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緊急避妊薬めぐり、医師の指摘が物議 犬山紙子の『反論』が注目集める

By - grape編集部  公開:  更新:

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2020年7月29日、『緊急避妊薬』をとりまく現状が賛否両論を呼んでいます。

ことの発端は、同日放送の情報番組で紹介された、緊急避妊薬に対する各医師の見解でした。

日本での緊急避妊薬をとりまく現状

望まない妊娠を防ぐため、世界保健機関(WHO)が必須医薬品に指定している緊急避妊薬。

海外の一部の国では薬局などで購入でき、価格も比較的安価に設定されています。また、医療機関のみであっても、緊急避妊薬は無料で処方される国も。

一方日本では、緊急避妊薬は医療機関のみでの取り扱いとなり、価格も6千~2万円と高額です。

こうした日本の現状を受け、同月21日には、産婦人科医などで構成される団体が、緊急避妊薬を薬局で購入できるように求める要望書を厚生労働省に提出したものの、関連する学会からは慎重な意見も。

番組では、慎重派の意見として「若い女性に対する、避妊も含めた性教育の機会が少ない」とし、安易な考えで緊急避妊薬を使う女性が増えることを危惧する医師の見解が紹介されました。

これに対し、視聴者からは賛否両論、さまざまな意見が寄せられる事態に。

エッセイストの犬山紙子さんもまた、自身のTwitterを通して、持論を展開しています。

若い女性の性教育が〜となっているが、緊急避妊薬が必要となる背景には男性の存在が不可欠。そして若い女性、男性だけでなく、大人の認識の偏りが問題を作っている。性教育が不十分というのはその通りで、だからこそ緊急避妊薬が身近に必要。

@inuningen ーより引用

また、犬山さんはこうも続けます。

またリスクの高い性行動を選ぶ子どもの背景には、家庭に居場所がない(DVや虐待など)学校に居場所がない、経済的困難を抱えているなど社会全体の問題が深く関わっている

そして虐待死で一番多いのは生まれたその日であること

若い女性に責任を押し付けていては解決しない

@inuningen ーより引用

日本の性教育の遅れは、以前から指摘されている事実。また、性教育は決して女性にのみ必要なものではなく男性にも必要な教育です。

また、緊急避妊薬の必要性を語る上で、ただ性教育の不十分さのみに注目するのは、問題のすり替えなのではないかと疑問を抱かずにはいられません。

【ネットの声】

・海外で10代の頃、緊急避妊薬を使用しました。正直「便利だ」って思ったけれど、その後、緊急避妊薬を安易に使用しているかというと違います。ただ、10代だった当時の私に、緊急避妊薬という選択肢があってよかったとは思う。

・確かに、安易に使用する人が増えてしまう危険性もあるとは思う。とはいえ、ここまで緊急避妊薬の必要性が訴えられているということは、悪用する側の心配をするより、守るためにどうするべきかを優先するべきですよね…難しいな。

・「女性の性教育が」というより、薬局で買えるようになると、その副作用も知らない男性が「薬局で買えるなら別にいいや」って無責任に避妊をしなくなる可能性があるってことなのでは?

緊急避妊薬が日本で承認されたのは2011年。緊急避妊薬がなぜここまで求められているかの理解が浅いのは否めません。

また、性教育が不十分だからこそ、緊急避妊薬を「安易に使用する危険性がある」との指摘が出ているようにも思えます。

改めて、なぜ緊急避妊薬という選択肢が必要なのか、そして、なぜ今よりも手に入れやすい環境を整えるべきなのかを考える時なのではないでしょうか。


[文・構成/grape編集部]

出典
@inuningen

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