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香川京子の現在は? 『この世界の片隅に』で21年ぶりに連続ドラマに出演し、話題に

By - grape編集部  公開:  更新:

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香川京子(かがわきょうこ)さんは、80代となった現在もドラマや映画などに出演し続けている俳優です。

俳優として演じ続けた約70年の月日の中で、香川京子さんはさまざまな作品に登場し、今なお愛され続ける往年の名作にも多数出演してきました。

ここでは、そんな香川京子さんがこれまでに出演した作品や、現在についてなど、さまざまな情報をご紹介します。

香川京子は映画『東京物語』に出演

香川京子さんは、デビュー間もない21歳の時に、巨匠・小津安二郎(おづやすじろう)監督の映画『東京物語』に抜擢されました。

同作で香川京子さんは、小学校の先生である平山家の次女・京子役を演じています。

2018年11月3日に、特集『小津4K 巨匠が見つめた7つの家族』のアンコール上映を記念して行われたトークショーに出席した香川京子さん。小津安二郎監督についてさまざまなことを語りました。

細かな指示が多いことで知られる小津安二郎監督ですが、香川京子さんはほとんど演技指導を受けることがなかったそう。

しかしその中でも、『東京物語』は尾道を舞台とするため、広島の方言については念入りに指導されたそうです。

『AERA dot.』のインタビューによると、香川京子さんは監督から尾道の方言が入っているテープを渡され、それを何回も聞いてから撮影にのぞんだといいます。

香川京子さんが小津安二郎監督作品に登場したのは、『東京物語』のみ。そんな香川京子さんはトークショーで、当時をこう振り返りました。

今、考えても、世界的に評価された作品に出演できたのはありがたかった。

香川京子は『東京物語』で原節子と共演

映画『東京物語』で、著名な小津安二郎監督の作品に出演した香川京子さん。当時の香川京子さんは、それ以上に、憧れの存在であった俳優・原節子(はらせつこ)さんと同作で共演できることを喜んだといいます。

香川京子さんは前述のトークショーで、原節子さんについてこのように語りました。

原さんは、小津監督の作品では神秘的な印象を受けますけども、とても元気な方で、大きな口を開けて笑うんです。本当に太陽みたいに明るい方でした。

2人が共演した『東京物語』の舞台の1つである尾道での撮影は1週間ほどだったといい、その際、滞在先の宿で香川京子さんは原節子さんと部屋が隣同士だったといいます。

しかし、香川京子さんは、憧れの存在である原節子さんとあまり話すことはなかったようです。

香川京子は『男はつらいよ』で寅さんと共演

香川京子さんは、1979年に映画『男はつらいよ』シリーズの24作目『男はつらいよ 寅次郎春の夢』でマドンナの高井圭子役に抜擢され、『寅さん』こと渥美清(あつみきよし)さんと共演しました。

同作にはほかにも、ハリウッドで活躍する俳優のハーブ・エデルマンがマイケル・ジョーダン役でゲスト出演しています。

劇中でアメリカ嫌いとして描かれている寅さんは、ハーブ・エデルマン演じるアメリカ人セールスマンのマイケル・ジョーダンと一触即発の状況に。しかし、そこに香川京子さん演じるマドンナが現れ、寅さんは態度を軟化させていきます。

同作はアメリカ人と日本人の違いやコミュニケーションを軸に展開する物語で、アメリカのアリゾナでもロケを敢行した作品です。

香川京子がドラマ『この世界の片隅に』に出演し、話題に

香川京子さんは、2018年放送のドラマ『この世界の片隅に』(TBS系)に出演しています。

香川京子さんがTBSのドラマに出演するのは、2001年のドラマ『明るいほうへ明るいほうへ』以来、17年ぶり。連続ドラマでいうと、1997年放送の『オトナの男』(TBS系)以来、21年ぶりとなりました。

『この世界の片隅に』は、130万部以上の累計発行部数を誇る同名漫画を原作とする連続ドラマ。同作は2016年にアニメ映画化もされており、異例の1000日を超えるロングラン上映を記録した大ヒット作です。

香川京子さんは同作で、本編と現代編をつなぐ北條節子という重要な役どころを演じています。

香川京子は『凛たる人生 映画女優 香川京子』という本を出版

俳優生活70周年を迎えたことを記念して、香川京子さんは2018年に著書『凛たる人生 映画女優 香川京子』を出版しました。

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それに関連して2018年3月には、著書敢行記念として『香川京子映画祭』が開催。

同映画祭は、東京・池袋にある映画館『新文芸坐』で行われ、香川京子さんが出演した作品25本が上映されました。

香川京子さんは、これまでに小津安二郎監督だけではなく黒澤明(くろさわあきら)監督や成瀬巳喜男(なるせみきお)監督などの名だたる巨匠の作品に出演。

著書の中では、そんな香川京子さんが信念を持って演じた多くの作品についてはもちろんのこと、戦争への思いにも触れています。

日本の名監督たちと多くの名作を作り上げてきた俳優・香川京子さんの歴史を知りたい方は、ぜひ読んでみてはいかがでしょうか。

香川京子の現在・これから

これまでにドラマ・映画・舞台と数多くの作品に携わってきた香川京子さんは、現在進行形で俳優業に邁進しています。

近年では、2019年8~9月にかけて放送されたドラマ『サギデカ』(NHK総合)に出演。また、2020年に公開される映画『峠 最後のサムライ』にも出演します。

2019年で88歳になる名俳優・香川京子さんですが、その活躍はいまだとどまるところを知りません。

これからも香川京子さんが日本の映画やドラマの世界で、長く活躍してくれることを願います。

香川京子 プロフィール

生年月日:1931年12月5日
出身地:茨城県

1949年に新東宝に入社し、1950年にデビュー。その後、1952年にフリーになると、以降は映画・ドラマ・舞台と幅広く活躍。1993年に映画『まあだだよ』で『日本アカデミー賞』最優秀助演女優賞を受賞。2018年には『日本アカデミー賞』会長功労賞を受賞している。


[文・構成/grape編集部]

出典
@konoseka_tbs@nhk_dramas

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