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カズレーザー「15年ぶりに泣いた」 話題の1冊に、多くの人が涙したワケ

By - grape編集部  公開:  更新:

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皆さんは、本を読んで、涙を流したことはありますか。

お笑いタレントのカズレーザーさんが「15年ぶりに泣いた」とコメントした1冊の本が、ベストセラーになっています。

「15年ぶりに泣いた」と絶賛の1冊

カズレーザーさんがコメントをしたのは、2017年11月16日に放送されたトーク番組『アメトーーク!』(テレビ朝日系)の番組内でのこと。

本好きな芸能人たちが書店をめぐり、オススメの本を紹介する中で、カズレーザーさんはある1冊の本について「読んでほしい」と力説します。

カズレーザーさんが紹介したのは、眉村卓さんの『妻に捧げた1778話』。

カズレーザーさんは、本書を読み、とても感動したことを告白。特に、最終回が涙を誘う内容となっていることを述べました。

その言葉を受け、試しに最終回を読んだお笑いタレントの光浦靖子さんは、番組内で目をうるませてしまいます。

その様子は反響を呼び、ネット上では、本書を「実際に読んだ」というコメントがあふれる結果に。

・小説は苦手だけれど、最後まで読んだ。亡き母と重ねてしまい、号泣した。

・読み終えて、涙が止まらない。1日1日を大切に過ごしたくなった。

・この本に出会えてよかった。オススメしてくれたカズレーザーに、感謝。

そんなにも心揺さぶる本とは、どんな内容なのでしょう。実際に手に取り、読んだ感想をお伝えします。

「ただ妻のため」つむがれた物語

本書は、著者である眉村さんが、余命を宣告された妻とある約束をしたことがきっかけで生まれました。

妻の余命を知り、苦悩しながらも「何か自分にできることはないだろうか」と考えた眉村さんは、1つのアイディアを思い付きます。

それは「1日1話ずつ、短い話を書いて、妻に読んでもらうこと」です。

妻に楽しんでもらうことを前提に、眉村さんはいくつかの制限を自身にもうけ、実行します。

今となってみれば、これらの制約をきちんと守り通せたかと問われると、必ずしもそうではなかったと答えざるを得ない。

ことに、妻の意識がもうろうとしてきて、枕元で読むようになり、もはや聞いてももらえなくなってからは、制限を取り払ってしまったのである。

あれは、始めてから三か月位経ったときだろうか。

「しんどかったら、やめてもいいよ」

と妻が言った。

お百度みたいなもんやからな、と私は答えた。中断したら病状が悪化する気がしたのだ。

書籍『妻に捧げた1778話』 ーより引用

本書には、実際に妻へ贈った1778話から選んだ19話に、闘病生活と40年以上にわたる結婚生活を振り返ったエッセイが収録されています。

毎日、愛する妻ただ1人のためだけに、物語をつむぎ続けた眉村さん。妻の病状にともない、少しずつ、変化していった物語の内容には、眉村さん本人のリアルな心境がうかがえます。

いよいよ最終回のページに差しかかった時。私は、そのページが意味するものに、涙を抑えることができませんでした。

私は、遺体と共に家に帰り、家で「最終回」という話を書いた。一七七八本めの――打ち止めである。

書籍『妻に捧げた1778話』 ーより引用

余命を宣告され、妻が闘病した5年もの間、毎日書き続けたショートショート。そこには言葉で表せられない、夫婦の愛がつまっています。

多くの人たちの心を揺さぶり、涙を誘った最終回には、どんな言葉がつづられていたのでしょう。ぜひ、あなたの目で、確かめてみてください。

『妻に捧げた1778話』

新潮社 眉村卓 著

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[文・構成/grape編集部]

出典
アメトーーク!新潮社

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