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【『アトムの童(こ)』第8話感想・考察】最終回予想!闇堕ちした松下洸平の演技が素晴らしい

By - grape編集部  公開:  更新:

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ドラマ好きなイラストレーター、ゆう。(@yamapyou)さんによるドラマコラム。

2022年10月スタートのテレビドラマ『アトムの童(こ)』(TBS系)の見どころや考察を連載していきます。

闇堕ちした松下洸平の演技が素晴らしい

ゲーム作りに励む二人の青年を応援し続けた日曜日。それもとうとう終わりを迎えようとしている。

衝撃だったのは、最終回目前にして絶対なる友情を築いていたはずの二人が決裂してしまったことだ。

シアトルに行くはずだった隼人(松下洸平)は、敵にまわってしまった。

青春を共にした仲間と戦うことになる…。どこかで見たことのあるシナリオなのに、私たちが不安になるのは敵の元についてしまった隼人の表情のせいだろう。

冒頭から興津に放った「SAGASを潰します」という言葉と、その目は本気そのものだった。

隼人を演じるのは今、ドラマで引っ張りだこの松下洸平。

エリートなキャラクターも、子供のような笑顔で可愛らしいキャラクターも演じて見せていた彼が、また本領を発揮した瞬間である。

その瞳に光はなく、完全に敵にまわった『闇堕ち』の表情であり、松下洸平という俳優のさらなる可能性を感じた。

こんな表情もできたのか、最終回目前にして、さらに魅力が引き出されたと言える。

どうせ最終回で仲直りするだろう、そんな気持ちがあったにも関わらず、彼の表情を見たあと「本当に大丈夫…?仲直りするよね?」と不安を掻き立てられた。それだけ深い闇を感じてしまった。

俳優の力でここまでドラマに深みが出ることに驚きである。

隼人の決意は固い。これまで那由他と隼人、二人を応援してきた我々にとっては対立する二人の構造に胸が痛くてたまらないが、どうやってこのわだかまりが解けるのか。

最終回最大の見どころとなるだろう。

急に良いヤツ!?憎めないキャラのオダギリジョー

松下洸平の演技に続き驚いたのは、これまで悪に徹していた興津の存在である。

感情的になる那由他と常に論理的で冷静な興津は意外と相性が良いのかもしれない。

ゲーム制作で煮詰まる那由他の元へやってきた興津、アドバイスもさながら、テレビゲームをしながらの二人の会話が非常に印象的であった。

以前ジョン・ドゥが作ったゲームを奪った興津。そのことに対して興津は「誤解だ」と言った。疑問を浮かべる那由他に興津ははっきりと「惚れ込んだんだよ」と伝えた。

これまでプライドも高く、隙や弱みを一切見せなかった興津が、初めてジョン・ドゥを認めた瞬間だろう。

これまで散々、ひどい仕打ちをされ、絶対に許してはなるものか!と思っていた宿敵であったはずなのに、このワンシーンにより、これまでの悪行を忘れてしまいそうになるほどの衝撃を受けてしまった。

こんなことされたら憎めない…さすがオダギリジョー。極悪のラスボスさえ、憎めないキャラクターに仕上げてしまった。

てっきりこの作品は興津を成敗して終わるのかと思っていたが、これは話が変わってきそうだ。

興津と分かり合える日もそう遠くはないだろう。

最終回予想!みんな仲良くハッピーエンドなるか?

最愛の友人は敵にまわり、最悪の宿敵は味方になった。ここまで構図が逆転するとは最初は誰も予想もしていなかっただろう。

最終回はどんな展開を迎えるのか、やはり我々が見たいのは那由他と隼人のコンビである。

これまで二人が一生懸命にゲームを作る姿を応援してきた。彼らだからついてきた。もう一度、二人が見たい、この想いに尽きる。

株主総会後、那由他は「このゲームを作り上げるには隼人の力が必要だ」そしてまた、隼人も「那由他とゲームを作ることが一番楽しい」となってほしいと願う。

離れてみてお互いが欠かせない存在だと気付いた二人がまたタッグむ、そして興津もまた同様、日本のゲーム業界を盛り上げていく仲間となるだろう。そんなハッピーエンドであって欲しいと思った。

予想というより願望に近くなってしまったが、みなさんはいかがだろうか。

展開を予想しながら見ることもドラマの醍醐味である。

約3ヶ月間、ゲーム制作に夢中になる二人を見守ってきた。

彼らとのお別れは辛いが、「アトムの童という素晴らしいドラマに出会えて本当によかった、毎週楽しい日曜日をありがとう」そう感謝の意を込めて次回の最終回を見届けたいと思う。

『アトムの童(こ)』/TBS系で毎週日曜・夜9時~放送

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[文・構成/grape編集部]

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