健常者が見る『普通の光景』 しかし、視覚障がい者には『恐ろしい光景』に映る By - grape編集部 公開:2017-05-16 更新:2018-06-09 視覚障害障がい者 Share Post LINE はてな コメント 厚生労働省が5年ごとに実施している『身体障害児・者等実態調査』によると、平成18年の時点で日本にいる視覚障がい者はおよそ31万人。 ちなみに『視覚障がい者』とは、まったく見えない状態の『全盲』と、見えないわけではない『弱視』のことを指します。 ※写真はイメージ ひと言で『弱視』といっても、彼らの症状はそれぞれ異なります。焦点を合わすことができない人や、視界が常にまぶしい人、視界の一部しか見えない人、霧がかって見える人…と、さまざまです。 私たちが普段見ている世界は、どのように映っているのでしょうか。 視覚障がい者が見える『世界』 標識のステッカーなどを製作している株式会社石井マーク(@ishiimark_sign)が、周知を目的として『視覚障がい者の見ている光景』を再現した画像を作成しました。 まずは、こちらの写真をご覧ください。 これは、いわゆる『健常者』が見ている光景です。 ホームドアが設置されていない、比較的幅が狭い駅のホーム…では、ここに視覚障がいをもつ人が立つと、どう見えるのでしょうか。 灰色のもやの中にうっすらと浮かぶ、駅のホーム。見えている部分は、ほんの一部だけです。 この『ほとんど見えていない状態』で、彼らは白杖だけを頼りにこの場所を歩いています。 ホーム右手側に見えます草地の中に消えて行く線路はJR天竜川駅の風景にございます。現在は 橋上駅舎への改築工事中ですから既に過去の景色となっておりましょう。え、見えない?しかしこれ位しか見えないゆえに白杖を携行しているのに、今度は「見えてるじゃねぇか」と言われるそうでござんすよ。 pic.twitter.com/gDtlzHvxnn— 株式会社石井マーク (@ishiimark_sign) 2017年5月11日 先ほども書いたように、弱視は人によって症状が異なります。他にも、このように見える場合もあります。 『視覚障がい者の世界』に驚きの声 これらの投稿に対し、多くの健常者から反響が上がっています。 弱視の人がこんなに見えないだなんて、今まで知りませんでした! 「少しでも見えている人が、なぜ白杖を持つんだろう?」と疑問でしたが、納得しました…。 今にもホームに落ちてしまいそうで、怖いですね…。 同じ『弱視』でも、こんなにも見え方が違うことに驚きました。 また、弱視の人からは「まさに、こういった見え方です」「”完全に見えないことはない”弱視は、理解されづらいと思っています」といった声が上がっています。 石井マークは、「標識を作成する立場として、多くの人に安全を伝えていきたい」という思いを込めて、このようにコメントしています。 世の中には『残された一筋の光』を活用して生活されている視覚障がい者も多くいます。 晴眼者(視覚に障がいがない人)と全盲者の間に位置する方々へのご理解も深まりましたらば、尚も幸いにございます。 障がい者が快適な生活を送るには、周囲が症状について理解することが大切ではないでしょうか。 [文・構成/grape編集部] 出典 @ishiimark_sign Share Post LINE はてな コメント
厚生労働省が5年ごとに実施している『身体障害児・者等実態調査』によると、平成18年の時点で日本にいる視覚障がい者はおよそ31万人。
ちなみに『視覚障がい者』とは、まったく見えない状態の『全盲』と、見えないわけではない『弱視』のことを指します。
※写真はイメージ
ひと言で『弱視』といっても、彼らの症状はそれぞれ異なります。焦点を合わすことができない人や、視界が常にまぶしい人、視界の一部しか見えない人、霧がかって見える人…と、さまざまです。
私たちが普段見ている世界は、どのように映っているのでしょうか。
視覚障がい者が見える『世界』
標識のステッカーなどを製作している株式会社石井マーク(@ishiimark_sign)が、周知を目的として『視覚障がい者の見ている光景』を再現した画像を作成しました。
まずは、こちらの写真をご覧ください。
これは、いわゆる『健常者』が見ている光景です。
ホームドアが設置されていない、比較的幅が狭い駅のホーム…では、ここに視覚障がいをもつ人が立つと、どう見えるのでしょうか。
灰色のもやの中にうっすらと浮かぶ、駅のホーム。見えている部分は、ほんの一部だけです。
この『ほとんど見えていない状態』で、彼らは白杖だけを頼りにこの場所を歩いています。
先ほども書いたように、弱視は人によって症状が異なります。他にも、このように見える場合もあります。
『視覚障がい者の世界』に驚きの声
これらの投稿に対し、多くの健常者から反響が上がっています。
また、弱視の人からは「まさに、こういった見え方です」「”完全に見えないことはない”弱視は、理解されづらいと思っています」といった声が上がっています。
石井マークは、「標識を作成する立場として、多くの人に安全を伝えていきたい」という思いを込めて、このようにコメントしています。
世の中には『残された一筋の光』を活用して生活されている視覚障がい者も多くいます。
晴眼者(視覚に障がいがない人)と全盲者の間に位置する方々へのご理解も深まりましたらば、尚も幸いにございます。
障がい者が快適な生活を送るには、周囲が症状について理解することが大切ではないでしょうか。
[文・構成/grape編集部]