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「時間指定しても…」「家にいたのに」 『再配達』削減へ、国交省がPR月間実施

By - grape編集部  公開:  更新:

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※写真はイメージ

インターネットで買った荷物が届くのを待っていたのに、配達のタイミングが合わず、郵便受けに不在票が入っていた…という経験はありませんか。

受取人不在の場合、不在票を通して、再配達について案内されるのが一般的です。

しかし、この再配達という制度が、日本の物流に大きな影響を及ぼしているのをご存知でしょうか。

再配達の増加と、宅配ドライバーへの『働き方改革』

新型コロナウイルス感染症の影響や、テレワークの普及など、ライフスタイルの多様化にともなって、近年、ネットショッピングの取引数が増加傾向に。

国土交通省によると、宅配便の取扱個数は、2016年から2021年までの5年間で、およそ9億3千万個も増加しているとのことです。

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また、2024年4月から、宅配ドライバーが『働き方改革』の対象となり、労働時間の上限規制が始まる見込み。

ドライバーの長時間労働問題の改善につながる一方で、限られた時間内に配達しなければならないなど、物流へのさらなる負荷も懸念されています。

そこで、国土交通省は、日本における物流政策のガイドライン『総合物流施策大綱』に沿って、再配達率の削減目標を定めました。

国土交通省、2023年4月を『再配達削減PR月間』に

2023年3月14日、国土交通省は、経済産業省と連携して、同年4月を『再配達削減PR月間』とすることを発表。

国土交通省と経済産業省による今回のキャンペーンは、主に広報系の取り組みで、呼びかけられる内容は以下のとおりです。

・配達時間帯指定の活用

・宅配業者のサービスやツールのさらなる活用

・コンビニエンスストアでの受け取りや、駅の宅配ロッカー、または『置き配』など、多様な受け取り方法の活用

・発送時、送付先の在宅時間を確認

国土交通省 ーより引用

2023年3月現在、荷物に関する依頼は、従来の電話やインターネットでの手続きだけに留まりません。

対面での引き渡しをせず、玄関などに荷物を置いて引き渡す『置き配』や、駅前などに設置された宅配ボックスを通じた引き渡しなど、宅配業者によるサービスの整備が日々進んでいます。

例えば、ヤマト運輸の場合、自社のアプリだけでなく、『LINE』や『Yahoo! JAPAN』などからも依頼が可能に。

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ネット上では、宅配業者のサービスを活用し、一度の配達で受け取る工夫をしている人から、コメントが寄せられました。

【宅配業者のサービスを利用している人の声】

・宅配便が届く前に、営業所留めや、コンビニ留めにするよう依頼しています。

・再配達を避けるために、自分が受け取れる時間に指定したり、受け取れない時は、アプリで時間を変更したりしている。

宅配業者の便利なサービスやツールも しかし、実態は…

サービスやツールを便利に使いこなしている人たちがいる一方、運用が実態に即していない可能性を示唆するエピソードも。

荷物を受け取る人が、宅配業者のサービスを活用する余地は、まだ多く残されていそうです。

【サービスを利用したものの、うまくいかなかった人の声】

・普段は、自分が受け取れる時間を指定しているけど、配達予定通知が来ないことが時々あって困る。

・家にいたのに不在票を入れられてしまったり、指定した配達時間に宅配業者が来なかったりしたことがある。

・配達する前に連絡してくれたらいいな。あるいは、受け取れない時間帯の指定とかあればいいのにね。

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スムースな荷物の引き渡しを進めるため、利用者一人ひとりが無駄な再配達を減らしつつ、今あるサービスを最大限に活用する必要があります。

宅配業者は、現状に即した提供サービスの品質向上を目指し、努力を重ねていくことでしょう。

再配達の削減に向けて、まずはそれぞれの立場から、工夫を凝らしていく必要がありそうですね。


[文・構成/grape編集部]

出典
国土交通省

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