日大・加害選手「監督とコーチの指示で反則タックルをした」 会見を受け、武井壮が苦言 By - grape編集部 公開:2018-05-22 更新:2018-05-24 悪質タックル問題武井壮 Share Post LINE はてな コメント 多くのメディアで報道されている、アメリカンフットボール(以下、アメフト)での反則タックル問題。 日本大学(以下、日大)の選手が、関西学院大学(以下、関学大)の選手に対し、明らかな反則タックルを見舞い、ケガをさせた問題です。 2018年5月21日には、被害者の父親が警察に被害届を提出するなど、大学間の問題にとどまらず、大きな社会問題となっています。 5月22日には、加害者である日大の選手が記者会見を開き、「反則タックルが監督やコーチの指示だったこと」を明らかにしました。 ・監督やコーチが悪い。 ・いくら指示されたとはいえ、選手にも責任はある。 ネット上には、この問題に対し、さまざまな意見が投稿されています。 そんな中、タレントであり、アスリートでもある武井壮(@sosotakei)さんが問題の核心をズバリと突いたツイートを行い、称賛を集めています。 スポーツってよ、努力して夢叶えて幸せになるためのもんだろう?大人のくだらねえ権威争いとか保身の為に子供達を扱うもんじゃねえだろうよ。。指導者の仕事はその知識と経験で最善の努力の時間を提供して世の中で生きていく為の武器や名誉、勝利より大切な人生を与えてあげることなんじゃねえのか??— 武井壮 (@sosotakei) May 22, 2018 どんな道でもそうだけど指導者の仕事ってよ、常に新しい鍛え方や戦術を研究して選手に最短で最善の努力を提供することだと思うんだよ。決して強権を翳して激務をこなさせたり利用したり自分の名誉を誇る事じゃない。選手が成功したらその努力を讃え、失敗したら指導の至らなさを嘆いて守るのが役目だよ— 武井壮 (@sosotakei) May 22, 2018 指導者の仕事は、自ら(指導者)のために子ども(選手)を利用することではない。 知識と経験を使って、選手に勝利よりも大切なものを与えてあげること。 そのために指導者は自身も努力しなければならない。 そして、選手が成功したら称え、失敗したら守るのが役目である。 日大の内田前監督を名指ししているわけではありませんが、このタイミングでの発言は、それを意識してのものでしょう。 しかし、武井さんは「指導者だけに責任のすべてがある」とは考えていないようです。 スポーツ業界の勝利至上主義に対するアンチテーゼとして、こう続けます。 競技関係者みんなもう一度考えよう。勝利やオリンピックは当然大事だし素晴らしいよ。でもよ反則したり若者苦しめたり彼らが人生投げ出してまでも『勝たなきゃ食って行けない』ような業界じゃ未来はねえよ。勝っても負けても『あの競技を学んでるなら信頼できる』と思える人材を育むのが我々の役目だろ— 武井壮 (@sosotakei) May 22, 2018 メダルだの日本代表だのって輝く舞台の光にだけ照らされて大切なところに影が差していないかい?スポーツはあくまで遊びだろ?それを沢山の人が楽しんでくれるから我々が仕事にできる。それを広めてそこを目指す若者を募るなら彼らが豊かで幸福な人生を手に入れる場所にするのが年長者の責務だと思う— 武井壮 (@sosotakei) May 22, 2018 勝たなきゃ食べていけない業界に未来はない。 「あの競技をやっているなら信頼できる」といわれる人材を育むことが指導者の役割。 オリンピックや日本代表だけに注目するのではなく、スポーツを楽しむ人を増やすことが年長者の責務である。 スポーツ業界全体の問題についても言及したのです。 最後に、自らを戒めるように、こうツイートした武井さん。 オレ自身マイナー競技の出身でその勝利だけじゃ人生に満足できなかった。でもその後スポーツには世界のトップ選手になるだけじゃなく、多くの人にその楽しみを伝える事で仕事にできると証明したくて芸能界に来た。スポーツの素晴らしさとそこに生きる若者たちの魅力をもっと輝かせる先輩でいたいと思う— 武井壮 (@sosotakei) May 22, 2018 トップ選手になることだけがスポーツの魅力ではない。 自身がスポーツと深くつながっている武井さんならではの言葉です。 一連のツイートに対し、批判の声がないわけではありません。「業界の問題にして、内田前監督をかばっている」といったコメントも寄せられていました。 一方で「スポーツ業界の本質を突いている。これはアメフトだけの問題ではない」といった意見も…。 今後、この『反則タックル問題』がどのように終息するのかは分かりません。しかし、武井さんのいうように「勝てばいい」という勝利至上主義は、アメフトに限らず、多くのスポーツで蔓延している悪習です。 「アメフトは運が悪かった」…ほかのスポーツの関係者が、こんなことを思っているとしたら、同じようなことはまた繰り返されます。 武井さんの指摘した「指導者とはどうあるべきか」「スポーツとはどうあるべきか」を、改めて見直す時期に来ているのではないでしょうか。 [文・構成/grape編集部] 出典 @sosotakei Share Post LINE はてな コメント
多くのメディアで報道されている、アメリカンフットボール(以下、アメフト)での反則タックル問題。
日本大学(以下、日大)の選手が、関西学院大学(以下、関学大)の選手に対し、明らかな反則タックルを見舞い、ケガをさせた問題です。
2018年5月21日には、被害者の父親が警察に被害届を提出するなど、大学間の問題にとどまらず、大きな社会問題となっています。
5月22日には、加害者である日大の選手が記者会見を開き、「反則タックルが監督やコーチの指示だったこと」を明らかにしました。
・監督やコーチが悪い。
・いくら指示されたとはいえ、選手にも責任はある。
ネット上には、この問題に対し、さまざまな意見が投稿されています。
そんな中、タレントであり、アスリートでもある武井壮(@sosotakei)さんが問題の核心をズバリと突いたツイートを行い、称賛を集めています。
指導者の仕事は、自ら(指導者)のために子ども(選手)を利用することではない。
知識と経験を使って、選手に勝利よりも大切なものを与えてあげること。
そのために指導者は自身も努力しなければならない。
そして、選手が成功したら称え、失敗したら守るのが役目である。
日大の内田前監督を名指ししているわけではありませんが、このタイミングでの発言は、それを意識してのものでしょう。
しかし、武井さんは「指導者だけに責任のすべてがある」とは考えていないようです。
スポーツ業界の勝利至上主義に対するアンチテーゼとして、こう続けます。
勝たなきゃ食べていけない業界に未来はない。
「あの競技をやっているなら信頼できる」といわれる人材を育むことが指導者の役割。
オリンピックや日本代表だけに注目するのではなく、スポーツを楽しむ人を増やすことが年長者の責務である。
スポーツ業界全体の問題についても言及したのです。
最後に、自らを戒めるように、こうツイートした武井さん。
トップ選手になることだけがスポーツの魅力ではない。
自身がスポーツと深くつながっている武井さんならではの言葉です。
一連のツイートに対し、批判の声がないわけではありません。「業界の問題にして、内田前監督をかばっている」といったコメントも寄せられていました。
一方で「スポーツ業界の本質を突いている。これはアメフトだけの問題ではない」といった意見も…。
今後、この『反則タックル問題』がどのように終息するのかは分かりません。しかし、武井さんのいうように「勝てばいい」という勝利至上主義は、アメフトに限らず、多くのスポーツで蔓延している悪習です。
「アメフトは運が悪かった」…ほかのスポーツの関係者が、こんなことを思っているとしたら、同じようなことはまた繰り返されます。
武井さんの指摘した「指導者とはどうあるべきか」「スポーツとはどうあるべきか」を、改めて見直す時期に来ているのではないでしょうか。
[文・構成/grape編集部]