trend

ごみ置き場に放置されていた小さな兄弟 救ったのは牧師夫妻の無償の愛

By - grape編集部  公開:  更新:

Share Post LINE はてな コメント

出典:YouTube

ごみ捨て場に座っていた子ども

フロリダ州パスコ郡でのこと。メトロポリタン・ミニストリーズ(貧困層の人々を救う団体の施設)で働くマークさんはある日、信じられないような光景を目にしました。自分の足元のごみ置き場のごみに混じって小さな男の子が二人いるのです。薄汚れていて不潔そうなおむつをしただけの赤ちゃんはごみ置き場のごみの山の中に座っていました。

二人は兄弟で、わずか7ヶ月の赤ちゃんと2歳の幼児でした。ごみの近くには母親らしき人がうずくまっており、驚いたことに「欲しかったら持ってっていいよ」とマークさんに言ったのだそうです。

25993_01

マークさんからその話を聞いた牧師のロニー・スチュアートさんとその妻であるクリスタルさんは、この兄弟が教会の奉仕活動の日にスープを飲みに来る家族の一員であることに気がつきました。クリスタルさんはその時の心境を語ります。

「その夜は嵐が来そうな雲が漂っていて、男の子二人のことを思うと胸がつぶれる思いだったわ。そして、あの子たちには温かくて雨に濡れる必要がない家が必要だと思うようになったの。」

ロニーさんとクリスタルさん夫妻にはすでに3人の子どもがいましたが、ホームレスの子どもたちが家の外で苦しんでいるのを放っておくわけにはいきませんでした。

牧師夫妻の運命が変わる

その時の様子を妻のクリスタルさんが言葉を選びながら語ります。

「私は目を閉じ、これから私たちの劇的に変わる私たちの暮らしの準備をする勇気をくださいとお祈りしたの。牧師として私たちは人々を助けるためにできるだけのことをしてきたけれど、これは今までのレベルとは全然違う。とにかくわかっていたのは、私たちには大きすぎる負担だということ。」

25993_02

クリスタルさんは、自身のことを振り返ります。夫妻は、ホームレスの人口が多いフロリダのパスコ郡で『Refuge(避難所)』という名前の教会を始めました。

実際に活動を始めてみると、この地域の状況は想像以上に深刻だとわかりました。夫妻はあらゆる可能性を模索しながら、困っている人々を助けるために奔走します。

週2回、教会で温かい食べ物を無料で提供し始めたのも活動の一つで、教会を始めて数ヶ月経った頃には、週に500人分の食事、衣服やトイレタリーを無償で提供するようになっていました。

25993_03

男の子たちの両親は、食事を提供する日にいつも教会に来ていました。やがて、教会の敷地内にテントを張り野宿を始めるようになったのです。

「忘れもしない、あれは11月6日(2015年)の金曜日でした。私たちは一日中、教会で働いたのだけど、ガラス越しに見えるベビーカーにくくり付けられた赤ちゃんの姿が私の心をつかんで離しませんでした。子どもたちは10時間近くもその場所に彼らの両親とともにそこに座り続けていたんです。」

男の子たちの両親は、ドラッグにおぼれていて、保護されることを拒否し続けていたのです。そこでクリスタルさんは、夫にこう尋ねたそうです。「せめてあの子どもたちだけでも温かいお風呂に入れてベッドに寝せてあげたいってあの両親にお願いしたらだめかしら?」

話をしに男の子の両親のもとへ行き、戻ってくると夫は言いました。「彼らの答えはイエスだったよ」…と。

それからクリスタルさんは何の躊躇もなしに、二人の男の子のもとへ飛んでいき、上の子が来ていた大人用のポロシャツを脱がせて、赤ちゃんをカーシートから外し、手に抱きかかえました。その間に、子どもたちの名前を知らなかったことに気がついたので、両親に名前を尋ねたのだそうです。

「それから急いで車を走らせたんだけど、5分も経たないうちに大雨が降ってきたの。ほっとしたのと感極まったのとで涙が止まらなかった。無我夢中だったのね。神様があの子たちを助けてあげなさい、あなたの家へ連れて帰りなさいって言ってるんだと思ったわ。」

家に連れて帰り、衣服を脱がせてみると、悲惨な有様を目にしました。子どもたちの体中には虫刺されがあり、皮膚はただれていて、ベビーカーにつながれっぱなしだった赤ちゃんの足は衰弱しきっていたのです。

25993_04

ソーシャルワーカーと子どもたちの両親との間で話し合いがもたれ、子どもたちは今すぐにあの両親のもとから隔離しなくてはいけない、という判断がされました。

夫妻は、一時的に子どもたちを預かることになります。そして、自分たちの養子にするか、それとも別の里親を見つけるかという決断を迫られたのです。

答えはすでに出ていました。

「私にはわかっていた。神様が何らかの目的を持ってあの子たちを私たちのもとへ遣わせ、自らの子たちとして愛しなさいと仰っていることを…。それに神様ってすごくユーモアのセンスがあるのよ。

今となっては夫と笑い話にできるのだけど、この子たちに出会う前、私は早期ガンで子宮全摘出手術を受けてまだ6週間しか経っていなくて、もう子どもは産めないんだわと悲しんでいた時期だったのだから!」

養子縁組にかかる経費は約1万ドル

その後、ロニーさんとクリスタルさん夫婦と男の子の両親は、養子縁組同意書にサインし、正式に男の子たちを養子にするための手続きを開始しました。彼らは決して裕福な家族ではありません。加えて、どんな事情があったとしても養子縁組にかかる費用については国のサポートが受けられないこと、養子縁組の手続き料、弁護士料などにかかる諸経費が、約1万ドルもかかることがわかります。

彼らは、クラウドファンディング『GoFundme』を通じて募金を募ることにしたのです。そのことで、彼らのストーリーが人々の目に触れることになりました。

そして多くの人の琴線に触れ、瞬く間に善意の募金が集まりました。なんと、目標額の約4倍です!

子ども時代につらい経験をした人、パーティーに溺れて小さな子どもを養子に出してしまったことを後悔している人、クリスタルさん夫妻の勇気とやさしさに賛同した人など理由は様々ですが、彼らの決意は多くの人の心を動かし、夫妻は晴れて男の子二人を養子として家族に迎えることができたのです!

「皆さんの祈りとサポートに感謝します。皆さんの善意は永遠に私たち家族と共にあります。」

夫妻はこうコメントしています。

兄弟はすくすくと成長

クリスタルさんが語っているように、二人の男の子は彼女たちの家に来る運命にあったように感じます。新しい家に迎えられた男の子二人は、優しい家族と地域の人に守られながらすくすくと成長しています。ロニーさん&クリスタルさん夫妻とその家族のますますの幸せを心より祈ります!

道路標識の写真

道路標識、縦読みすると… 1枚に「これは気付かなかった」「面白い看板」目的地の方向や距離、道路上の警戒情報などを視覚的に伝える、道路標識。普段から車を運転する人であれば、頻繁に目にするでしょう。なおき(@528_frs)さんがXに公開した道路標識の1枚に、5万件を超える『いいね』が寄せられています。

雪が積もったコンビニの駐車場の写真

北海道のコンビニ 駐車場で撮影した1枚に「怖すぎるだろ…」「五度見したわ」北海道で男性が撮影した1枚。写った光景に道民以外が「ウソだろ…」

出典
Pastor to adopt homeless family's boysGoFundme

Share Post LINE はてな コメント

page
top