病院からカフェの店主に連絡 『猫の命がかかった電話』の結末に、涙
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ペットには心身ともに健康でいてほしいもの。飼い主の多くは普段からペットの食事や遊び道具など、さまざまなことに気を付けているでしょう。
ですが、「自分の身に何かあった時も、ペットが安全に暮らせるような対策」にまで手を尽くせている飼い主は少数です。
京都府京都市左京区にある、看板猫がいるカフェ『おうちごはんcafe たまゆらん』の公式Twitter(@cafe_tamayuran)が投稿した悲劇をご紹介します。
病院からかかってきた緊急の電話
「たまゆらんから、2匹の姉妹猫を譲渡してもらったという人が入院している」
ある日、病院からそんな電話を受けたたまゆらんの店主。「病院からの連絡なんて普通ではない」と思い話を聞くと、緊急を要する事態であることが判明しました。
病院に入院していたのは、たまゆらんから3軒離れたマンションの住人。たまゆらんから譲渡された姉妹猫と、先住猫の3匹と一緒に暮らしている愛猫家でした。
脳梗塞で緊急搬送された後、一時的に回復したため、転院した先で「猫を飼っているので何とかして」と病院のスタッフに伝えたそうです。
※写真はイメージ
しかし、飼い主が病院のスタッフに猫の存在を伝えられたのは、緊急搬送されてから2か月も経った後のこと。取り残された猫たちの生存が危ぶまれる状況でした。
急ぎ病院のスタッフが生存確認のため飼い主の家を訪れたところ、白黒模様の子の姿のみ確認。持参した猫用のごはんをエサ皿に入れて水も用意したものの、不慣れな事態のため、病院のスタッフは翌日「猫のことなど分からない人間だけなので、立ち会ってほしい」と店主に電話をかけてきたのです。
猫の保護に向かった先で
話を聞いた店主は、3匹の猫の生存確認に行くことを受諾。病院スタッフ2名と市の担当者、店主の合計4名で飼い主の家まで確認に行くことになりました。
部屋の電気は点かないため懐中電灯の明かりで照らすと、白黒模様の猫が恐るおそる姿を現します。しばらく様子を見てもほかの猫が出てこないため4人で捜索すると、1匹は飼い主の服が重ねておいてあるお気に入りの場所で亡くなっているのが発見されました。
また、もう1匹も開けっ放しのクローゼットの奥で、洋服の中に潜るようにして亡くなっているのが発見されます。
まるで最期の時に、愛しい飼い主の存在を求めたかのような2匹の姿。飼い主に代わり、2匹の亡骸は専門のところに運ばれ火葬されました。
残念なことに、倒れた飼い主は脳機能の回復の見込みがなく、生存していた白黒模様の猫を引き取ることはできません。
自分の身が大変な時でも猫の心配をしていた飼い主に、猫を返せないのは心が痛むもの。ですが猫の今後の生活を考えて、たまゆらん側も苦渋の決断を下さなければなりませんでした。
店主は白黒模様の猫をたまゆらんで保護し、心のケアをしつつ新たな里親を探していくことに決めます。
飼い主がペットのために取るべき対策
このエピソードを投稿した理由について、店主は「これから、私にも、また、みなさまにも起こり得ることだからです」とコメント。
予期せぬ事故や病に倒れた時の対策として、店主は『猫の飼い主にやってほしいこと』を投稿しました。
猫がいることを知らせる専用のカードを作ったり、猫についての詳細情報を書き込んだノートの作成をしたりすれば、緊急事態の際に保護されやすくなることでしょう。
人目に付きやすいよう、ヘルプカードにペットがいることを記載する場合は、連絡先を書くことを店主は推奨しています。今回の件で、関係者が猫のことをどこへ連絡すればいいのかが分からなかったのも、猫の救出まで時間がかかった原因の1つだったためです。
一連の投稿に、ハッとする人が続出。緊急時に、猫を飼育していることが伝わるようにする大切さを多くの人が知りました。
・とても考えさせられる内容。猫たちと暮らす責任を感じました。
・なんて切ないお話…私は対策として、「家に猫がいます」というストラップを持ち歩くようにしています。
・読んでいて涙が止まりませんでした。亡くなった子たちのご冥福を祈ります。
最後に、店主は「備えても備えても足りないこともあります」として、このようにも語っています。
「我が子を抱き締めて、なでて、愛してること、かけがえのない存在だということを伝えてください」
愛するペットたちと、いつお別れが来るのかは分かりません。
不測の事態に備えつつ、愛情はいつでも惜しみなく伝えていきたいものですね。