自殺しようとする男性を、抱きしめた駅員 彼の言葉が、優しさの連鎖を引き起こす
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道路標識、縦読みすると… 1枚に「これは気付かなかった」「面白い看板」目的地の方向や距離、道路上の警戒情報などを視覚的に伝える、道路標識。普段から車を運転する人であれば、頻繁に目にするでしょう。なおき(@528_frs)さんがXに公開した道路標識の1枚に、5万件を超える『いいね』が寄せられています。
北海道のコンビニ 駐車場で撮影した1枚に「怖すぎるだろ…」「五度見したわ」北海道で男性が撮影した1枚。写った光景に道民以外が「ウソだろ…」
もし、目の前で見知らぬ人が自殺しようとしていたら…あなたは、どうしますか。
自殺しようと線路に立ち入った男性を助けた、心優しい駅員がカナダにいました。
自殺しようと線路に立ち入った男性に、駅員は…
カナダのメディア『TRONT SUN』は、このように報道しています。
2017年4月26日の朝、カナダのトロント市営地下鉄のダンダス駅から、1本の緊急連絡が発信されました。
「今すぐ、この駅に向かっている列車を止めてください」
なんと、線路に1人の乗客が立ち入ってしまったのです。彼はまったく動こうとせず、列車が来るのを待っているようでした。
きっとホームにいた人は、こう思ったことでしょう。「自殺しようとしているのでは」…と。
線路にいる男性の姿を見てハッとした、駅員のアダードさん。彼は、男性に近寄るとこういいました。
「今日、何か嫌なことがあった?」
アダードさんの目に入ったのは、男性の腕についている『患者認識用リストバンド』。「もしかすると、彼は病院で何かあったのかもしれない」と思ったのです。
「はい」といった男性に、アダードさんがとった行動は…。
ホームの端に腰を下ろし、男性を優しく抱きしめたのです。
深呼吸をするように声をかけ、男性が落ち着いてきたのを見ると、アダートさんはこういいました。
「『私は強い』…はい、いってみて」
アダードさんの言葉を聞き、震える声で「私は強い(I am strong.)」と繰り返す男性。
続いて、アダードさんはホームにいる他の乗客に「君たちも一緒にいってみて」とうながします。
「『私は、強い』!『私は、強い』!」
上り線の乗客も、下り線の乗客も、男性を励ますかのように声を合わせます。先ほどまで凍り付いていたのが嘘のように、ホームは温かい空気で包まれました。
男性の心を落ち着かせ、優しい言葉をかけたアダードさん。そして、男性に勇気を与えた乗客たち…彼らの素晴らしい行動に、心から拍手を送ります。
[文・構成/grape編集部]