壁紙のカビ取りは自分でできる！カビ取りの方法と注意点を解説

壁紙にカビが発生した場合は、早めにカビ取りをするのが正解です。壁紙に生えたカビをそのまま放置すると、張り替える必要が生じるかもしれません。

本記事では、壁紙に発生したカビの取り方や、壁紙の素材別にカビ取りの方法を解説します。

壁紙にカビが生えているのを発見したら、早めにカビ取りを行い、快適な室内環境を維持しましょう。

壁紙の軽度なカビを取り除く方法

壁紙のカビが軽度な場合は、漂白剤やカビ取り剤を使わなくても取り除けるそうです。カビが生えたばかりで範囲が狭い場合は、一般的に紹介されている２つの方法を試してみましょう。

ただし、耐水性のない壁紙には使えない方法のようなので、ビニールクロスなど、耐水性のある壁紙でのみ行ってください。

なお、作業後はしっかりと手を洗ったうえで顔なども洗いましょう。洗い忘れると、重曹やクエン酸、塩素系漂白剤、カビが目や体内に入ってしまう可能性があります。

重曹とクエン酸を使う方法

１つ目は『クエン酸スプレー』と『重曹ペースト』を使ったカビ取りの方法です。必要なものをそろえ、事前準備を行ったうえで、カビ取りを始めましょう。

比較的自宅に常備しているアイテムでできるため、すぐに実践できるでしょう。

酸素系漂白剤で取る方法

２つ目は、家の掃除にも使える『粉末の酸素系漂白剤』を利用したカビ取りの方法です。

お湯と酸素系漂白剤を混ぜる際には、変色防止のためプラスチックなど、金属製以外の棒を使ってください。また、肌荒れ防止のためにゴム手袋を着用し、換気した状態で行いましょう。

酸素系漂白剤は、以下の割合で混ぜます。

上記の割合で混ぜてもカビが落ちない場合は、メーカーが推奨する使用方法に沿って、酸素系漂白剤の量を増やしてください。

こちらも、比較的自宅にあるアイテムで実施できるため、ぜひ試してみてください。

【素材別】壁紙の頑固なカビを取り除く方法

頑固なカビを取り除く際には強い洗浄剤を使用するため、必ずゴム手袋を着用して皮膚を保護し、換気をした状態で行いましょう。呼吸器や目などを、飛び散ったカビの胞子や洗浄剤から守るため、マスクやゴーグルの着用をおすすめします。

カビ取りをする際には、以下の注意点を読んだうえで行ってください。

怠った場合は、カビ取り剤やカビの胞子を体内に取り込んでしまったり、壁紙を傷付けたりするかもしれません。

ビニールクロスなど耐水性のある壁紙

ビニールクロスのように耐水性のある壁紙の場合は、塩素系漂白剤を使用してカビ取りができます。液だれしないよう、ジェルタイプの漂白剤を使うのがおすすめです。

塩素系漂白剤を使用すると、壁紙が変色したり傷んだりする可能性があります。壁紙の変色や傷みを防止するために、あらかじめ目立たない場所で試してから、カビ取りを行ってください。

紙や珪藻土など耐水性のない壁紙

紙、布、珪藻土（けいそうど）、漆喰（しっくい）など耐水性のない壁紙の場合は、漂白剤の水分を吸ってしまい、壁紙が傷んだりはがれたりする可能性があります。

耐水性がない素材でできた壁紙の場合は、漂白剤でなく専用のカビ取り剤が必要です。

使用方法はカビ取り剤によって異なるものの、大まかな流れは以下のようになります。

耐水性のない壁紙の場合は、上記の方法を試してみるとよいでしょう。

壁紙のカビ取りをする際の注意点

壁紙のカビ取りは、浴室やキッチンのカビ取りと違い、水で洗い流せません。

また、換気扇がない場所にカビが生えることもあるため、安全に配慮したうえで行いましょう。

ゴム手袋やゴーグル、マスクなどを着用する

カビ取り剤や消毒用エタノールで肌を痛めたり、スプレーの噴霧が目に入ったり、カビの胞子を吸い込んだりすることも考えられます。

健康への被害を防止するためにも、ゴム手袋やゴーグル、マスクなどを着用してカビ取りに取り掛かるのがおすすめです。

換気をする

塩素ガスやカビの胞子を吸い込まないために、必ず換気を行いましょう。

賃貸などで窓が少ない部屋の場合は、窓だけでなくドアも開けてください。扇風機やサーキュレーターで、風の流れを作ることも有効です。

壁紙の素材を確認する

壁紙の素材を確認しないままカビ取りを行った場合、壁紙が変色したり傷んだりする可能性があります。

特に、紙や布など水分を吸収する素材でできた壁紙の場合は、漂白剤ではなく、専用のカビ取り剤を使用するのがおすすめです。

また、土系の素材である『珪藻土』や『土壁』にも、塩素系漂白剤は使用できません。壁がぼろぼろに崩れてしまう可能性があるため、素材を確認したうえでカビ取り剤を選んでください。

壁紙にカビが生える４つの原因

壁紙にカビが生える原因は、主に以下の４つです。

壁紙に頻繁にカビが発生してしまう場合は、上記の原因に該当していないかを確認しましょう。

１．換気が不十分

カビが繁殖しやすいのは、室温２０～３０℃、湿度７０%以上の状態といわれています。

人間が快適に過ごせる温度は、夏が２５～２８℃で、冬が１８～２２℃なのだとか。人間が快適に過ごしている室内で湿度が上昇すると、カビが生えやすくなるといえるでしょう。

湿度が上がる原因はさまざまですが、多くの原因は換気不足です。特に、角部屋以外の賃貸物件は窓の数が少なくなりがちで、換気もしにくい傾向にあります。

また、日当たりの悪い場所に建っている家や、気密性の高い建物もカビが生えやすい環境にあるでしょう。

立地や家の構造上の理由で換気が難しい場合は、扇風機やサーキュレーターなどを活用してみてください。風の流れを作ることで、換気がしやすくなります。

２．結露の発生

梅雨の時期や冬場には、窓に結露が発生し壁紙に付着するため、カビが生えやすくなりがちです。また、燃焼系のヒーターを使うと多くの水蒸気が発生し、結露の原因となります。

室内の結露が多い場合は、布やスポンジなどで拭き取ったり、除湿剤を活用したりしましょう。エアコンの除湿機能を使うのもおすすめです。

３．雨漏りや水漏れ

雨漏りや水漏れが原因で、壁紙にカビが生えるケースもあります。

雨漏りや水漏れによるカビは、部分的であれば除去が可能です。しかし、雨漏りの修理をしないと、再発する可能性が高いでしょう。

さらに、雨漏りや水漏れによって柱が腐食すると、建物の強度が落ちる可能性もあるのだとか。カビ対策だけではなく、建物を守るためにも修理をするのがおすすめです。

４．壁紙の汚れ

壁に手垢や食べ物、ほこりなどの汚れを付着したまま放置すると、その栄養をもとにしてカビが発生しやすくなるといいます。

壁紙の汚れは放置せず定期的に掃除したり、すぐに拭き取ったりしましょう。

壁紙のカビ取りは早めがおすすめ

壁紙にカビが生えた状態で放置すると、カビ取りに時間がかかってしまうだけでなく、クロスを張り替える必要が生じます。その場合は費用も多額になる可能性が高いため、見つけたらすぐにカビ取りをするのがおすすめです。

カビ取りの際には、必ず壁紙の素材を確認してください。耐水性の有無により、カビ取りの方法が異なります。

カビ取りの方法を間違うと、壁紙がふやけたり傷んだりする可能性があるため、必ず素材を確認してから取り掛かりましょう。

また、カビ取り剤やカビの胞子を吸い込まないためにも、ゴム手袋やゴーグル、マスクを着用してから行ってくださいね。

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[文・構成／grape編集部]