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「もっと必要としている人に」 博多の陥没、賠償金受け取り辞退の経営者

By - grape編集部  公開:  更新:

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提供:産経新聞社

2016年11月8日の早朝に起きた、博多駅前の陥没事故。

事故そのものが起こってしまったことは非常に残念ですが、危機管理能力の高さや復旧までのスピードの速さが話題になるなど、大きな注目を集めました。

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提供:産経新聞社

そんな中、今回の陥没事故で、店の営業ができないなどの被害をこうむった人たちへの賠償金を辞退する経営者がいます。

辞退の理由は「もっと必要としているところへ」

賠償金の辞退を申し出たのは、はかた駅前通りに面する「タカラ薬局」の岡村由紀子社長。

事故が起きた当日の8日は避難勧告が出たため休業しましたが、9日には再開。数十万円の損害が見込まれています。

この損害に対する賠償金について、岡村社長は市職員に対して、次のように申し出ました。

「賠償金はいりません」

「市で他に役立つことがあれば、そのことに使ってほしい」

産経ニュース ーより引用

実は岡村社長は東日本大震災や熊本地震の被災地で、薬剤師として支援活動をしていました。

甚大な被害を目の当たりにした経験から、「一人の命も奪われなかったのは、現場のみなさんの素早い対応があったから。迅速な復旧にもありがたいと思っている」とも語っています。

さらには業者に対して、こんなエールも送っています。

「夜間、仕事をする作業員をよく見かけた」

「これからも頑張って、工事を進めてほしい」

産経ニュース ーより引用

賠償金辞退は1人ではない

岡村社長のように事故の賠償金を辞退した人はほかにもいます。

現場近くにある「九州総合診療クリニック」の岡田享子院長も受け取りを拒否するとのこと。

「タカラ薬局」と同じく、8日のみの休診で、9日には再開。数日間は通常時よりも来院者が少なかったと言いますが、それでも院長はこう話します。

「東日本大震災や熊本地震と比べて被害が小さかった」

「自分たちがもらうより、別のことで街に役立ててほしい」

産経ニュース ーより引用

もちろん、賠償金をもらうこと自体には何の問題もありません。実際に金銭的に大きな被害のあった店や業者なども多くいると言います。

しかし、今回の岡村社長や岡田院長のように「もっと困っている人がいるはずだから、そういった人のために役立ててほしい」という気持ちは純粋に素晴らしいもの。

その誠実な姿勢に、頭が下がる思いがします。

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出典
産経ニュース

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