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小学生の3割、すでに『老化現象』が!? 『子どものロコモ』の現状とは

By - grape編集部  公開:  更新:

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「跳び箱に手をついたら手首を骨折してしまった」「体育座りができない」「雑巾がけができない」「しゃがめない」「腕をまっすぐ挙げられない」…。

今、日本の子どもたちに深刻なロコモティブシンドローム(運動器機能の低下)が起きているのをご存知ですか?

埼玉県で2007年から行われている『運動器機能健診』の結果、健診を受けた未就学児から中学生までの子どものうち、全体の3割以上の子どもが『片脚立ちが5秒以上できない』『前屈しても指先が床につかない』など、骨や関節、筋肉に何らかの機能不全をもっていることが明らかになりました。

また宮崎県で8000人の小中学生を対象に行われた調査でも、運動器に問題のある子どもが全体の23%にも上りました。

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本来は柔軟であるはずの子どもの筋肉や関節が、まるで高齢者のように固くこわばり、思うように動かせない状況に陥っているのです。

原因には諸説ありますが、最も有力な説は、運動不足です。昔のように野山を走り回って遊んだり、農作業や家事を手伝ったりする機会が減ったことにより、運動器、とくに体を支える体幹筋が十分に発達しなくなってしまったと考えられています。

運動器機能が低下した子どもたちにとっては、『正しい姿勢をとる』『立つ』『歩く』『座る』といった、ごく日常的な所作ですら、非常に困難なこと。筋肉や関節が弱く、自分自身の身体が支えられないために、学校でも長時間椅子に座っていられません。

座っていられない子どもは、授業を聞けないばかりでなく、集中して勉強や読書ができないため成績不振に陥るケースが多く、クラスメイトとの友人関係にも問題を抱えがち。『子どものロコモ』は、単に「体力がないから仕方ないよね」では済ませられない、大きな問題をはらんでいるのです。

もう1つ、問題視されているのは、子どもたちの将来です。そもそもロコモティブシンドロームとは、筋力の低下、関節の病気、骨粗しょう症による骨折などによる身体機能の衰えから「寝たきり」や「要介護」の危険性が高まる状態のこと。運動器機能の低下を放置しておくと、子どもたちは寝たきりや要介護の予備軍となってしまいます。

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では、一体どうすれば子どものロコモティブシンドロームを予防・改善することができるのでしょうか。

まずは、学校などで行われる「運動器健診」(2016年度から全国の小・中・高校で実施)の結果に保護者の皆さんがしっかり目を通すことです。「所見あり」「所見の疑い」「要経過観察」にチェックがついていたら、すぐに整形外科に相談しましょう。

チェックがついていなくても、子どもの様子を観察して、「体の動きがぎこちないな、硬いな」と感じたら、運動や食事、睡眠などの生活習慣を見直してください。特に大切なのは運動の習慣を持たせることです。散歩や簡単なストレッチを親子で楽しむだけでも十分。運動不足を解消し、のびやかに体を動かすことの楽しさを、お子さんに教えてあげましょう!

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