日本で最初の地下鉄にはなんと80年以上現役の架線が! 銀座線の架線の秘密
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電車が走るために欠かせない電力。これを運んでくれている架線は、電車の生命線です。
実は東京の地下を走る地下鉄銀座線には、昭和5年から現在まで使われ続けている架線があるんです! 今回は、そんな銀座線の架線にまつわる秘密をご紹介します。
銀座線の架線は80年も現役!
銀座線の架線には、昭和5年の上野~万世橋(現在の神田末広町付近にあったが、現在は廃駅)開業当初に設置されたものがあり、なんと今も使われています。さすが、日本で最初の地下鉄である銀座線、架線の歴史も古い…!
ところで、皆さんは銀座線の架線と言われて、どこにあるかすぐに思いつきますか? 銀座線の電車の上部には、上からぶら下がった架線は見当たりません。一体どこに設置されているのでしょうか。
実は、東京メトロの路線のなかでも銀座線と丸ノ内線は、電車の上部ではなく、線路横に設置された架線「サードレール」から電気をキャッチしているんです!
架線にはいくつか種類がありますが、銀座線・丸ノ内線では上の写真のような「サードレール」を使用しています。
上からぶら下げるタイプの架線は、吊り下げるための高さが必要なので地上向き。一方、サードレールは、地下鉄で使用する際トンネルが小さくてすむという経済性や、構造がシンプルで断線の心配がない等のメリットがあります。
また、サードレールは正式名を「第三軌条」といいます。電車の上部ではなく、線路横に設置された架線で、まるで第3のレールに見えることからこの名前がつきました。
架線の点検方法は「目視」!?
さて、昭和5年から活躍を続ける銀座線の架線ですが、電車が毎日走れば、当然架線も同じだけ使われています。架線は常に電車に触れているので、毎日使われるなかで摩耗します。同じ架線を80年以上使い続けるためには、一体どんなメンテナンスが行われているのでしょうか。
あんなに長い線路、何かの機械によって自動的に点検が行われているのでは…と思いますが、実は架線の点検は、人間の「目視」によって行われているのです!
電気部で働く社員によって行われる点検。彼らに求められるのは、専門的な知識に加え、目で見る力、違和感を察知する力。まさに、社員自身が架線の「チェッカー」なのです。点検が行われるのは、終電後の深夜。始発が走りはじめるまでの限られた時間のなかで、経験とバランスによって身につけた「何か変だ」と気づける職人的な感性が、架線と電車の安全を支えています。
80年以上現役の銀座線のサードレール。日々の点検に支えられながら、今も変わらず電気を送り続けています。銀座線をご利用の際は、ぜひ「第3のレール」に注目してみてください!
<銀座線豆知識>
ここまで何度も出てきた「架線」という単語。皆さん、何と読んでいましたか? 日本語的にはもちろん「かせん」が正しいのですが、実は鉄道会社の中では、別の呼び方をするんです!
鉄道の現場での呼び方は「がせん」。これは、工事中などに「河川(かせん)」や「活線(かっせん)」と混同するのを避けるために、あえて濁って発音しているのです(諸説あり)。
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東京メトロ 銀座線リニューアル情報サイト
2017年12月30日で浅草駅~上野駅間の開通90周年を迎える「地上にもっとも近い地下鉄」である銀座線は、現在、改良工事!東京メトロ銀座線の秘密を紹介していく「銀座線探偵団」 ⇒http://www.tokyometro.jp/ginza/