CMでも話題! 開発会社イチオシ『〇〇を運んでくれる便利ロボ』とは? By - デジタル・コンテンツ・パブリッシング 公開:2023-06-27 更新:2023-06-27 ロボット Share Post LINE はてな コメント みなさんは『デリロ』という名前のロボットをご存じでしょうか。『デリロ』は、ロボット開発を行うベンチャー企業の株式会社ZMP(以下、ZMP)が手掛ける無人宅配ロボットです。東京都中央区の月島・勝どきエリアで実証実験を行った際は、かわいらしい見た目のロボットが荷物を届ける姿が話題になりました。 本記事では、自動宅配ロボ『デリロ』の特徴や現在の運用状況、今後の展開などをZMPのロボセールス&ソリューション事業部のマネージャーである池田慈さんに伺いました。 『デリロ』は自動で商品を運んでくれるロボット ――自動宅配ロボ『デリロ』の特徴とは? ZMPがいちから設計した無人宅配ロボットです。最大時速6キロで歩道を自動走行し、荷物を運びます。宅配ボックスを備えた自動運転ロボットとイメージとしてもらうと分かりやすいかもしれません。 ――どのような仕組みで物を届けるのか? オーダーが入ると、待機所から『デリロ』が出発し、店舗へと向かいます。お店に到着したら、スタッフがボックスに商品を入れ、注文先へと向かいます。注文したユーザーはスマートフォンの専用アプリ上で、『デリロ』の現在地や到着時間などが確認できます。 『デリロ』が到着したらスマートフォンを使ってボックスの解除を行い、商品を受け取るという流れです。『デリロ』は配送が終われば自動で待機スポットに戻ります。 ――完全に自動走行? 95%は自動で走行し、必要に応じて遠隔操作で人が介入します。 ――無人だとセキュリティが心配になるが…。 宅配ボックスはロックされているので、店舗スタッフが商品を入れる際や、注文したユーザーがスマートフォンから解除しない限りは開けられない仕組みになっています。 物流業界の深刻な人材不足解決を担う ――『デリロ』はどのような経緯で誕生した? もともと弊社は自律移動の技術をべースに事業を拡大し、自動車の自動運転への技術提供などを行っていました。その中で、低速領域でのマーケット展開の拡大が注目されていることから、「自動運転の技術をベースに何かできないか」と考え、6年ほど前から無人宅配ロボットの開発をスタートさせました。 早い段階から開発したこともあり、2020年には日本で初めて公道を走ることに成功しています。その後、数々の実証実験を行うなど、業界をリードしている立場だと思っています。 ――『デリロ』を用いることのメリットや、社会にもたらす影響は? やはり人出不足の解消が挙げられます。現在、物流業界では深刻な人材不足が課題となっていますが、無人で宅配できるようになれば、その課題の解決にもつながるかもしれません。また、物流だけでなく地域の巡回などさまざまな形での活用も期待されています。 ロボットがいて当たり前の社会作りに貢献 ――2022年末から実施された実証実験が注目されているが? 2022年12月から2023年3月にかけて、ENEOSホールディングス、株式会社エニキャリと協力し、月島・勝どきエリアで実証実験を行いました。過去に二度の実証実験を行っており、今回で3回目となります。 本実験では、『ENEOS』のガソリンスタンドを『デリロ』の待機場所とし、注文が入れば店舗に向かい、そこで商品をピックアップしてお客さまに届けます。コンビニやファミリーレストランを展開する企業が参画し、社会実装に近い形での実験でした。 ――配送の模様も話題になったことについては? 宅配ロボットの先駆者ということもあり、社会実装に近い位置にいるとして、高い評価を得ることができました。ロボットの社会重要性が高まる中で、『デリロ』がロボットが一般の人に受け入れられる環境を作る役目も担っているのだと感じています。 ロボットが社会に受け入れられるためには、ロボットそのものの性能だけでなく、見た目や音声なども大事なポイントだと思っています。そのため、『デリロ』はかわいらしい見た目や、挨拶をするなど音声要素も取り入れています。 ――実証実験を行っている街の人々の反応はどうだった? 過去に何度も実証実験を行っている月島エリアでは、最初のうちは物珍しさもあり、写真を撮るなど地域の人からも注目されました。しかし、3年が経過した現在ではみなさん素通りです…。街に溶け込むといいますか、すでに「いて当たり前」といった状態になっています。 ――『デリロ』の今後は? 自動運転への注目は高まっているものの、サービスとして実装することを考えるとまだ課題はあります。我々としても、サービス自体の作り込みが十分ではないため、現在はよりよいものへとブラッシュアップするフェーズだと思っています。 例えば、オーダーが入った時の配車ロジックやオペレーションの改善。どのようにすればスムーズに受け取り、お客さまの元に届けられるのかを突き詰めていくために、改善点はまだまだあります。同時に、月島エリアのように、「ロボットがいて当たり前」というエリアをどれだけ増やしていけるのかにもチャレンジしていきたいです。 話題の無人宅配ロボット『デリロ』ついて、誕生の背景や実装されることのメリット、また今後の展開などを伺いました。クリっとしたかわいらしい目の『デリロ』が、街のあちこちを動き回る日が来るのは、そう遠くないかもしれませんね! [文/デジタル・コンテンツ・パブリッシング・構成/grape編集部] ダルビッシュ有が日本に帰国 向かった先は…?2024年11月12日、メジャーリーグの『サンディエゴ・パドレス』に所属するダルビッシュ有選手が、自身のブログを更新。日本に一時帰国していたことを明かしました。 俳優・火野正平さんが逝去 腰痛の治療に励むも腰部骨折に火野正平さんが亡くなったことが分かりました。ご冥福をお祈りいたします。 Share Post LINE はてな コメント
みなさんは『デリロ』という名前のロボットをご存じでしょうか。『デリロ』は、ロボット開発を行うベンチャー企業の株式会社ZMP(以下、ZMP)が手掛ける無人宅配ロボットです。
東京都中央区の月島・勝どきエリアで実証実験を行った際は、かわいらしい見た目のロボットが荷物を届ける姿が話題になりました。
本記事では、自動宅配ロボ『デリロ』の特徴や現在の運用状況、今後の展開などをZMPのロボセールス&ソリューション事業部のマネージャーである池田慈さんに伺いました。
『デリロ』は自動で商品を運んでくれるロボット
――自動宅配ロボ『デリロ』の特徴とは?
ZMPがいちから設計した無人宅配ロボットです。最大時速6キロで歩道を自動走行し、荷物を運びます。
宅配ボックスを備えた自動運転ロボットとイメージとしてもらうと分かりやすいかもしれません。
――どのような仕組みで物を届けるのか?
オーダーが入ると、待機所から『デリロ』が出発し、店舗へと向かいます。お店に到着したら、スタッフがボックスに商品を入れ、注文先へと向かいます。
注文したユーザーはスマートフォンの専用アプリ上で、『デリロ』の現在地や到着時間などが確認できます。
『デリロ』が到着したらスマートフォンを使ってボックスの解除を行い、商品を受け取るという流れです。
『デリロ』は配送が終われば自動で待機スポットに戻ります。
――完全に自動走行?
95%は自動で走行し、必要に応じて遠隔操作で人が介入します。
――無人だとセキュリティが心配になるが…。
宅配ボックスはロックされているので、店舗スタッフが商品を入れる際や、注文したユーザーがスマートフォンから解除しない限りは開けられない仕組みになっています。
物流業界の深刻な人材不足解決を担う
――『デリロ』はどのような経緯で誕生した?
もともと弊社は自律移動の技術をべースに事業を拡大し、自動車の自動運転への技術提供などを行っていました。
その中で、低速領域でのマーケット展開の拡大が注目されていることから、「自動運転の技術をベースに何かできないか」と考え、6年ほど前から無人宅配ロボットの開発をスタートさせました。
早い段階から開発したこともあり、2020年には日本で初めて公道を走ることに成功しています。
その後、数々の実証実験を行うなど、業界をリードしている立場だと思っています。
――『デリロ』を用いることのメリットや、社会にもたらす影響は?
やはり人出不足の解消が挙げられます。現在、物流業界では深刻な人材不足が課題となっていますが、無人で宅配できるようになれば、その課題の解決にもつながるかもしれません。
また、物流だけでなく地域の巡回などさまざまな形での活用も期待されています。
ロボットがいて当たり前の社会作りに貢献
――2022年末から実施された実証実験が注目されているが?
2022年12月から2023年3月にかけて、ENEOSホールディングス、株式会社エニキャリと協力し、月島・勝どきエリアで実証実験を行いました。
過去に二度の実証実験を行っており、今回で3回目となります。
本実験では、『ENEOS』のガソリンスタンドを『デリロ』の待機場所とし、注文が入れば店舗に向かい、そこで商品をピックアップしてお客さまに届けます。
コンビニやファミリーレストランを展開する企業が参画し、社会実装に近い形での実験でした。
――配送の模様も話題になったことについては?
宅配ロボットの先駆者ということもあり、社会実装に近い位置にいるとして、高い評価を得ることができました。
ロボットの社会重要性が高まる中で、『デリロ』がロボットが一般の人に受け入れられる環境を作る役目も担っているのだと感じています。
ロボットが社会に受け入れられるためには、ロボットそのものの性能だけでなく、見た目や音声なども大事なポイントだと思っています。
そのため、『デリロ』はかわいらしい見た目や、挨拶をするなど音声要素も取り入れています。
――実証実験を行っている街の人々の反応はどうだった?
過去に何度も実証実験を行っている月島エリアでは、最初のうちは物珍しさもあり、写真を撮るなど地域の人からも注目されました。
しかし、3年が経過した現在ではみなさん素通りです…。街に溶け込むといいますか、すでに「いて当たり前」といった状態になっています。
――『デリロ』の今後は?
自動運転への注目は高まっているものの、サービスとして実装することを考えるとまだ課題はあります。
我々としても、サービス自体の作り込みが十分ではないため、現在はよりよいものへとブラッシュアップするフェーズだと思っています。
例えば、オーダーが入った時の配車ロジックやオペレーションの改善。どのようにすればスムーズに受け取り、お客さまの元に届けられるのかを突き詰めていくために、改善点はまだまだあります。
同時に、月島エリアのように、「ロボットがいて当たり前」というエリアをどれだけ増やしていけるのかにもチャレンジしていきたいです。
話題の無人宅配ロボット『デリロ』ついて、誕生の背景や実装されることのメリット、また今後の展開などを伺いました。
クリっとしたかわいらしい目の『デリロ』が、街のあちこちを動き回る日が来るのは、そう遠くないかもしれませんね!
[文/デジタル・コンテンツ・パブリッシング・構成/grape編集部]