『渋谷ハロウィン』は悪化している? 現場に行った男性が見たモノとは
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写真は2018年10月28日に撮影された渋谷

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2018年も、おおいに盛り上がった『渋谷ハロウィン』。
10月23日には渋谷区長の長谷部建さんが会見を開き、事前に「節度を持って遊んでほしい」と訴えていました。しかし、27日には軽トラックが横転させられるなどのトラブルが発生。痴漢やスリなども横行し、27日以降には10人の逮捕者が出ています。
また、マナー違反者の『ゴミのポイ捨て問題』も深刻なもの。ハロウィン後の渋谷にはゴミが散乱し、街が荒れ果てて見えます。
植え込みにも、このようにゴミが無造作に投げ込まれていました。『渋谷ハロウィン』に参加した人々の中にどれほど多くのマナー違反者がいたのかと、Twitterなどで惨状を知った多くの人々が憤っています。
しかし、決してマナー違反者だけが増えているわけではありません。
マナー違反者が目立つ一方、クリーンな渋谷を保とうと企業が対策を練ったり、清掃ボランティアの人たちがゴミ拾いへの参加を呼びかけたりしています。
はたして、『渋谷ハロウィン』のゴミ問題は解決することはできるのでしょうか。『渋谷ハロウィン』後の街を仲間たちと共に清掃した、ボランティアのスラウザー(@skullrouser1996)さんに、お話をうかがいました。
『渋谷ハロウィン』の現場を知る、スラウザーさんの意見
スラウザーさんの正式名称は『髑髏戦士スカラウザー』。清掃ボランティア団体『NEXUS FOREVER』のリーダーとして、コスプレ姿で街の清掃を行っています。
2018年は、10月31日のハロウィン本番前から清掃活動を開始。連日、マナー違反者のポイ捨てしたゴミを集めました。
※写真中央に立っているのがスラウザーさん。仲間2人は、左がMコナーさん、右がダークジャッカーさん。
――去年の清掃との違いは?
ポイ捨ての量は去年同様にすさまじかったです。去年もそうかもしれませんが、今年は警察がケンカを止めている場面なども目撃したため、少し今後の渋谷の治安が不安に感じられた部分はあります。
――参加者たちのマナーは悪化している?
恐らく、多数派に傾くのがいまの世の中ですので、改善は見られてもモラルのない人たちがそれを上回れば、多くの人がポイ捨てを始めとした行為を平気でやってしまうと思います。
そういった点では、まだ悪化し続けているといわざるを得ないです。しかし、去年と比べてボランティアのかたたちも増えている印象を受けました。今後増え続けていけば、いつかは民意が善行に傾くと思っております。
――ポイ捨てをする理由は?
前の質問でもお答えした通り、多数派に傾くというのが大きいです。「みんながやっているから私もやろう」と思ってしまう。その意識を変えるには、ゴミを捨てない、気付いたら拾う…そういった意識の人々をどんどん増やしていくべきでしょう。増え続けていけば、人々の意識の流れは一瞬で逆転すると思います。
――ポイ捨てを減らすには?
『渋谷ハロウィン』のニュースは、犯罪行為などの悪いニュースを流しているのが大半ですね。しかし、その裏では我々以外にも、ゴミ拾いに尽力してくれている人が沢山います。そういう人たちがもっと注目されるようにしてもらえると、また効果が違うのかなと思います。
――『渋谷ハロウィン』の改善点は?
臨時でゴミ捨て場が設けられているのはありがたいですね。ボランティアもやりやすいです。
しかし、そのゴミ捨て場も当日は目立たず、大半の人が気付いていないのが悲しいです。あの人混みでは仕方ないのかもしれません。ですが、ただゴミ捨て場で待機するのではなく、スタッフのみなさまも何か目立つ格好をして、ゴミ捨て場であることを分かりやすくしてみると効果があるのかなと思います。
――清掃ボランティアを続けていく理由とは?
スカルラウザーになったのは本当に偶然です。中学からもともとボランティアを続けていたので、新しいボランティアをやるくらいのつもりでした。去年の『渋谷ハロウィン』の光景を見てゴミ拾いに専念しましたが、まさかここまで活動が広がるとは思っていませんでした。
しかし、続けてきたのは偶然ではないと思ってます。続けていく中で気づくことがあり、多くの出会いや別れがありました。その中で、自分はリーダーという立場を任され、その責任も感じています。そういった経験のすべてがいまの私を作ってくれていますし、去年と違う私だからできることもあると思いますし、いまだから見えるものもたくさんあります。
こうして活動を続けてきた中で、まとめきれないくらいの活動への思いと、仲間やファンなど投げ出し切れない大切なものを背負っている以上、私はこの活動を続けていくと思います。
活動の幅を拡げることで、いい意味で影響力のある存在になって、人々の意識を変化させていきたいですね!
現在、10人ほどメンバーが所属している『NEXUS FOREVER』。清掃ボランティアが話題に上ることにより、ほかの団体でも参加者が増えていくことでしょう。
マナーを守る人たちが増え、違反者よりも多くなれば『渋谷ハロウィン』の様子も様変わりするかもしれません。
今後は違反者ばかりではなく、清掃ボランティアなどの活動をする人々に焦点が当たり、影響が広がっていくといいですね。
※写真は2018年10月28日に撮影された渋谷
[文・構成/grape編集部]