節分に恵方巻きを食べる理由とは? 意外な歴史とルーツに「なるほど」
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節分と聞くと、豆まきとセットで『恵方巻き』をイメージする人は多いのではないでしょうか。恵方巻きは、その年の運気が上がる方角を向いて食べる節分ならではの行事です。
節分に恵方巻きを食べる風習は古くからありますが、具体的な起源や発祥のルーツにはさまざまな説があり、どれが正しいのかはっきりとした理由は分かっていません。
阪急百貨のオンラインストアでは、節分の恵方巻きの由来と歴史、慣習になった理由を紹介しています。
恵方巻きのルーツ
なぜ節分に恵方巻きを食べるのか、複数ある説の中から有名なものを見てみましょう。阪急百貨のオンラインストアでは、次のように紹介しています。
1.戦国時代・江戸時代の歴史を背景とする説
また、真偽のほどは定かではありませんが、江戸時代中期頃には、節分の時期に漬物が入った巻き寿司を切らずに食べて、ゲン担ぎをしたことが由来となっている、という説もあるそうです。
2.「花街の遊び」から始まった説
あくまでも推測ですが、そうした文化が次第に世の中へと浸透していったのではないかともいわれています。
3.江戸時代後期~明治時代に「幸運を願って食べた」とする説
また、私たちがよく知っている恵方巻と同様に、商売繁盛・無病息災・家内円満などを願って江戸時代後期から明治時代初期に食べられるようになったのがそのまま今に続いている、とする説もあります。
現在の恵方巻の「恵方を向いて無言で丸かぶりすると幸運に恵まれる」説は、大阪の商業組合が商品PRのために作ったとされていますが、正確な情報は分かっていません。
いずれの説も、戦国時代〜明治時代が恵方巻の始まりとされ、古い歴史があることが分かります。
恵方巻きが広まった理由
恵方巻きは一体誰が流行らせたのでしょうか。現在でも具体的な理由は定かになっておらず、ルーツと同じく恵方巻きが広まった理由は諸説あります。
阪急百貨のオンラインストアで紹介している、有力な2つの説を見てみましょう。
1.すし・のり業界が広めた説
「商業組合が発行した宣伝広告」によって恵方巻が広まったという説がありますが、実際には1930年代にはすし屋の組合が、1970年代には海苔・厚焼きの組合が恵方巻の由来やいい伝えに関するチラシを作っていたのだそう。
当時のチラシをきっかけに、毎年の大きなイベントとして定着していったのなら、まさにこの施策は大成功といったところでしょう。
2.コンビニの『セブン-イレブン』が仕掛けた説
もうひとつの有力な説というのが、「セブン-イレブンが流行りを作った」というものです。1989年の節分に、広島県の一部のセブン-イレブンで太巻きを売り出したのがきっかけとされています。
その際に太巻きに「恵方巻」という名前を付けて売り出したことで知名度が上がり、1998年には全国展開に至りました。そこから、現在のようにスーパーや百貨店でも販売されるようになったのだとか。
節分は歴史もともに感じられるイベント
すし屋やのり業界が普及させたのか、セブン-イレブンが仕掛けたのか、どちらの策かは定かではありません。
しかし、恵方巻きが本格的に全国に広まり、コンビニやスーパーで購入できるようになったのは、ルーツとは裏腹に意外と最近です。
江戸時代に生きていた人たちも、令和を生きる私たちと同じように願いを込めながら恵方巻きを食べていたかもしれないと思うと、非常に感慨深いものがあります。
今年の節分は、歴史に足を少し踏み入れながら恵方巻きを楽しんでみてはいかがでしょうか。
[文・構成/grape編集部]