国が認めた月100時間残業 『25歳OL』がやってみたら、こんな生活
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- 出典
- 産経ニュース
grape [グレイプ] society
家事をする時間すらない激務
月100時間の残業をすると、生活はどういったものになるのでしょうか。
平均的な25歳女性を例に見てみましょう。
30日の月と仮定し、土日祝日を合わせて休日は9日だったとしましょう。この月の出勤日は21日になります。
モデルとなった25歳女性の1ヶ月の時間は720時間(1日24時間×30日)。これは誰もが同じです。出勤日数を21日間としているので、出勤日だけに限定すると504時間(1日24時間×出勤日数21)。
しかし、この時間には睡眠時間が含まれています。そこで月の睡眠時間126時間(1日6時間×出勤日数21)を引くと、残りは378時間になります。
1日の労働時間は8時間なので、これに出勤日数の21を掛けると規定の労働時間は168時間。これが繁忙期だった場合は最大100時間程度の残業が認められます。
仮にこの月の残業時間が99時間だったとすると、合計した労働時間は267時間(8時間×出勤日数21日+残業99時間)となり、残りの時間から引くと111時間しか残りません。
通勤には往復で1時間かかるため月に21時間。また昼休みの1時間も労働時間には含まれていないため、同様に残りの時間から引きます。すると残りは69時間。
これを出勤日数の21日間に均等に割り振った場合、1日の自由時間は約3時間17分です。ランチ以外の食事の時間や入浴時間、トイレに行く時間や会社に行くための準備の時間すら、この1日3時間17分の中でやりくりするしかないのです。
この自由な時間を多いと捉えるか、少ないと捉えるかは人によって意見が分かれるでしょう。しかし、常識的に考えれば、家事を行ったり、友人と食事に出掛けるといった『余裕』がないことは一目瞭然です。
25歳という年齢を考えれば、ショッピングに行くなど余暇を楽しむ時間が欲しいはず。また、人によってはお化粧などに時間がかかるという人もいるでしょう。
こういった考えがあるのも事実です。
また、この仮定に対し「100時間残業の月に週休2日が維持できるのか」といった意見もあるでしょう。「休日があれば十分」と捉える人もいるかもしれません。
しかし、中には月100時間もの残業を求められた結果、1日の睡眠が6時間では足りないという人もいます。あるいは通勤に往復1時間以上を要する人もいるでしょう。中にはタイムカードを押した後に「記録に残らない残業を強いられる」という人だっているかもしれません。
「繁忙期に限る」とは言え、本当に月100時間もの残業が認められていいのでしょうか。
自分の働き方を見つめ、改めて考え直すいいキッカケになることを願います。
[文・構成/grape編集部]