「信号無視する人にはこうだ!」中国で違反者に水を噴射するポールが設置される
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ニッポン放送で「タモリのオールナイトニッポン」などのディレクターなどを務め、現在はBayFMでITコメンテーターとしても出演中の土屋夏彦が、最近のIT・科学・経済のニュースを独自の目線で切り取ります。
信号無視すると水が噴射される!?
なにかと新しい技術を先取りしている中国ですが、今度は交通に関する一風変わったテクノロジーが話題になっています。
中国湖北省大冶市にお目見えしたのが、信号を無視して横断歩道を渡ろうとすると、歩行者に霧状の水がプシューと噴射されるポールです。
現在このポールは、大冶市の中でも1番交通量の多い交差点に5つ設置されているそうなんです。ポールにはスピーカーが内臓されていて、「青信号になりました。気をつけて素早く横断してください。」といったアナウンスが流れます。
ここまでは、日本でも横断歩道で「青信号になりました気をつけて渡りましょう」といった音声メッセージが流れるのと同じだと思うのですが、ここからが中国の大胆なところ。
ここ大冶市の交差点では、赤信号の時にセンサーが渡ろうとする歩行者を感知すると、なんと「まだ通らないでください、水を噴射します。」と音声が流れて、ポールから霧状の水がプシューと噴射されます。
実際に水が噴射される様子をご覧ください。
大冶市公安局の宣伝責任者の萬新(Wan Xinqiang)さんはこう語ります。
飛び出し禁止のための2本のロープが、水が吹き出すポールになったというわけですね。
中国では、ここ大冶市を始め、様々な都市で信号無視をして死亡事故をおこす歩行者が後をたたないということで、こういった強硬手段が取られるようですが、このシステムを導入するのになんと130万元(約2000万円)もかかっているそうです。
こうした強硬手段的なルールは、昨年の中国山東省で開催された、毎年10万人以上が集まる国際ビール祭りでの取締りでも行われました。
会場では、地元の警察が東京ドーム約14個分の会場の出入口を4か所に限定し、そこに18台の顔認証カメラを設置。
公安部保有のデータベースを元に『逃亡犯』や『前科のある者』を次々照合し、アラームが鳴るごとに職務質問した結果、なんと3日間で、逃亡犯や麻薬を持ち込んでいた現行犯やスリなど49名を逮捕することができたそうです。
ここまでやらなくても中国の皆さんの気力でなんとか交通ルールや社会のルールを守ることはできないのでしょうか。
ただ最近の日本でも、イライラしている方が多くなっているからなのか、とんでもないあおり運転に巻き込まれることから身を守るために車にドライブレコーダーを設置することなども日常となってきています。こんなポールが日本に導入されないことを祈るばかりです。
[文・構成 土屋夏彦]
土屋夏彦
上智大学理工学部電気電子工学科卒業。 1980年ニッポン放送入社。「三宅裕司のヤングパラダイス」「タモリのオールナイトニッポン」などのディレクターを務める傍ら、「十回クイズ」「恐怖のやっちゃん」「究極の選択」などベストセラーも生み出す。2002年ソニーコミュニケーションネットワーク(現ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社)に転職。コンテンツ担当ジェネラルプロデューサーとして衛星放送 「ソネットチャンネル749」(現アジアドラマチックTV★So-net)で韓国ドラマブームを仕掛け、オンライン育成キャラ「Livly Island」では日本初の女性向けオンラインで100万人突破、2010年以降はエグゼクティブプロデューサー・リサーチャーとして新規事業調査を中心に活動。2015年早期退職を機にフリーランス。記事を寄稿する傍ら、BayFMでITコメンテーターとしても出演中、ラジオに22年、ネットに10年以上、ソーシャルメディア作りに携わるメディアクリエイター。