修学旅行中、中学生が美術館の作品を破壊 作家のコメントに「涙が出た」「素晴らしい」
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※写真はイメージ

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2022年4月、新潟県十日町市にある美術館『越後妻有里山現代美術館 MonET』で展示中の作品が公開休止になりました。
非公開になったのは、作家のクワクボリョウタさんによる『LOST#6』と、作家のカールステン・ニコライさんによる『Wellenwanne LFO』です。
同美術館は「来場者のマナー違反による、接触などにより作品が破損」と発表。続いて同年6月6日に新潟市は、市内の中学生が修学旅行で訪れた際、作品を破損したことを明かしました。
中学生のマナー違反による作品の破損に、ネットからは「悲しすぎる」「なんて酷いことを」といった声が相次ぎました。
破損した作品の作家・クワクボリョウタさんがコメントを公表
同月9日、破損した作品の1つである『LOST#6』を生み出した、クワクボさんがTwitterを更新。
今回の騒動について、そして破損した作品について、このように心中を明かしました。
2012年にクワクボさんの手によって制作された、『LOST#6』。
同美術館がある十日町の織物機具の一部や農機具、用具などが使用されており、地域の風景が重ね合わせられるのが特徴だといいます。
作品は、作家の魂の一部のようなもの。これまで生み出してきた作品には、いろいろな想いが詰まっているのでしょう。
今回の騒動は、クワクボさんにとってつらいものだったはずです。しかし、クワクボさんは作品を破損させた中学生を強く咎めず、冷静に問題点を指摘。
作品を踏み荒らすに至った中学生の心理について考え、「生徒が内なる不満や怒りの欲望を、違った形で表現できるようにしなくてはならない」と意見を述べました。
クワクボさんのコメントはまたたく間に拡散され、多くの人がその内容に考えさせられたようです。
・読んでいて涙が出てきた。作家としても人間としてもかっこいい。
・大人として素晴らしい。正しく導く姿勢が、真の教育の形だと思った。
・作品を壊されて腹立たしいだろうに、冷静に対応できてすごいなあ。
作品を破損させた人をただ怒るだけでは、きっと根本的な部分は何も解決しないことでしょう。
クワクボさんの言葉が中学生たちに届き、自身を見つめ直すきっかけになることを望みます。
[文・構成/grape編集部]