テレワークとリモートワークの違い! 言葉の正しい使い分け方とは
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働き方の多様化や新型コロナウイルス感染症の影響により、オフィス以外で業務を行う人が増えています。
同時に、『テレワーク』や『リモートワーク』は、すっかり耳馴染みのある言葉となりました。
2つの言葉は同じような場面で使用され、それぞれの意味を理解した上で使い分けている人は多くありません。
当記事では、混同されることが多いテレワークとリモートワークの違いや、テレワークの勤務形態の詳細について解説します。
テレワークとリモートワークの違いとは?
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テレワークとリモートワークは、同義で使われることがよくあります。それぞれの言葉に明確な違いはないものの、厳密には相違点がいくつか存在します。
以下で解説する、組み合わせられる『単語』や、言葉の『定義』、『発祥』の違いなどを知ることでより深い理解が得られるでしょう。
【単語】組み合わせられる言葉が異なる
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テレワークとリモートワークは、どちらも複数の単語を組み合わせた造語です。SNS(Social Networking Service)のような、略語ではありません。
テレワーク(Telework)は、Tele(離れた)とWork(働く)を組み合わせた言葉です。
通信回線越しにやり取りをするイメージから、テレフォン(Telephone:電話)の頭文字と考える人もいますが、テレフォンはテレワークの語源に関係ありません。
一方で、リモートワーク(Remotework)は、Remote(遠隔、遠い)とWork(働く)を組み合わせた言葉です。
テレワークとリモートワークはいずれも『オフィスから離れた(遠い)場所で働く』を意味するものの、組み合わせられる単語が異なります。
【定義】テレワークには明確な定義がある
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定義の有無が、テレワークとリモートワークのもっとも大きな違いです。政府と連携してテレワークの普及や啓発に努める一般社団法人日本テレワーク協会は、テレワークを以下のように定義しています。
情報通信技術とはコンピューターを使用した情報処理や、インターネットを介したコミュニケーションの総称です。一方で、リモートワークには明確な定義がなく、オフィスから離れた場所で行う業務全般を指します。
『テレワーカー』と『リモートワーカー』、2つの言葉も定義の有無という点で、異なります。国土交通省は、以下のようにテレワーカーを定義しています。
リモートワーカーに定義はなく、自宅やサテライトオフィスで業務を行う人たちの総称として使われます。
【発祥】リモートワークは比較的新しい
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テレワークは、自動車増加による大気汚染や石油危機による自動車燃料の高騰が問題となっていた、1970年代のアメリカで始まりました。
さまざまな企業が、きびしい状況に歯止めをかけつつ、ビジネスを継続するために、オフィスに出勤しない勤務形態を導入しました。
日本では、NEC(日本電気)がサテライトオフィスを吉祥寺に作ったことが、遠隔勤務の歴史の始まりとされます。
一方で、リモートワークは新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い広まった、比較的新しい概念です。最近よく聞くようになったという人は多いでしょう。
また、テレワークやリモートワークは、もともとプログラマーやSEなど特定の職種に見られた働き方です。
しかし、ICTツールの普及や働き方改革の推進により、現在では事務系の職種でも実施されています。
企業の本拠地から離れていても、近くにいるような感覚で働けることがテレワークやリモートワークの特徴です。優秀な人材を確保したい企業にとって、導入する価値は十分にあるでしょう。
【使用場所】組織によって使う言葉が異なる
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テレワークとリモートワークのどちらが文脈に適しているかが分からない場合は、組織や使用場所に合わせることがおすすめです。
テレワークという言葉は、政府や一般企業、新聞やニュースで主に使われ、公的なニュアンスが強いといえるでしょう。
一方で、ベンチャー企業やIT企業では、リモートワークという言葉が使われます。職場ではさまざまな場所で働く社員がチャットツールを活用しながら、1つのプロジェクトを進行するケースが珍しくありません。
ルール化されているわけではないものの、『個々で業務を行う場合』はテレワークが、『チームで業務を行う場合』はリモートワークが使われることが多いという見方もできます。
テレワークの勤務形態は4種類
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テレワークには4つの勤務形態があります。種類ごとの特徴やメリットとデメリットを理解しておけば、いざテレワークが始まった際にスムースに導入できるでしょう。
在宅勤務
オフィスに出勤せず、自宅で業務を行う勤務形態です。ワークライフバランスの実現につながるという理由から、多くの企業が導入しています。
在宅勤務は通勤にかかる時間、費用、労力を抑えられることがメリットです。
ただし、仕事とプライベートの線引きが難しい、コミュニケーション不足になりやすいなどのデメリットがあります。静かな環境で業務が捗るものの、孤独を感じることもあるでしょう。
モバイルワーク
モバイルワークは移動中の交通機関や顧客先、カフェなどを就業場所とする働き方です。滞在先のホテルや空港のラウンジで仕事をする場合も含まれます。営業職など社外に出ることが多い職種に適しているでしょう。
待機時間やすきま時間を有効的に使えるため、業務の効率化につながるメリットがあります。
デメリットは情報漏洩リスクが高いことです。不正アクセスを防ぐため、ネットワークのセキュリティ対策は万全にしましょう。
サテライト/コワーキング
サテライト勤務は、本拠地とは別に設けられたオフィスで働く勤務形態です。国と地方自治体が一体となり普及を進めており、認知度が高まっています。
安定した通信環境で仕事ができ、さらに自宅とオフィスが近い場合は通勤時間が短縮できるメリットがあります。
共有オフィスであるコワーキングスペースで業務を行う場合は、他業種の人たちと交流を図ることが可能です。いずれの場所も人の出入りが多いため、一定の集中力が必要となります。
ワーケーション
ワーケーションは、リゾート地などで休暇を楽しみながら業務を行う勤務形態です。リモートワークの新しい形として注目されています。
ワーケーションにはリフレッシュを図ることで業務の生産性が上がるだけでなく、創造力が高まるというメリットがあります。
仕事を兼ねるため、罪悪感を持たずに有給取得できることもポイントです。デメリットとして、徹底したスケジュール管理が必要であることが挙げられます。パソコンや書類関係の盗難、紛失にも注意しましょう。
リモートワークの働き方は3種類
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リモートワークは3つの働き方に派生しています。自分に合っている形態を探してみましょう。
ハイブリッド・リモートワーク
通常は自宅などオフィス以外で業務を行い、必要な時だけ出社する働き方です。柔軟な出勤体制が特徴であり、幅広い職場で導入されています。
ハイブリッド・リモートワークは対面でコミュニケーションを取る機会があるため、悩みや不安を解消しやすいことがメリットです。ただし、出社が不定期ゆえに『社内の情報が共有されない』といった事態が起こる場合があります。
フルタイム・リモートワーク
すべての業務をオフィス以外で行う働き方であり、出社した時と同じ定時に稼働する企業が大半です。
フルタイム・リモートワークには、人間関係を気にせず業務に集中できる、自分のペースで仕事が進められるというメリットがあります。
オフィスで働く場合とは異なり、仕事への姿勢やプロセスが評価されにくいデメリットがあります。モチベーションに関わる問題であるため、会社側の適切な対策が不可欠です。
テンポラリー・リモートワーク
一時的な業務を、オフィス以外で行う働き方です。勤務時間が変則的かつ短いことが特徴であり、非正規労働者や外部委託に多く見られます。
テンポラリー・リモートワークは自由度があり、子育てや介護など個人的な事情に合わせやすいことがメリットです。
特筆すべきデメリットはないものの、フルタイム勤務と比較して業務経験を積むことが難しく、キャリアアップにつながりにくい点は理解しておきましょう。
まとめ
テレワークとリモートワークはいずれも遠隔で働くという意味があり、同じような場面で使われます。
しかし厳密には、定義の有無や歴史の深さなど、いくつかの相違点があり、組織により使用する言葉が分かれるという傾向もあります。そのため、シーンに合わせて使い分けることが望ましいでしょう。
情報通信技術を活用した働き方は、今後さらに広まっていくと予想されます。時代の変化に乗り遅れないように、在宅勤務やモバイルワークなどの特徴なども押さえておきましょう!
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