がんと闘った1組の夫婦を撮り続けた 『写真家』の正体に、涙が止まらない
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冷蔵庫に貼ってある妻の『置手紙』 まさかの内容に「間接的な命令だ」「やるしかない」外出をする際に、留守番をしている人や後から帰宅する人に向けて伝言を残す、置手紙。 行き先や、いつ帰宅するかなどの情報を書くことが多いでしょう。ただ、人によっては置手紙で『願いごと』を書き記すこともあります。

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グアム在住のフォトグラファーであるナンシー・ボロウィックさん。
ある日、両親が『ステージ4のがん』であることを宣告されたといいます。ナンシーさんが受けたショックは、想像を絶するものだったことでしょう。
彼女はどうやってその事実と向き合ったのでしょうか。
1人の娘として、1人のフォトグラファーとして
両親の手助けをするために、よく病院を訪れていたナンシーさん。受け入れがたい現実から距離を置くことが必要だったといいます。
死に直面した両親に「自分がしてあげられることは何か」と考えたナンシーさんは、闘病生活を送る2人の姿を写真に残すことにしたのです。
いつだって愛と強さを持って日々を過ごしていた夫婦。
これらの写真を通して、ナンシーさんは病気と闘っている人たちや、身近な人を病気で失った人たちに『希望』を与えたいと考えています。
最期まで二人三脚で生き抜いた夫婦と、『フォトグラファー』として2人を見つめ続けた娘の姿に、多くの人が涙を流しました。
父親と母親がそれぞれ生涯を終えるまで、ナンシーさんはファインダーごしに両親を見つめ続けることをやめませんでした。
両親の写真は『The Family Imprint』という1冊の本にまとめられたそうです。
刺しゅうでできた表紙は、ナンシーさんの父親が作ったものなのだそう。ナンシーさんは「父にはクリエイティブな一面があった」と語ります。
両親に深い愛情と尊敬を抱いていたナンシーさん。彼女が魂をこめた「一生に一度」とも呼べる大仕事は、多くの人の心に刻まれたことでしょう。
[文・構成/grape編集部]