全米で行われた『8分46秒の黙とう』 その意味に、心が張り裂ける
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2020年5月25日、アメリカのミネソタ州ミネアポリスで黒人男性のジョージ・フロイドさんが、白人警察官に首をヒザで数分間押さえ付けられ、「息ができない」と訴えた後に亡くなりました。
この事件を発端に黒人への人種差別を抗議するデモが全米で広がっています。
同年6月4日、ジョージ・フロイドさんの追悼式が行われ、遺族らおよそ500人が出席。人種差別や警察による暴力の根絶を訴えました。
アメリカの大手メディア『ワシントン・ポスト』によると、黒人運動の指導者アル・シャープトン氏は弔辞で「私たちが望みや夢を叶えることができなかったのは、首をヒザで押さえ続けられていたからです」と語り、次のように付け加えています。
その後、シャープトン氏は出席者に、ジョージさんを抑えつけた警察官が、彼の首にヒザをつけていた時間、黙とうをするよう求めました。
8分46秒にもおよぶ沈黙の間、会場では人々の泣く声が響き渡ったといいます。
この追悼式を皮切りに、全米各地で追悼のイベントが開かれ、ニューヨークではジョージさんの弟のテレンスさんがイベントに参加。
テレンスさんは「抗議活動は誇りに思うけれど、破壊活動は誇りではない」と、暴力に頼らない平和的な抗議活動を行うよう訴えました。
【ネットの声】
・こんなに長い時間。なぜ「息ができない」という彼の声を聞き入れなかったんだ。
・人種差別は絶対に許してはいけない。アメリカだけの問題じゃない。
・スピーチに感動した。今こそ変化の時。もう二度と、こんな悲劇を起こしてはだめだ。
この事件で浮き彫りになった人種差別は、アメリカだけに限らず、世界中で起こっている身近な問題です。
理不尽な形で命が奪われることのない社会を目指して、一人ひとりが自分ごととして差別問題を考えていく必要があるでしょう。
[文・構成/grape編集部]