時期は9月初旬から11月初旬と、比較的長い期間楽しめるとされています。

利平栗のおもな特徴は、次の通りです。

  • 丸くふっくらとした実の上部には産毛が生えている。
  • 深煎りのコーヒー豆のような濃い色味をしている。
  • 果肉は程よい粉質で甘みが非常に強い。

強い甘さが特徴の利平栗は、蒸し栗やゆで栗、栗きんとんなどが向いているといわれています。

一方で、実成りが少なく、大量栽培が難しいため、希少性が高いともいわれているようです。

晩生(おくて)

晩生(おくて)

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『晩生(おくて)』とは、早生や中生よりも熟期がさらに遅い品種になります。

『晩生』の場合は、10月上旬から下旬頃にかけて収穫されることが多いでしょう。

岸根栗(がんねぐり)

岸根栗(がんねぐり)は、和栗のなかでも最大級の大きさを誇る栗の品種とされています。

収穫は10月中旬から下旬頃で、おもな特徴は次の通りです。

  • 1粒30~40gと非常に大粒。
  • 果肉は粉質が強い。
  • まろやかで優しい甘みと濃厚な風味を楽しめる。

加熱すると崩れやすいため、モンブランや栗きんとんのようなスイーツに活用されることが多いでしょう。

石鎚栗(いしづちぐり)

石鎚栗(いしづちぐり)は、栗の害虫である『クリタマバチ』への抵抗性が強い品種といわれています。

収穫時期は10月上旬から中旬頃で、おもな特徴は次の通りです。

  • 重さは約20~25gほどで、平均サイズよりやや大きい。
  • 外皮は赤褐色で艶があり、果肉は淡い黄白色をしていることが多い。
  • 保存性が高く、煮崩れしにくい。

石鎚栗は、保存性の高さや煮崩れのしにくさから、甘露煮や渋皮煮など加工用に優れているとされています。

栗の種類を知って秋の味覚を楽しもう

栗は世界中で栽培されており、日本だけでも数多くの品種が存在するようです。

和栗の旬は9~10月頃といわれていますが、品種によって熟期に若干の違いが見られるため、種類ごとの特徴を理解することで、より秋の味覚を楽しむことができるでしょう。

栗の保存方法なども紹介しておりますので、併せて参考にしてください。


[文・構成/grape編集部]

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