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「レジが遅いと怒らないで」被災したコンビニ店員が、悲痛な訴え

By - grape編集部  公開:  更新:

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2018年9月6日に、北海道胆振(いぶり)地方を震源として発生した『平成30年北海道胆振東部地震』。この地震の影響で、道内の多くの鉄道が運休し、広い地域で停電が発生しました。

コンビニで働くありお(@ario_ff14)さんも被災者の1人。自宅は停電し、余震の不安があるにもかかわらず、食料品や日用品を求める人のために出勤しました。

ありおさんが撮影した、地震発生直後の店内の様子です。

提供:@ario_ff14

提供:@ario_ff14

床にある赤い水たまりは、すべて割れてしまったワイン。

この荒れ果てた状態から、客を入店させることができるまでにも相当の労力がかかったことでしょう。

開店すると、やって来た客でレジは長蛇の列になったといいます。

ありおさんは、コンビニ店員の思いをこのようにツイートしました。

「レジが遅いと怒らないでください。停電しているから、電卓を使った手作業なんです」

「家を投げ出してレジに立ってるって忘れないでほしい!」

コンビニの店員もまた、自分たちと同じ被災者であるということが、頭から抜け落ちてしまっている人が多いというのです。

「店員に優しくしろといっているわけではない」と補足する、ありおさん。店を開いても、追加の商品がどんどん入ってくるわけではありません。

店にあるものを提供することしかできない状況なのです。それでも、なんとか品物を提供したいとありおさんは店に立っています。

もし自分が買う側の立場だったら、コンビニが開いているということがどんなにか心強いか、ありおさんは分かっているのでしょう。

ありおさんに対し、多くの人がねぎらいのコメントを寄せました。

・あなたがレジに立ってくれたことで、多くの人が救われました。本当にありがとうございます。

・私も過去の地震で、電卓で対応したことがあります。もうしばらく頑張ってください。

・地震の不安をどこかで吐き出したくなる人がいるのでしょう…。感謝している人はそれ以上にたくさんいますよ。

・ツイートを見て涙が出ました。本当にお疲れさまです。

・文句をいう人の分、私がお礼をいいたい。

自分も被災者でありながら、人々の生活のために頑張っている人はほかにも多くいます。例えば、ライフラインの復旧作業を行っている人も、多くが現地の被災者でしょう。

ありおさんの「お互い様だってことを忘れていただかなければそれだけで嬉しい」という言葉には、ただひたすら頭が下がる思いです。

不自由をしている被災地の人々が、1日でも早く穏やかな日々を取り戻せることを願います。


[文・構成/grape編集部]

出典
@ario_ff14

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