日大・加害選手「監督とコーチの指示で反則タックルをした」 会見を受け、武井壮が苦言
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- 出典
- @sosotakei
多くのメディアで報道されている、アメリカンフットボール(以下、アメフト)での反則タックル問題。
日本大学(以下、日大)の選手が、関西学院大学(以下、関学大)の選手に対し、明らかな反則タックルを見舞い、ケガをさせた問題です。
2018年5月21日には、被害者の父親が警察に被害届を提出するなど、大学間の問題にとどまらず、大きな社会問題となっています。
5月22日には、加害者である日大の選手が記者会見を開き、「反則タックルが監督やコーチの指示だったこと」を明らかにしました。
・監督やコーチが悪い。
・いくら指示されたとはいえ、選手にも責任はある。
ネット上には、この問題に対し、さまざまな意見が投稿されています。
そんな中、タレントであり、アスリートでもある武井壮(@sosotakei)さんが問題の核心をズバリと突いたツイートを行い、称賛を集めています。
指導者の仕事は、自ら(指導者)のために子ども(選手)を利用することではない。
知識と経験を使って、選手に勝利よりも大切なものを与えてあげること。
そのために指導者は自身も努力しなければならない。
そして、選手が成功したら称え、失敗したら守るのが役目である。
日大の内田前監督を名指ししているわけではありませんが、このタイミングでの発言は、それを意識してのものでしょう。
しかし、武井さんは「指導者だけに責任のすべてがある」とは考えていないようです。
スポーツ業界の勝利至上主義に対するアンチテーゼとして、こう続けます。
勝たなきゃ食べていけない業界に未来はない。
「あの競技をやっているなら信頼できる」といわれる人材を育むことが指導者の役割。
オリンピックや日本代表だけに注目するのではなく、スポーツを楽しむ人を増やすことが年長者の責務である。
スポーツ業界全体の問題についても言及したのです。
最後に、自らを戒めるように、こうツイートした武井さん。
トップ選手になることだけがスポーツの魅力ではない。
自身がスポーツと深くつながっている武井さんならではの言葉です。
一連のツイートに対し、批判の声がないわけではありません。「業界の問題にして、内田前監督をかばっている」といったコメントも寄せられていました。
一方で「スポーツ業界の本質を突いている。これはアメフトだけの問題ではない」といった意見も…。
今後、この『反則タックル問題』がどのように終息するのかは分かりません。しかし、武井さんのいうように「勝てばいい」という勝利至上主義は、アメフトに限らず、多くのスポーツで蔓延している悪習です。
「アメフトは運が悪かった」…ほかのスポーツの関係者が、こんなことを思っているとしたら、同じようなことはまた繰り返されます。
武井さんの指摘した「指導者とはどうあるべきか」「スポーツとはどうあるべきか」を、改めて見直す時期に来ているのではないでしょうか。
[文・構成/grape編集部]