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避難民ペットの特例に「慎重になるべき」「気持ちは分かるけど」 ネットで議論に

By - grape編集部  公開:  更新:

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※写真はイメージ

2022年2月にロシア軍が、ウクライナへの侵攻を開始。同年4月現在も、ウクライナの各地に攻撃が行われ、多くの死傷者が報告されています。

また、爆撃などを受け、家屋を含む建築物が倒壊。命からがらウクライナから脱出した避難民は、世界各国に助けを求めています。

日本でもつらい目に遭っている避難民を受け入れるべく、相談窓口を設置したり、住む場所を提供したりといった支援を実施しました。

ウクライナ避難民の、犬への『狂犬病』特例措置が議論に

同月18日、避難民が連れてきたペットの犬に対する、狂犬病予防法に基づく防疫体制で特例措置を適用すると、農林水産省が決定したことが報じられました。

狂犬病とは、狂犬病ウイルスを保有する犬や猫、コウモリなどの動物に咬まれたり、引っかかれたりしてできた傷口から侵入することで発症する、感染症。

2022年4月現在も治療法が確立されていないため、人間が感染した場合はほぼ100%命を落とすといわれています。

従来は、外国で飼われているペットが日本に入国する場合、狂犬病予防法に基づき、出国地政府が発行する防疫書類が必要です。

※写真はイメージ

しかし今回は特例として、必要書類がない状態でも、予防状態を確認後に条件付きで、動物検疫所での係留措置を短縮するといいます。

産経ニュースによると、1日2回の健康観察と動物検査所への週1回の報告を条件に、2回の狂犬病ワクチン接種歴と、血液検査で基準値以上の抗体価が確認できれば、飼い主の滞在先に飼い犬の同行が可能になるとのこと。

特例にネットからは不安の声も

厚生労働省によると、1950年以前の日本では、犬や人間が狂犬病で命を落としていたといいます。

飼い犬の登録やワクチンの接種が義務付けられたり、野犬の抑留が行われたりといった狂犬病予防法の施行によって、国内の狂犬病を撲滅することができたのです。

しかし万が一、世界各国で発生している狂犬病ウイルスが生き物の身体を経由して国内に侵入した場合、再び感染が広まってしまう可能性はゼロではありません。

特例措置が報道されると、ネットからは狂犬病の発生に対する不安の声が上がりました。

・ペットを想う気持ちは痛いほど分かる。でも、これは緩めてはいけないと思う。

・可能性が低いとしても、一度広まったら取り返しがつかなくなる。死亡率を考えると、賛成できない。

・特例を作るなら、費用の補助ではダメなんだろうか…。

ペットは飼い主にとって、大切な家族の一員。そして日本の誰もが、一刻も早く避難民に笑顔が戻ることを祈っているでしょう。

また先述したように、特例でもワクチンの接種歴や抗体価の確認は必須です。そのため、狂犬病ウイルスを保有した動物が入国する可能性は低いと思われます。

しかし、日本が過去に努力の末、清浄国となった経緯があるからこそ、特例措置に対して獣医を含む多くの人から「審査を緩めるのは悪手ではないか」という疑問の声が上がっています。

不特定多数の命が関係する、今回の問題。非常時だからこそ、慎重な判断を多くの人が求めているようです。


[文・構成/grape編集部]

出典
産経ニュース厚生労働省

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