舛添知事、疑惑の調査結果について会見 都民は納得するのか?
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東京都の舛添知事は2016年6月6日、16時より記者会見を行いました。舛添知事には、政治資金を私的流用しているとの疑惑がかけられていました。家族旅行の宿泊費を政治資金から支出したり、別荘への行き来に頻繁に公用車を使用したりといった点が指摘されています。
しかし「第三者の厳しい目で調べてもらう」として、事務所とは無縁である元検事の弁護士2人に調査を依頼し、本人からの明確な説明は行われてきませんでした。舛添知事が自らの口で具体的に説明するのは、今回が初めて。
6日15時から、「第三者の調査結果」を都議会の副議長、各会派の幹事長に非公開で報告。
その後、2人の弁護士同席のもとで記者会見が行われました。
「都民に心からお詫び申し上げる」
舛添都知事は冒頭で、今回の疑惑による騒動を謝罪。続いて、調査を行った弁護士2人が調査結果を報告しました。
物品の購入について
弁護士の佐々木氏による報告では、自民党から舛添知事あての寄付の使途については違法性がないとのこと。また、新党改革支部からの寄付は政治団体の経費や宿泊費に充てられ、「問題なし」という結論です。
問題となっていた美術品や書籍の購入についても、 海外では政治家としての素養として美術の知識が必要であることから、政治資金を用いても違法性はないという報告となりました。
しかし安価な商品が多いものの、数が多すぎる点においては不適切であるという判断がされています。
また、購入した物を舛添知事個人が所有しているのではないかという疑惑については不明瞭な点があり、私物化しているとの疑惑を持たれないように適切な処置が必要であるとのこと。
書道品の購入については、一面であれば趣味であるものの、一面を見れば政治活動であるという点からこちらも不適切ではないという判断です。
佐々木弁護士からは、「違法でもなく、不適切でもない」こういった事例がいくつも挙げられています。
宿泊・飲食について
続いて森本弁護士から、宿泊・飲食についての報告で、合計6件について不適切であり、是正が必要とのこと。
家族を同伴しての飲食があり、支援者も同伴しており政治的面もあるものの、家族旅行としてとられてもやむないと報告されました。他にも家族同伴での娯楽施設での会合があり、不適切であるとされています。
注目されている木更津市内での宿泊については、政治資金から会議費として支出しているものの、政治活動にかかわる面談は数時間程度であり、全体としてみれば家族旅行がメインであり、不適切であると報告されています。
合計14件の飲食についても、説明の必要があるとのこと。具体的な内容は省略されたものの、自宅や別荘近くでのレストランなどでの飲食について、家族同伴の飲食は合理的ではないと森本弁護士は述べています。
その中のいくつかについては、すでに舛添氏から返金の申し出があるとのことです。
「家族旅行であった」報告を受けて舛添知事は
舛添知事は60ページにわたる調査報告を受けて「反省をしたい」と述べています。批判を受けたことについては、「きわめて恥ずかしい」ことであると語りました。
今後については、公私の区別を明確にして信頼を得られるように「けじめをつけたい」とのこと。
舛添知事が語る「けじめ」
まず、調査報告では違法ではないが不適切であるという点について、宿泊費や飲食費などの支出については個人資産から返金を行う。
美術品などについては、個人所有するつもりはなく、政治活動を終了する際に美術館などに寄付をする。
別荘への公用車の利用については、湯河原の施設は第三者に売却することでけじめをつける。
続投を宣言
舛添知事は最後に、7日からの代表質問に真摯に答えることを約束。都政に尽くす、と続投を宣言しました。
都議会では7日に代表質問、8日に一般質問が予定されており、この一連の疑惑についての厳しい追及がされる見込みです。
この舛添知事の会見で、東京都民だけでなく日本国民は納得するのかどうか…。ますます、厳しい声が集まることが予想されます。