きのこの石づきはどこまで?軸との違いや種類別の特徴、活用法を解説
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きのこのゆで時間は何分?種類別のゆで時間と栄養を残す調理のポイントを解説きのこにはシメジやマイタケ、エノキなどさまざまな種類があり、種類によってゆで時間が異なります。本記事では、きのこの種類ごとのゆで時間やゆで方、栄養を逃さないためのポイントなどをまとめました。きのこのゆで時間を知りたい人は、参考にしてください。

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きのこの下準備で出てくる『石づき』という言葉。
レシピ通りに切り落としながらも、「もしかして、食べられる軸の部分まで捨ててしまっているかも」と、不安になったことはありませんか。
実は、食べられる『軸』と、取り除くべき『石づき』を勘違いしている人は少なくありません。この違いを知っているだけで、きのこを無駄なく、もっとおいしく味わえるでしょう。
そこで本記事では、軸との違いや種類別の特徴、軸の活用法まで、家庭で役立つ知識を分かりやすく解説します。
石づきにつくカビのようなものの正体についてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
きのこの石づきとは
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きのこの石づきとはどの部分を指すのか、分かりにくいかもしれません。
ここでは、『軸(じく)』との違いや食べられるかどうかについて、確認していきましょう。
きのこの『石づき』と『軸』の違い
中には、きのこの笠(かさ)の下にある部分を、すべて石づきだと誤解している人もいるかもしれません。
実際には、笠とつながっている部分は『軸』であり、その先にあるやや硬い部分が『石づき』のようです。漢字では『石突き』と表記されることもあります。
具体的に石づきは、原木やおがくずなどの栽培床に接している箇所を指すようです。
しいたけであれば軸の先端の硬い黒ずんだ部分、えのきの場合は下部のかたまりの茶色く変化している部分が石づきなのだとか。
軸は『柄(え)』と呼ばれることもあり、食材として使われるケースもあります。
きのこの石づきは食べられる?
きのこの石づきは根元にあたる部分で硬く、調理しても口当たりがよくないため、食べることは少ないでしょう。
また、きのこが育った原木や菌床と接していたため、おがくずや樹皮が混じっている可能性があり、そのまま調理に使うのは避けたほうがよさそうです。
ほとんどの場合、下処理の段階で切り落としてから使います。
きのこの種類別の石づきの特徴
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ここでは、きのこの種類別の石づきの特徴や活用方法、切り落とす方法などをまとめました。
シイタケの石づき
シイタケの石づきは筋張っていて硬く、そのままでは食べにくいため、通常は切り落としてから調理します。
一方で、切り落とした石づきを乾燥させ粉末状態にし、料理に使うことも可能なようです。
乾燥後、粉末にして活用する方法については、後ほど詳しくご紹介します。
エノキの石づき
エノキの下部にある、茶色い石づきは基本的には食べられません。
これに対して、変色していない部分は軸であり、おいしく食べられます。
石づきを切り落とす際は、袋に入れたまま切るとバラバラになりにくく、切りやすいためおすすめです。
シメジの石づき
シメジの石づきは、軸の下部にある茶色っぽい部分で硬いため、一般的には切り落とします。
シメジの石づきを切り落とす際は、まずしめじを半分に割り、石づき部分を逆V字のように切ることがポイントです。シメジの石づきは、株の内側が高くなっています。
逆V字のように切ると石づきの形に沿って切れることから、しめじの軸の切りすぎを防ぎ、無駄なく使えるでしょう。
マイタケの石づき
販売されているマイタケは、すでに石づきが切り取られているものがほとんどです。
通常は、調理する際にほかのきのこのように石づきを切り落とす必要はありません。
パックに入っているほとんどのマイタケは、そのまま食べられます。
エリンギの石づき
エリンギも、出荷の時点で石づきが切り取られていることが一般的です。
ただし、先端の部分が硬く感じる場合は、鉛筆を削る要領でそぎ落としましょう。
きのこの石づきに付着する『白くフワフワしたもの』はカビではない
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きのこの石づきに、白くフワフワしたものが付着していることがあります。
これは、一見カビのように見えますが、きのこの菌糸が伸びた『気中菌糸(きちゅうきんし)』なのだとか。
きのこは菌糸と呼ばれる糸状の菌が集まった菌類の一種であり、気中菌糸はきのこの一部であるため、食べても問題ないとされています。
見た目が気になる時は、ペーパータオルなどでの拭き取りがおすすめです。水洗いすると、きのこの旨味や栄養素が流れ出てしまいやすいことから、拭き取る程度にとどめるとよいでしょう。
ただし、白くフワフワした気中菌糸のなかに、緑色や青色のものが混ざっている場合はカビである可能性が高いとされます。この場合は、食べないように注意してください。
きのこの軸の活用方法
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きのこの石づきは切り落とすことがほとんどですが、軸には栄養素も豊富に含まれており、出汁を取ったり刻んで料理に混ぜたりして活用できるようです。
ここからは、きのこの軸の活用方法を紹介します。
出汁を取る
きのこの軸には『グルタミン酸』や『グアニル酸』といった天然の旨味成分が多く含まれているようです。
特にしいたけの軸は、和食の基本の出汁素材としても活用できるでしょう。
一晩ほど水に浸しておくだけで上品な香りと深い旨味が染み出し、味噌汁や煮物、鍋料理などの味を一段と引き立てます。
刻んで料理に混ぜる
そのままだと硬さが気になるきのこの軸も、細かく刻めば驚くほど食べやすくなるはずです。
例えば、しいたけの軸を餃子のタネやハンバーグなどに入れれば、風味と食感のアクセントになるだけでなく、かさまし食材としても使えるでしょう。
粉末にして調味料として使う
きのこの軸を乾燥させておろし金で削ったり、フードプロセッサーにかけたりして粉末にすると、旨味が凝縮された万能調味料として使うことも可能なようです。
パスタやカレーの隠し味に使うほか、野菜炒めに混ぜ込むと味に深みが増します。
きのこの石づきについて知識を深め、適切に下処理しよう
きのこの石づきは、笠の下にある軸の、さらに先のやや硬い部分です。
硬く食感が悪いことが多く、下処理で切り落とすことが一般的です。シイタケやエノキ、シメジは調理の前に切り落としましょう。
ただし、マイタケやエノキは石づきが切り取られた状態で販売されていることが多く、基本的にそのまま食べられます。
石づきと混同しやすい軸は、出汁を取ったり刻んで料理のかさ増しに使用したりもできるようです。
旨味成分が豊富で、粉末にして調味料としても使えるため、上手に活用し料理のレパートリーをさらに広げてみてくださいね。
[文・構成/grape編集部]