フィンランドのホテルに泊まったら、核シェルターに案内された…海外の核事情とは
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2017年からフィンランドの学校に入学するルパンさん(@Asena0330)は、準備のため、フィンランドの首都ヘルシンキを訪れました。
宿泊するホテル、ヘルステン ヘルシンキ セナート (Hellsten Helsinki Senate)に着いたルパンさん。チェックイン後、自分の部屋に行く途中で迷ってしまいました。
「あ、迷っちゃったの?案内してあげるよ」
そんなルパンさんに声をかけてくれたのは、掃除のおばちゃん。ご親切に、部屋まで案内してくれると言います。
お礼を言い、おばちゃんの後をついて行くことにしたのですが…なぜかおばちゃんは、地下に向かい始めたのです!
「客室は地下ではないのに、なぜ…?」と疑問を抱いていると、扉の前でおばちゃんは立ち止まりました。
「ここが、核シェルターよ。覚えといてね」
出典:@Asena0330
なんと、案内されたのは客室ではなく核シェルター!?
非常口を案内するかのような軽い言い方で、案内してきた掃除のおばちゃん。ちなみに、その後は客室まで案内してくれたそうです。
ホテルに核シェルターがあって、当たり前!?
ご存知だとは思いますが、『核シェルター』とは、万が一核兵器が使用された際に避難する場所のこと。とても頑丈な造りをされており、爆風や放射能、熱などの衝撃から身を守ることができます。
日本に住んでいると想像もつきませんが、欧州をはじめ多くの国ではたくさんの核シェルターが存在するのです。
イスラエル、スイス、スウェーデン、フィンランド、ノルウェーでは学校や公共施設にも核シェルターがあり、家にシェルターを作ることも推奨されているほど。特にスイスは、新築へのシェルター設置が法律で義務付けられています。
NPO法人日本核シェルター協会によると、人口あたりの普及率はイスラエル、スイス、ノルウェーが100%、アメリカが82%、ロシアが78%です。この数値を見ると、どれだけ上記の国に多くの核シェルターが存在するか想像できることでしょう。
日本に核シェルターは、ないの?
日本はというと、NPO法人日本核シェルター協会日本によると人口に対する普及率は0.02%と言われています。
織部精機製作所やシェルターコンサルタントといった、核シェルターを製造・販売する企業も存在しますが、数社しかありません。
ちなみに頑丈な造りの核シェルターは、災害時の避難所としても活用されています。「災害に備え、日本も核シェルターを増やした方がいいのでは?」という声もあがっています。
災害から身を守る使い道があるとはいえ、核に備えた設備が存在するのは少し悲しいものですね…。
核シェルターが、本来の目的で使われることが一度もないことを心から願います。