イギリスで『廃棄する商品専用の店』がオープン!実は日本でも安価で買える
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多くの先進国で問題になっている、食品の廃棄問題。
2013年に行われた農林水産省の調べによると、農業生産から消費に至るまで、世界の生産量の3分の1が毎年廃棄されているとのこと。その量なんと、13億トン!
そのうち、約1700万トンの食品廃棄物が排出しているのが、日本。1700万トンのうち、『まだ食べられる食品』は年間500万トン~800万トンだと言われています。
貴重な食品を捨ててしまう『食品ロス』。そんな現状に一石を投じるべく、2016年9月…イギリスが国内初の取り組みを開始しました。
イギリスで『廃棄寸前の商品』専用のスーパーが誕生!
イギリス初となる『廃棄商品専用のスーパーマーケット』ができたのは、イングランド北部のリーズにあるプジーという町。
食品廃棄問題の解決を目的とする団体『The Real Junk Food Project (TRJFP)』は、工業団地内の倉庫を利用して廃棄寸前になった商品の販売を開始しました。
こちらが、車で運ばれてくる大量の廃棄商品。スーパーマーケットやレストラン、カフェや地元の企業などから寄せられたものです。
届く量は、なんと1日2tから10t!このスーパーがなかったら、これらの商品は捨てられてしまうのです。
陳列し、販売スタッフとして作業するのはプロジェクトのメンバー。販売している商品は、賞味期限寸前の食品だけではなく、植物やペットフードといったものも!
また、このプロジェクトは食品を安価で提供し、生活が苦しい人を助けるという目的もあります。自然を大切にするだけではなく、貧困層への支援にもつながるのです。
プロジェクトの主催者であるアダム・スミスさんは、スーパーを作った経緯について、このように話しています。
「普段私たちは、廃棄商品を地元の学校に寄付しています。
しかし、夏休みがある夏の季節は余分になってしまい、どうしても廃棄が増えてしまいます。
そこで、私たちが考えたのがこの”スーパーマーケット”です。
インターネットで支援を呼びかけ、倉庫の一部を借りてお店を始めることにしました」
アダムさんをはじめ、プロジェクトのメンバーには料理人が存在します。彼らは自身の経営する店でも、廃棄商品を減らす活動をしているのだそうです。
イギリスでは、廃棄寸前の食品を学校やカフェなどに寄付する活動が、数多く行われています。自国の食品廃棄問題をしっかりと受け止め、対策している証ですね。
イギリス以外にも廃棄商品専門店が!
デンマークも2016年2月、廃棄商品専用のスーパー『We Food』が開店しました。この活動に対し、デンマークの環境大臣はオープニングセレモニーで絶賛するコメントをしています。
開店当日、お店には長蛇の列が!商品は定価の30~40%で販売されており、現在でも多くの人が訪れる人気店となっているようです。
反響をうけ、店舗数の拡大も考えているそうです。こういったお店が増えることは、いいことですね!
日本での『食品廃棄問題』対策は?
廃棄食品の販売を行う大型スーパーマーケットは日本国内に存在しませんが、個人経営のお店では廃棄食品を取り扱う店が存在します。
また、インターネットで廃棄寸前の食品を販売し、2015年に話題になったのが『KURADASHI.jp』。
販売終了商品や賞味期限寸前の商品、パッケージにダメージがある商品を、特別価格で提供するというもの。また、売り上げの一部は社会活動団体に寄付されます。
きっとこれから、廃棄商品を販売するお店は世界中で増えていくことでしょう。日本も食品の廃棄問題について、真剣に向き合わなくてはなりません。