愛用のニューバラ『574』が破れちゃった… 泣く泣く解体してみると「マジか」
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先日、事件が起きました。
同僚と一緒にバッティングセンターで、いつものように力いっぱいバットを振ったところ…。
ビリィィィッ!
足元から盛大な音が!嫌な予感に襲われながら、恐るおそる確認してみると。
大切にしていたニューバラ『574』がやぶけてるぅぅぅぅ!
どうも、力いっぱい踏み込んだ時に、変な力が加わってしまったようです。
「あんなに全力でバットをぶん回すんじゃなかった」「ワイの剛腕を見せたるなんて宣言するんじゃなかった」と後悔しても後の祭り。補修材などで直そうと試みてみましたが…。
補修材の跡が残ってしまい、あまりにかっこ悪いため、泣く泣く捨てることを決断しました。
しかし!
そんな時、筆者の頭に閃きの神が舞い降りたのです!
これ、解体してみようかな。
以前からニューバランスのスニーカーを愛用し、現在も20足以上を所有している筆者。『ニューバランス大好きっ子』を自称していたものの、こんなコンプレックスも抱えていました。
ニューバランスっていろいろなテクノロジーがあるけど、あんまり詳しくないんだよなぁ。
ニューバランスには『ABZORB(アブゾーブ)』や『C-CAP(シーキャップ)』、『ENCAP(エンキャップ)』といったさまざまなクッションテクノロジーがあります。
定番の『CM996』は『C-CAP』
その機能はなんとなく分かっているものの、実際はどのようなものなのかを、筆者はよく知りませんでした。
大切にしていた『574』を解体するのは抵抗がありましたが、「後学のために」と考えて決意。手元にカッターを用意し、解体を始めました。
ニューバランス『574』を解体
『574』は、ニューバランスのクッションテクノロジーの中の『ENCAP』というものを採用しています。
『ENCAP』は、ポリウレタンというやわらかい素材の中に、カカトにあたる部分だけEVA素材を採用した独特の構造です。
とはいえ、実際にはどのようになっているのかを知らないので、解体してしっかりと見ていくことにします!
カッターを用意し、ニューバランスのスニーカーの中でも、特に剥がれやすいアウトソールの先端部分からブスリ。ごめんよ、574ちゃん…。
ここまではカッターの刃もスムースに入り、非常に順調…だったのですが。
さすがニューバランスクオリティ、作りがしっかりしていて接着もばっちりなので、ミッドソールとアウトソールが簡単には剥がれません!
しっかりと圧着されているため、ミッドソールまで切ってしまっていますが、後戻りはできないため最後までやり切ることに。
そして剥がれたアウトソールがこちら。
まず思ったのが「意外と薄い!」ということ。
アウトソールのみの状態で足を乗せてみましたが、クッション性はほとんど感じません。
574の素晴らしいクッション性は、やはりミッドソールが生み出しているもので、アウトソールはそれを保護する役割というのが実感できました。
反対に、ミッドソールを指で押してみるととても弾力があり、ニューバランスのクッション性のすごさが感じられます。
そしてミッドソールを切り開いてみると、カカト中央にクリーム色の素材がチラリ。
これがENCAPの正体か!
先述のとおり、ENCAPはEVA素材をポリウレタンで囲むという構造になっています。
ニューバランスの『ABZORB』のインソールも似た構造になっていたことを思い出し、「なるほど」と納得しました。
ABZORBが入ったニューバランスのインソール
ENCAPを目の当たりにしてある程度、満足しましたが、せっかくなので解体を進めて、よりニューバランスのクオリティをしっかりと見ていこうと思います!
こちらはヒール部分。カカトにフィット感を生み出すために、ほかの箇所にはない固い素材が使用されています。
分かりにくいですが、親指で押さえているところが固い素材です
さらに、プラスチックのパーツを使用することによって、カカトを補強。デザイン性もアップさせていることが分かりました。
ほかにも、ニューバランスの象徴である『N』ロゴは、しっかりとした縫製で縫われていることが分かったり…。
タンもしっかり縫い付けられていることが分かったりと、574のクオリティの高さを非常に実感させられました。
今回の『574』は『ML574』といってアジア工場で作られているアイテムですが、解体して分かったのはそのクオリティの高さ。
公式ショップで税込み11,990円のスニーカーですが、その金額が安く感じてしまうほど、細部までこだわりをもって作られています。
そんな『574』を自分の不注意で壊してしまったことを悔やみつつ、別のニューバランスのスニーカーは「もっと大切に履いてあげよう」と誓った筆者なのでした。
同じく定番の『996』も素晴らしいスニーカーです
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[文・構成/grape編集部]